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2017年建設部門、施工計画科目のⅡ-1-1予想問題の問題はこのように予想していました。

NO.1 2016-Ⅱ-1-1改

砂礫層と粘土層が交互に存在し、かつ支持地盤が30mの深度にある場合の場所打杭の施工法を2つ挙げ、それぞれについて目的と施工計画上の留意点を述べよ。


 それに対してTKH様は次のように解かれていました。


1.オールケーシング工法、

目的:砂礫層は土の粘着力が無く掘削した地山は自立しないので、孔壁の崩落防止対策として、鋼管を挿入しながら鋼管内をハンマーグラブなどで掘削して、杭を造成していく。

留意点:掘削孔内が互層のため掘削中に鋼管内の掘削底面がヒービングやボイリングを起こさないように、孔内に注水して掘削内外の土砂重量とのバランスをとりヒービングやボイリングの起動力を低減しながら掘削する。

2.リバースサーキュレーションドリル工法

目的:砂礫層は土の粘着力が無く掘削した地山は自立しないので、孔壁の崩落防止対策として、比重の高い泥水を掘削内外に満たし掘削泥水を循環させながら地盤土砂との比重差を維持して掘削して杭を造成する。

留意点:孔壁崩壊防止のために、孔内の水位を変動させないように水位測定しながら注水掘削する。急な砂層への土質変化による逸水時には、給水ができるように水タンクなど設備を設置しておく。また被圧水による腹水に対しては、水位の上昇に対応できるように、地上側のスタンドパイプが延長可能なように予備のパイプを準備しておく。


答案を逐一チェックしていきましょう。まず、

1.オールケーシング工法、

 目的:砂礫層は土の粘着力が無く掘削した地山は自立しないので、孔壁の崩落防止対策として、鋼管を挿入しながら鋼管内をハンマーグラブなどで掘削して、杭を造成していく。

留意点:掘削孔内が互層のため掘削中に鋼管内の掘削底面がヒービングやボイリングを起こさないように、孔内に注水して掘削内外の土砂重量とのバランスをとりヒービングやボイリングの起動力を低減しながら掘削する。

■ここでは「砂礫層は土の粘着力が無く掘削した地山は自立しないので」といったケーシングを使用する根拠について触れていますが、あまり難しい話ではなく、単刀直入に工法の中身について議論すべきだと考えます。

 逆に出題者が求める「砂礫層と粘土層が交互に存在し、かつ支持地盤が30mの深度」に対する答えが見当たらず、こうした

求められていることに対して単刀直入に回答する

ことが、優れたコンサルタントの姿勢として大事だといえます。

2.リバースサーキュレーションドリル工法

目的:砂礫層は土の粘着力が無く掘削した地山は自立しないので、孔壁の崩落防止対策として、比重の高い泥水を掘削内外に満たし掘削泥水を循環させながら地盤土砂との比重差を維持して掘削して杭を造成する。

留意点:孔壁崩壊防止のために、孔内の水位を変動させないように水位測定しながら注水掘削する。急な砂層への土質変化による逸水時には、給水ができるように水タンクなど設備を設置しておく。また被圧水による腹水に対しては、水位の上昇に対応できるように、地上側のスタンドパイプが延長可能なように予備のパイプを準備しておく。

■ここで最初に述べなければいけないのは「リバースサーキュレーション」の意味です。この工法では泥水を坑口から注ぎ込んで降下させ、坑先に設置したパイプから吸引して、管内を上昇流によって吸い上げるというものです。この時泥水の流れによって、坑先からの掘削土砂を同時に吸い上げるで地上まで排出します。泥水は土砂の搬送の役目と、高い比重によって坑壁を崩壊しないように守る役目を担っているわけです。こうしたや原理的な工法の説明を単刀直入にすべきです。

 後半部分では、水位測定や水タンク設備、予備パイプなど、必然的に必要となるユーティリティー設備などに言及していますが、あまり本質的な内容とは言えません。誰がやっても必ず必要となるこうした設備は、あえて提案しなくとも前提事項として包含されていると考えて問題ありません。そんな無駄な記述に文字数をさくのではなく、

留意点として書くべき事は施工の品質管理成の工夫や改善策

です。この工法に由来して発生するスライム問題や鉄筋の取り扱い、ケーシングの引き抜き・・といった事項について確実に行う方法を提案すべきなのです。

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