2017年10月20日 機械部門、流体力学科目の方の電話による指導
この日のコーチングによる指導時間は21時00分から、1時間行なわれ,その受講者様は機械部門、流体力学科目を目指す方で、場所は広島から電話を用いて相談されました。
技術部門 機械、選択科目 流体工学、H29 Ⅲ-2
流体機械の設計の標準化方法を問う問題。
(1)標準化の対象とする流体機械、標準化の目的、設計の標準化内容。
(2)解決すべき技術的課題3つ、解決策を提示せよ。
(3)3つの解決策に潜むリスクと対策。
流体機械の設計の標準化方法を問う問題です。
(1)の設計の標準化内容として、具体的に何をどのように標準化するかが明解に述べられていませんでした。
a)短納期の製品納入の対応。 → 選定の簡略化、製造の簡略化による製品納期短縮
b)規格化によるブランド強化と信頼度の向上 → 品質管理向上による信頼度の向上
c)設計ミスの低減 → 設計パターン化による設計ミスの低減
d)製造コストの低減 → 同型繰り返し生産による製造コストの低減
それぞれこのように正しました。
そして具体的な標準化の例として
a)脱硝反応機の大きさを100,300,900,2700・・CMHと3倍等比間隔の容量ごとに設定する。
というような解答例を示してご説明しました。
(2)の技術的課題とは、標準化に由来する課題ではなく、工場の実務問題が課題となっていました。このため具体的な標準化の例として脱硝反応機の容量を3倍等比間隔ごとに設定する場合を想定して、問題を類推し流速調整が必要なことが分かりまし た。こうした、実務課題と置き換えることで解決方向が見えてきました。
(3)ではリスクについて考えるところですが、現場の実務問題が対象となっており、標準化に係るリスク解析とはなっていませんでした。(2)と同じく、具体的な標準化の例として脱硝反応機の容量を想定して、リスクを類推し、障害物による乱流発生で不要に堆積が生じるなど、実務的に正しい解答の方向を確認することができました 。
こうした問題の主要テーマである「標準化」に沿って解かれていなかったために解答として意味をなすものではなくなっていたということです。
コーチング指導では、まず出題趣旨を説明し、誤りの原点を確認し、正しい考え方に修正しました。 問いのひとつひとつを修正していくことによって、全体的に正しい考え方の方向性を確認することができました。