科目別模範解答

模範解答

模範解答の見かた

 下の答案は、鉄道設計技士論文指導コースで学ばれた方の答案です。講座で学べば誰でもここまで書けるようになります。

1. 業績論文 模範解答

2. 見識論文 模範解答

3. 見識論文 予想問題解答

模範解答、過去問

鉄道設計技士試験 令和元年度 2019年 専門試験Ⅱ(論文)問題

業績論文(すべての試験区分に共通)

 あなた自身が行った業務のうち、受験申請書に記入した主な業績等から、鉄道設計技士として最もふさわしいと思う業務を1つ選び、論文の表題を解答用紙の所定の欄に記入した上で、以下の項目について解答用紙に801字以上1、600字以内で述べなさい。

 ①その業務の概要、実施時期およびあなた自身の役割

 ②技術上の課題とそれを解決するために、あなた自身が採った方策とその理由

 ③あなた自身が採った方策に対して、現時点で改善すべき点

見識論文

 以下の問題は、あなたの鉄道技術に関する見識を問うものです。あなたの受験する試験区分(分野)の問題(4題)の中から1題を選択して、解答用紙に選択した問題の番号を記入の上、解答用紙に801字以上1、600字以内で述べなさい。

鉄道土木

問1−1

 平成30年6月28日、運輸安全委員会から国土交通大臣に対し提出された「軌間拡大による列車脱線事故の防止に係る意見について」を踏まえ、以下の3項目について具体的に述べなさい。

 ①軌間内脱線につながる軌間拡大の要因

 ②軌道の保守管理(巡回等を含む)の観点に基づく軌間内脱線の対策を1つ挙げ、その留意点

 ③軌道の構造の観点に基づく軌間内脱線の対策を1つ挙げ、その留意点

問1−2

 鉄道の緩和曲線に関し、以下の3項目について具体的に述べなさい。

 ①緩和曲線の必要性

 ②緩和曲線長の検討要件

 ③緩和曲線のてい減方法を2つ挙げ、それぞれの概要と相違点

問1−3

 土留め壁を用いた開削工事における盤ぷくれに関し、以下の3項目について具体的に述べなさい。

 ①盤ぷくれが発生する地盤条件と発生メカニズム

 ②盤ぷくれの対策方法を3つ挙げ、それぞれの概要

 ③②で挙げた対策方法について、選定する場合の留意点

問1−4

 コンクリート構造物完成時の検査に関し、以下の3項目について具体的に述べなさい。

 ①構造物のコンクリート表面に生じうる初期欠陥を3つ挙げ、それぞれの原因

 ② コンクリート強度の推定方法のうち、コア採取による方法とコンクリートの反発度から推定する方法

   の概要と留意点

 ③鉄筋のかぶりを非破壊で測定する方法を1つ挙げ、その留意点

鉄道電気(強電分野)

問2−1

 架空電車線とパンタグラフ間の離線に関し、以下の3項目について具体的に述べなさい。

 ①以下に示す3つの離線測定手法から1つを選び、その概要と留意点

   ・電流式離線測定

   ・分圧式離線沮I」定

   ・光学式離線沮I」定

 ②離線により生じる懸念事項

 ③地上設備による離線防止策

問2−2

 高架橘に建植する電柱は、従来のコンクリート柱と比較して耐震性能の優れた鋼管柱の採用が多くなっている。鋼管柱に関し、以下の3項目について具体的に述べなさい。

 ①耐震用電柱として鋼管柱の採用が多くなっている要因(ただし、施工時の初期コストに関する事項は含めないものとする。)

 ②施工作業上の長所および短所

 ③保守作業上の長所および短所

問2−3

 停通鉄道の直流電化区間において、路線全体等の大規模区間にわたり、電車線路般備を2条のき電線とシンプルカテナリ式からなる構造から、1条のき電ちょう架線を用いたき電ちょう架シンプル式に更新することとした。この更新検討に関し、以下の3項目について具体的に述べなさい。

 ①更新前後それぞれの架線構造を比較し、更新により得られるメリット

 ②更新に伴って発生しうる電圧降下について

 ③電圧降下対策として考えられる、以下に示す3つの装置から1つを選び、その装置の特徴

   ・「。LTC (負荷時タップ切瞥器)付 整流器用変圧器」

   ・「変電所補完装置(短時間・短距離区間を対匁とした電圧降下救済)」

   ・「電力貯蔵装置」

問2−4

 大規模地震が発生した際に変電設備が受ける被害を極力抑制するために必要な観点に関し、以下の3項目について具体的に述べなさい。

 ①がいし形機器や変圧器ブッシングが受ける被害の特徴、および望ましい設計方法

 ②変圧器本体や配電盤が受ける被害の特徴、および望ましい設計方法

 ③①および②の被害の特徴を踏まえた対策と、その対策を実現するための留意点

鉄道電気(弱電分野)

問2−5

  転てつ装置の保全に関し、以下の3項目について具体的に述べなさい。

  ①転換力の観点に基づく転てつ装置の保全における留意点

  ②転換力をモニタするために測定すべき値とその測定方法

  ③モニタ装置を活用した転てつ装置の保全において、TBM (Time Based Maintenance)からCBM(C。nditi。n Based Maintenance)への移行を実現するための留意点

 問2−6

  近年、高齢者等(高齢者(65歳以上)や移動制約者)が踏切道を渡りきれずに事故に至る事象が増加している。踏切道における衝突・触車事故を防止するために配慮すべき以下に示す3つの方策について、

 上記の事象への対策になるかを含め、具体的に述べなさい。

 ①警報時間の適正化

 ②障害物検知

 ③支障時の列車への報知

 問2−7

  鉄道事業の分野においても通信ネットワークのIP化が進んでいる。 IP電話の音声(通話)品質に関し、以下の3項目について具体的に述べなさい。

 ①端末を含めたエンド・ツー・エンドの遅延時間と主観品質の関係

 ②IP電話の品質評価尺度として代表的な通話品質指標であるM。S (平均オピニオン評点:Mean

   。pini。n Sc。re)の概要

 ③M。Sによる評価をする際の留意点

 問2−8

  駅構内において業務上の指示・連絡に関する情報の伝送に使用している有線ネットワークを無線化したい。使用できる伝送媒体として、UrEの公衆回線と無線LΛNがあるとき、以下の3項目についてあなたの考えを具体的に述べなさい。

 ①LTE回線の特徴と使用時の留意点

 ②無線LΛNの特徴と使用時の留意点

 ③駅構内のネットワークを構成する際のじrEと無線LΛNの使い分け

 ただし、伝送するデータは、助画、静止画像、テキストデータとし、保安制御に関わる情報は含まないものとする。また、使用時の留意点には、施工上の課題や費用に関する事項は含めないものとする。

鉄道車両

問3−1

 台車は走行中に著大な振動を受けており過酷な条件下にある。一方で、安全の観点から、部品の落失は特に注意すべき事項である。台車部品の落失防止に関し、以下の3項目について技術的な留意点を挙げ、具体的な対応策を述べなさい。

 ①部品の疲労設計

 ②ねじ締結部の強度に関わる設計、実運用時の保守管理

 ③部品の共振や車輪フラット等の車両側に起因する振動要因

問3−2

 鉄道車両の乗り心地を改善するために用いられている、車体支持装置もしくは軸箱支持装置に適用する制御技術を応用したシステムに関し、実用例を3つ挙げ、それぞれのシステムの概要と留意点を具体的に述べなさい。

問3−3

 VVVFインバータ装置には、従来Si(シリコン)半導体を使用していたが、近年SiC (シリコンカーバイド)半導体を使用したものが実用化されてきた。SiC半導体を使用したVWFインバータ装置を用いた場合のメリットを3つ挙げ、それぞれのメリットが得られる理由と特徴を具体的に述べなさい。

問3−4

 最商速度130【km/h】、最大減速度5.2【kmyhyslの新造車(4M,IT)を設計する場合、下図の編成を前提とした滑走に閹し、以下の3項目について具体的に述べなさい。

 ①滑走の発生メカニズム

 ②滑走防止策と課題

 ③滑走発生時の対策と課題

鉄道設計技士試験 平成30年度 専門試験Ⅱ(論文)問題

業績論文(すべての試験区分に共通)

 あなた自身が行った業務のうち、受験申請書に記入した主な業績等から、鉄道設計技士として最もふさわしいと思う業務を1つ選び、論文の表題を解答用紙の所定の欄に記入した上で、以下の項目について解答用紙に801字以上1、600字以内で述べなさい。

 ①その業務の概要、実施時期およびあなた自身の役割

 ②技術上の課題とそれを解決するために、あなた自身が採った方策とその理由

 ③あなた自身が採った方策に対して、現時点で改善すべき点

見識論文

 以下の問題は、あなたの鉄道技術に関する見識を問うものです。あなたの受験する試験区分(分野)の問題(4題)の中から1題を選択して、解答用紙に選択した問題の番号を記入の上、解答用紙に801字以上1、600字以内で述べなさい。

鉄道土木

問1−1

  「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」第九十条およびその解釈基準では、施般及び車両の定期検査について定められている。保線の分野において、以下の3項目について具体的に述べなさい。

 ① 定期検査の必要性

 ② 検査基準日、許容期間及び検企基準日の変史

 ③ 事故防止のために検査結果に対してどのような処置が必要と考えるか

問1−2

 普通分岐器(N型・関節構造)を1種類あげた上で、ポイント部における不転換等信号障害事故を起こしうる以下の8つの項目の中から3つを選択し、それぞれについて発生しうる事故の内容と、それを防止するための保守上の留意点を具体的に述べなさい。

  • ポイント部の著大な軌道変位(狂い)
  • レールのふく進
  • レール(7)フロー
  • 転てつ棒ボルト、カラーの損耗
  • ポイント後端部のボルト締め付け状況
  • 脱落防止金具の取り付け不良
  • 床板すべり面のきず、油切れ
  • 雪害および凍結(異物の介在)

問1−3

 鉄道構造物の新設にあたり、盛土と橋台等の構造物との接続部において、アプローチブ・ツクを設ける場合がある。そこで、以下の3項目について具体的に述べなさい。

 ① アプローチブロックの概要および期待される性能

 ②粒度調整砕石を用いたアプローチブロックの施工管理

 ③セメント改良土を用いたアプローチブロックの材料および施工の留意点

問1−4

 鉄道檎造物等設計標準・同解説にもとづき鉄道構造物の般計を行う場合を想定し、以下の3つの問いについて具体的に述べなさい。

 ① 構造物の性能照査を限界状態般計法により行う場合における性能照査の流れを概説しなさい。

 ② 構造物に一般に般定される3つの要求性能について、それぞれの内容を概説しなさい。

 ③ 有限要素法等の数値解析手法を用いて般針応答値を算定するメリットと留意点を述べなさい。

鉄道電気(強電分野)

問2−1

 電車線設備の設計または施工に起因して、ちょう架線が断線する主な原因として、①「地絡」によるもの、②「循環電流」によるもの、③「腐食」によるもの、の3つが挙げられる。これら3つの原因のそれぞれについて、断線に至るメカニズムと電車線設備における防止対策を具体的に述べなさい。なお、電車線設備の設計または施工に起因しない、飛来物、倒木もしくはクレーン車などの部外要因、地震もしくは強風などの自然要因、および破損したパンタグラフ(車両設備)に起因する断線は除くこと。

問2−2

 パンタグラフすり板の材料は、銅系焼結合金または鉄系焼結合金を中心とした「金属すり板」と、カーボンに金属を含浸したメタライズドカーボンすり板または純カーボンすり板(ここでは「カーボン系すり板」と総称する。)に大別される。以下の3つの観点において、「金属すり板」と「カーボン系すり板」の特徴を比較して具体的に述べなさい。

 ① 電車線設備や車両設備における維持管理コストの観点

 ② 電車線設備において発生しうる事故・障害の観点

 ③ パンタグラフすり板において発生しうる事故・障害の観点

問2−3

 既設直流変電所の整流器回路機器(整流器用変圧器及びシリコン整流器)の経年更新を計画する際、予算制約等の理由により複数バンクの整流器回路を一括更新することが不可能な状況下において、回路機器を順次部分更新する過渡的な対応を採るケースを考える。

  「高調波抑制対策ガイドライン」を考慮した般計上の留意事項を勘案し、以下の3項目について具体的に述べなさい。

 ① 直流変電所において整流器回路から発生する高調波の発生メカニズム

 ② 直流変電所において整流器回路から発生する高調波の抑制方法

 ③ 複数の整流器回路相互間に生じる循環電流が回路機器に及ぼす彫響とその対策

問2−4

 変圧器が、汕入変圧器(絶緑冷却媒体として拡油を使用。)である場合と、SF6ガス入変圧器(絶緑冷却媒体として六フッ化硫黄を使用。)である場合について、以下の4つの観点の中から3つを選択し、それぞれの観点から油入変圧器とSF6ガス入変圧器を比較して具体的に述べなさい。

 ・ 冷却性能に起因する変圧器容量・外形の違い(スイッチギヤとの組み合わせも含む)

 ・ 消火対策

 ・ 冷却媒体の漏洩が環境に及ぼす彫響

 ・ メンテナンスを行う煦の相凛点や注隶すべき点

鉄道電気(弱電分野)

問2−5

 ATSには各種方式がある。連続制御方式と点制御方式を比較して、その違いを具体的に述べなさい。

 また、ATSの連続制御方式・点制御方式のいずれかを選び、地上設備や地上子の設置位置について考慮すべき点を下記の2つの観点から具体的に述べなさい。(連続制御方式・点制御方式のどちらを選択したか明記すること。)

 ・保安及び安定輸送確保の観点

 ・施工及び保守の観点

問2−6

 列車間の間隔を確保する装置による移動閉そく方式と、固定閉そく方式の相違に関して、以下の3項目について具体的に述べなさい。

 ① 移動閉そく方式と固定閉そく方式の概要

 ② 移動閉そく方式によるメリット

 ③ 移動閉そく方式を実現する際の課題とその解決策

問2−7

 駅の放送般備は、ホームやコンコースにおいて、案内、注意喚起、非常時の避難誘導等を行ううえで重要な設備であり、安全・安定輸送の確保及び旅客サービスの向上には不可欠な設備である。駅構内放送般備を設計するにあたって必要となる、スピーカの接続方法に関して、以下の3項目について具体的に述べなさい。

 ① 放送般備を構成する増幅器とスピーカの接続方法であるハイインピーダンス接続とローインピー

   ダンス接続について、それぞれの概嬰

 ② 接続方法毎の、接続できるスピーカの数に関する特徴あるいは制約

 ③ 接続方法毎の、伝送距離、効率及び音質

問2−8

 走行中の列車から、車蔵機器のモニタリング情報を地上へ伝送する無線回線を構成したい。このとき、①無線局免許が必要な300M11Z帯の無線機を利用する方式、②700M11Z帯の携帯電話(LTE)を利用する方式、③2.45GHZ帯の無練LANを利用する方式、の3つの方式について、各方式のメリットと回練を構成する際に考慮すぺき事項についで具体的に述ぺなさい。

鉄道車両

問3−1

 鉄レール上を鉄車輪が走行する鉄道車両にとって、ばね下質量の軽減は必須の課題である。

 鉄道システムの中で、ばね下質量が大きいことで生じる課題について具体的に述べなさい。

 また、台車のばね下質量の軽減策として有効と考えられる台車の機器を2つあげ、それぞれの機器について軽減手法と課題を具体的に述べなさい。

問3−2

 一般的な一体輪軸の車輪踏面形状とその設計に関して、以下の3項目について具体的に述べなさい。

 ① 鉄道車両の車輪踏面形状の特徴

 ② 車両運動の観点から、車輪踏面形状が①の特徴を有する理由

 ③ 乗り上がり脱線防止の観点から、車輪踏面形状が①の特徴を有する理由

問3−3

 鉄道車両のブレーキ事故事例について、以下の4つの亊例の中から1つを選択し、①推定されるブレーキ事故の状況、②推定されるブレーキ事故の要因、③その対策を具体的に述べなさい。なお、対策については、車両における技術上の対策を対象とする。

 ・ 踏切内に進入した小型トラックと衝突し、ブレーキカが得られず暴走

 ・ 車両検査後の不備により、ブレーキカが得られず暴走

 ・ 引上線に留置されていた車両が、下り勾配を逸走

 ・ 積雪時に必要ブレーキカが得られず、先行車両と衝突

問3−4

 鉄道事業者Aでは、路線によって3両編成から8両編成まで複数種類の編成を使い分けていたが、今後製作する新形式車では、A社内で必要とする全ての編成両数に対応し、両数の変更にも容易に対応できる標準車両を設計することにした。

 A社で採用する標準車両の方式を以下に示す2方式から選定する際に、検討すべき設計上の留意事項を3つ上げ、それぞれの項目に対し、方式1と方式2の得失を比較して具体的に述べなさい。

方式1:電動車・付随車組合せ方式

  標準電動車Mには主電動機4台及びその駆動用インバータ(VVVF)、集電装置等の主回路システムを搭載し、標準付随車Tには補助電源装置(SIV)を搭載する。編成両数に応じて、必要な数の電動車と付

 随車を組合せる。

方式2:電動台車十付随台車方式

 車両内の片方の台車を電動台車、他方の台車を付随台車とし、1両に主電動機2台及びVVVFとSIVを一体化した装置を搭載する。集電装置付きのM1と集電装置無しのM2を組合せて編成を構成する。

鉄道設計技士試験 平成29年度 専門試験Ⅱ(論文)問題

業績論文(すべての試験区分に共通)

 あなた自身が行った業務のうち、受験申請書に記入した主な業績等から、鉄道設計技士として最もふさわしいと思う業務を1つ選び、論文の表題を解答用紙の所定の欄に記入した上で、以下の項目について解答用紙に801字以上1、600字以内で述べなさい。

 ①その業務の概要、実施時期およびあなた自身の役割

 ②技術上の課題とそれを解決するために、あなた自身が採った方策とその理由

 ③あなた自身が採った方策に対して、現時点で改善すべき点

見識論文

 以下の問題は、あなたの鉄道技術に関する見識を問うものです。あなたの受験する試験区分(分野)の問題(4題)の中から1題を選択して、解答用紙に選択した問題の番号を記入の上、解答用紙に801字以上1、600字以内で述べなさい。

鉄道土木

問1−|

 急曲線で発生する乗り上がり脱線に関して、以下の3項目について述べなさい。ただし、分岐器における脱線は対象外とする。

 ①「輪重、と「横圧」をキーワードとした脱線メカニズムの概説

 ②軌道管理上での対策と、その留意点

 ③軌道構造上での対策と、その留意点

問1−2

 列車走行に伴う騒音のうち、軌道に関連するものを3つ挙げ、その原因と軌道における対策を示すとともに、その対策が軌道の保守に与える影響について具体的に述べなさい。

問1−3

 コンクリート構造物に発生するひび割れは、以下のひび割れに大別される。それぞれのひび割れについて例を挙げ、ひび割れの発生原因と設計、施工、維持管理などの観点から対策を述べなさい。

 ①施工後まもなく発生するひび割れ

 ②経年に伴う鉄筋腐食に起因するひび割れ

 ③経年に伴うコンクリート自体の劣化に起因するひび割れ

問1−4

 掘削土留め工で計画される開削トンネルに関して、以下の3項目について述べなさい。

 ① 土留め壁の種類を1つ挙げ、その構造と周辺環境への留意点を述べなさい。

 ②掘削工法の種類を1つ挙げ、その掘削、土留め壁および本体構造物の施工順序と施工性、軟弱地盤への適用性を述べなさい。

 ③粘性土地盤中の土留め壁の応力・変形の低減を目的に使用できる補助工法を1つ挙げ、その施工方法と効果を述べなさい。

鉄道電気(強電分野)

問2−1

 明かり区間の駅構内入場に際して、場内信号機の停止信号に伴いセクション内に列車が停止した。このとき、トロリ線が断線した。これに関して、以下の2項目について具体的に述べなさい。

 ①電気的なトロリ線断線のメカニズムについて、トロリ線の破断箇所の状態も示しながら述べなさい。

 ②原因を2つ挙げ、それぞれについて電力設備における対策を述べなさい。なお、信号機の位置は変更しないものとする。

問2−2

 大気中の水蒸気が昇華してトロリ線に付着する着霜に起因する障害に関して、以下の3項目について具体的に述べなさい。

 ①発生しうる障害とその原因

 ②電車線側でトロリ線着霜に起因する障害を回避するための方法と期待される効果

 ③車両側もしくは運転側でトロリ線着霜に起因する障害を回避するための方法と期待される効果

問2−3

 直流変電所の雷害防止に関して、以下の3項目について具体的に述べなさい。

 ①電車線路〜変電所避雷器間の絶縁協調(避雷器の制限電圧)と雷害対策

 ②電車線から雷サージが進入し64P(直流地絡過電圧継電器)動作に至るまでに推定される状況

 ③上記②の対策と技術的根拠

問2−4

 輸送需要の減少に伴い、き電用変電所設備を更新の際にスリム化することになった。このとき、ア、イの2通りの場合が考えられる。

ア。変電所を間引きして変電所間隔(き電距離)を長くするが、変成設備(き電用変圧器・整流器)の定格容量は現状維持とする。

イ。変成設備(き電用変圧器・整流器)の定格容量や機器設置数を減らすが、変電所数や変電所間隔(き電距離)は現状維持とする。

 以下の3項目について、設計にあたって考慮すべき事項を、ア、イを比較しながら、具体的に述べなさい。

 ①電圧降下

 ②保護整定

 ③保守・保全

鉄道電気(弱電分野)

問2−5

 20m級車両8両編成分の有効長かおる連動駅において、新たに20m級車両10両編成の列車を停車させることになったため、同駅の有効長を終点方に拡大する必要が生じた。このとき、下り出発信号機の改良、上り場内信号機の改良、踏切保安設備の改良にあたってそれぞれ留意すべき点とその理由について具体的に述べなさい。なお、現在の当該駅は全列車が停車する複線区間にあり、下図に示すように下り出発信号機の内方100[m]の位置に第1種半自動踏切Aかおり、上り場内信号機は踏切Aの終点方に設置されている。同線区は、現在、速度照査式ATSおよびATCは備えていない。

問2−6

 列車の間隔制御のための列車検知装置は各種あるものの、軌道回路方式が採用されることが多い。その理由について、軌道回路方式以外の列車検知装置を少なくとも1つ挙げ、軌道回路方式と比較して述べなさい。また、軌道回路方式における、構成要素の故障や障害または構成要素以外の要因に関して、「設計時の留意点」と「使用開始後の留意点」をそれぞれ述べなさい。

問2−7

 通信用電源においては、電力会社の買電を電源とする浮動方式による直流供給方式が最も基本的である。鉛蓄電池を用いた浮動方式に関して、以下の3項目について述べなさい。

 ①浮動方式の概要

 ②浮動方式において整流器に要求される基本的機能のうち、定電圧機能と垂下機能の必要性

 ③浮動方式における負荷電圧補償方式のうち、鉄道の通信用直流電源装置に使用されることが多い

   シリコンドロッパ(SID)方式について、その動作原理および特徴

問2−8

 鉄道環境における公衆通信回線の利用に関して、以下の2項目について述べなさい。

 ①保安通信設備以外の鉄道環境において通信事業者回線を利用しようとした場合に考慮すべき事項について、(1)コスト、(2)メンテナンスそれぞれの観点でメリットやデメリットを述べなさい。

 ②鉄道に関する技術上の基準を定める省令の解釈基準において、電力指令所と運転指令所の間、電力指令所と変電所(被監視変電所を除く。)の間、運転指令所と主要な停車場の間及び閉そくの取扱い又は列車の運転の方向を打ち合わせる停車場相互間に設ける保安通信設備は、専用の回線を有することとされている。但し、条件を満たせば保安通信設備における専用回線については、通信事業者回線を利用しても構わないとしており、その条件について具体的に述べなさい。

鉄道車両

問3−1

 車両が受ける横風に対して、転覆に対する安全欧の評価方法の概要を述べ、転覆を防止するために有効な方法について、車両構造上での対策を2つ具体的に述べなさい。二の対策は、新設計車両に対するものとし、運転規制、速度低下は対象外とする。

問3−2

 在来線区間(最高速度130[km/h]以下)を対象に、時分短縮をめざして従来より速度を向上させた電車を導入するにあたって、営業運転に先立ち走行試験を行うことになった。安全性や性能に関して、車両側で確認すべき3つの分類を挙げ、それぞれに必要となる確認項目(何を測定し評価すべきか)と、その内容について具体的に述べなさい。ただし、電車線路、鉄道線路(構造物、軌道)、信号保安設備、車両の加速・ブレーキ性能については別途確認が行われるものとし、これらは対象外とする。

問3−3

 近年、ホームドア設置に伴う駅停車時間増加に対する対策や、旅客サービス向上のために鉄道の走行時間(駅間所要時間)の短縮(速達化)が求められている。鉄道車両の速達化の方法について、車両の性能や車両運転方法の面から3つ挙げ、それぞれ実現のための課題と対応策について具体的に述べなさい。

ただし、制限速度向上によるものは対象外とする。

問3−4

 鉄道車両の保全(メンテナンス)には、保全の前提となる故障の有無、保全の周期性の有無、部品の劣化・性能の低下度合などの組み合せによりさまざまな形態が考えられる。上記鉄道車両の保全形態である①事後保全、②時間計画保全、③状態監視保全のそれぞれのメンテナンス方法について、内容と車載機器を設計するうえで考慮すべき点について述べなさい。

鉄道設計技士試験 平成28年度 専門試験Ⅱ(論文)問題

業績論文(すべての試験区分に共通)

 あなた自身が行った業務のうち、受験申請書に記入した主な業績等から、鉄道設計技士として最もふさわしいと思う業務を1つ選び、論文の表題を解答用紙の所定の欄に記入した上で、以下の項目について解答用紙に801字以上1、600字以内で述べなさい。

 ①その業務の概要、実施時期およびあなた自身の役割

 ②技術上の課題とそれを解決するために、あなた自身が採った方策とその理由

 ③あなた自身が採った方策に対して、現時点で改善すべき点

見識論文

 以下の問題は、あなたの鉄道技術に関する見識を問うものです。あなたの受験する試験区分(分野)の問題(4題)の中から1題を選択して、解答用紙に選択した問題の番号を記入の上、解答用紙に801字以上1、600字以内で述べなさい。

鉄道土木

問1−1 ロングレール化のためのレール同士の溶接方法を3つ挙げ、それぞれの概要と利点を述べなさい。また、それぞれの溶接方法が適した施工条件を理由とともに例示しなさい。

問1−2

 車両が曲線を通過する際に生じる横圧の主な発生原因を3つ挙げ、それぞれの原因に対して軌道の観点より横圧を低減する方策を述べなさい。

問1−3

 盛土について代表的なのり面工を3つ挙げ、それぞれののり面工の概要、機能および維持管理上の留意点を述べなさい。

問1−4

 鉄筋コンクリート構造物によくみられる材料劣化を3つ挙げ、それぞれの劣化の特徴と、これを防止するための設計・施工上の留意点を述べなさい。

鉄道電気(強電分野)

問2−1

 電車線路において、その導通部位に異種金属が使用されている箇所かおる。二のような部位では特定の条件において腐食現象が発生することがある。このような異種金属接触腐食例を挙げ、

 ①環境の観点から2つ

 ②材料の組み合わせの観点から1つ

について要因と対策を具体的に述べなさい。

問2−2

 き電ちょう架式電車線による電路設備の簡素・統合化について概要を述べ、保守作業上もしくは集電性能上の観点から長所および短所について具体的に述べなさい。ただし、施工時の初期コストについては対象外とする。

問2−3

 直流き電方式、交流き電方式のいずれかを選択した上で、以下の3項目について具体的に述べなさい。

 ①電車線路と帰線路との間で短絡故障が発生した際に、き電用変電所で動作が期待される保護装置   とその動作原理

 ②・保護装置の整定の考え方

 ③電車線路の地絡故障に対して、変電所における保護を容易にするための設備・装置とその動作原理

問2−4

 高圧配電システムにおいて、次の各事象が発生した場合に重要負荷への電力供給を確保するために必要なシステム構成・設備などと、その特徴について具体的に述べなさい。

 ①電力会社など系統の広域停電

 ②配電用変電設備の障害による停電

 ③配電用変電設備から供給される配電線路における地絡、断線、焼損などの障害

鉄道電気(弱電分野)

問2−5

 駅周辺の道路交通事情の改善および安全性の向上を目的として、連動駅近傍の第3種自動踏切を道路拡幅のうえ、第1種半自動踏切イヒすることとなった。二の時、踏切保安装置について2つ、信号保安装置について1つ、あわせて3つについて考慮すべき事項を具体的に述べなさい。なお、拡幅後の踏切ば車道と歩道が分離されており歩道専用の踏切遮断機も設置され3組(6台)遮断となるものとする。

問2−6

 電気車から発せられるノイズによる信号設備への誘導障害の発生メカニズムについて述べなさい。また、軌道回路を例に挙げ、誘導障害により懸念される事項と誘導障害試験方法について具体的に述べなさい。

問2−7

 近年、鉄道においても情報通信技術の活用が進み、LSIなどの半導体部品を多用した電子機器やネットワーク装置が使われるようになってきている。半導体部品は過電圧に対して脆弱であるため、雷サージなどの過電圧による機器の故障が懸念される。また、鉄道で使用される通信回線やネットワークは線路に沿って線状に長く配置されるため、雷サージが進入する可能性が高くなっている。そこで、雷サージから情報通信機器を保護する対策方法を3つ挙げ、それぞれの概要を述べなさい。

問2−8

 既存のアナログ方式の列車無線をデジタル化したい。このとき、以下の3項目について具体的に述べなさい。

 ①列車無線をデジタル化することによるメリットを1つ挙げ、そのメリットが得られる理由を述べなさい。

 ②デジタル化にあたっての設計上の留意点を1つ挙げ、留意しなければならない理由を述べなさい。

 ③ ビット誤り率が所望の確率以下であるために最低限必要なCXRが10[dB](=10倍)である無線機を使用したい。無線機に入力される雑音電力が-100[dBm](=0.1[pW])である環境で二の無線機を使用する場合について、無線機に入力すべき所要波の強度を求めるための考え方と計算結果を示しなさい。

鉄道車両

問3−1

 車輪・レール間に塗浦する場合がある。この塗油に期待されている効果、塗油によって発生する問題点、これらを考慮した塗油方法について具体的に述べなさい。

問3−2

 台車の構造には様々なものかおり、車体支持装置に着目すると、ボルスタ付き台車とボルスタレス台車かおる。両方式の台車を3つの観点で比較し、それぞれの観点から採用にあたっての考え方や留意点について述べなさい。

問3−3

 近年、鉄道車両にリチウムイオン電池などの蓄電池を搭載レ蓄電されたエネルギーを車両の主回路・補助電源の電力として利川するシステムが実用化されている。現在、開発されている(実用化済みのものも含む)蓄電池応用システムについて、その主回路機器構成(エンジンなどを含む。)の方式別に3つ挙げ、それぞれのシステム構成・動作の特徴、蓄電池利用による効果を具体的に述べなさい。

問3−4

 ある鉄道事業者で、これまで平坦線区で運用されていた3両編成OM2T)のVへyFインバータ電車について、25[‰]の急こう配が連続する区間を含む線区への転用を検討することとなった。この時、力行性能において考慮すべき事項を3つ挙げ、その理由、検討方法および対応策を述べなさい。なお、現状電車の主回路は、2台のVVVFインバータ装置で各2台の主電動機を制御する方式とする。

鉄道設計技士試験 平成27年度 専門試験Ⅱ(論文)問題

業績論文(すべての試験区分に共通)

 あなた自身が行った業務のうち、受験申請書に記入した主な業績等から、鉄道設計技士として最もふさわしいと思う業務を1つ選び、論文の表題を解答用紙の所定の欄に記入した上で、以下の項目について解答用紙に801字以上1、600字以内で述べなさい。

 ①その業務の概要、実施時期およびあなた自身の役割

 ②技術上の課題とそれを解決するために、あなた自身が採った方策とその理由

 ③あなた自身が採った方策に対して、現時点で改善すべき点

見識論文

 以下の問題は、あなたの鉄道技術に関する見識を問うものです。あなたの受験する試験区分(分野)の問題(4題)の中から1題を選択して、解答用紙に選択した問題の番号を記入の上、解答用紙に801字以上1、600字以内で述べなさい。

鉄道土木

 以下の問題は、あなたの鉄道技術に関する見識を問うものです。あなたの受験する試験区分(分野)の問題(4題)の中から1題を選択して、解答用紙に選択した問題の番号を記入の上、解答用紙に801字以上1、600字以内で述べなさい。

鉄道土木

問1−1

 分岐器は、その構造の複雑さから脱線に対するリスクにも特に留意する必要がある。普通鉄道の分岐器部において、これまでに発生した典型的な脱線事故の形態を3つ挙げ、それぞれの原因とその防止対策について具体的に述べなさい。

 ただし、まくらぎの腐朽劣化等に伴って支持力が低下し、軌間拡大によって脱線する事例は除くものとする。

問1−2

 レール溶接施工後の仕上り検査で適用される探傷検査法を3つ挙げ、各検査法の原理、適用対象とする溶接法および検査上の留意点について述べなさい。

問1−3

 次の図に示すように、急傾斜地に位置するトンネル坑口部に変状が見られた。考えられる変状の発生原因を3つ挙げ、それぞれに対する対策を具体的に述べなさい。

問1−4

 場所打ち杭工法の代表的な施工法として「アースドリルエ法」、「オールケーシングエ法、リバースエ法」の3工法かおるが、場所打ち杭を鉄選言業線の既設構造物(杭基礎のラーメン高架橋)に近接して施工する際の留意点について、これらの3工法それぞれに対して、「施工法の概要と近接施工の観点での特徴」を示した上で、[既設構造物に対する影響を防止するための新設構造物側の対策方法]について具体的に述べなさい。

鉄道電気(強電分野)

問2−1

 パンタグラフのトロリ線からの離線によって様々な問題が発生している。そこで、工離線の原因、②離線による障害、③離線による障害の対策(離縮そのものの対策も含む)について、それぞれ具体的に述4なさい。なお、必要によりパンタグラフ側およびトロリ線側双方の観点から述べること。

問2−2

 カテナリーちょう架式電車線での速度向上試験を実施する際に、架空電車線とパンタグラフ間の集電性能を評価する主要な測定項目を3つ挙げ、それぞれの目的、判断のための目安について具体的に述べなさい。なお、条件により目安となる数値(目安値)が異なるものは、記述した目安値の設定時の条件や考え方も述べること。

問2−3

 近年、鉄道のき電回路において電力貯蔵装置を導入する事例が増えている。地上設置型の電力貯蔵装置について、

 ①代表的な貯蔵媒体、き電回路への接続方式を述べるとともに、

 ②直流き電または交流き電のいずれかに対して、装置の導入によって期待される効果を2つ挙げ、各々について効果の概要と、同様の効果が期待される他の手段の有無(ただし車両搭敲型の電力蔵装置を除く)について具体的に述べなさい。

問2−4

 三相の架空高圧配電線をケーブルに切り替える場合に、電気的な面で課題となる可能性かおる点を3つ挙げ、その対策を含めて具体的に述べなさい。ただし、ケーブルの金属遮へい層は技術基準等に基づいて必要な接地を施すものとし、ケーブノンの温度上昇は問題ないものとする。

鉄道電気(弱電分野)

問2−5

 信号設備におけるフェールセーフのハードウェア構成技術は、主に以下のような手法によって成り立っている。

  (a)閉回路(クローズドループ)

  (b)エネルギーの非対称性利用

  (c)直列化手法

  (d)安全側割当て手法

  (e)障害時に現状維持を安全側とする手法

 これらの手法のうち、(a)閉回路(クローズドループ)の基本的考え方と、具体的な事例である閉電路軌道回路について述べなさい。次に、(a)閉回路(クローズドループ)以外の手法から2つを選び、それぞれについて基本的な考え方と具体的事例を述べなさい。

問2−6

 踏切の安全陛向上のハード対策として、障害物検知装置の設置が挙げられる。この障害物検知装置の主なセンシング方式としては、

  (a)光電式(赤外線式、レーザー式)

  (b)ループコイル式

  (c)ミジ波式

  (d)レーザーレーダー式

  (e)超音波式

かおる。これらのうち、3つの方式を選び、それぞれについて障害物の検出原理と長所および短所を述べなさい。

問2−7

 有線通信設備では、地震等の比較的広範囲にわたる自然災害が発生した場合に備え、個々の通信機器に対して停電対策や防火・防水・耐震等の対策が取られているが、機器が被災して使用不能となった場合でも通信手段が確保できるよう、伝送路や通信機器を冗長構成とする対策も取られる。この冗長構成を実現するための方法について、鉄道での利用環境を考慮してコ概要、②効果、③導入時の留意点を述べなさい。

問2−8

 通信ネットワークにおいてデータ伝送を行う場合に、正当な送信装置から送信されたデータのみを受信装置が処理するために必要となるセキュリティ対策方法を3つ挙げ、それぞれの方法の概要と導入に当たっての注意点について具体的に述べなさい。

鉄道車両

問3−1

 ある鉄道事業者で、新形式車両の設計を行うことになった。この事業者で使用している台車構造を変更することかく採用することとし、車体質量が増加することを条件としたとき、次の5項目の中から3項目を選択レそれぞれについて台車に対する技術的な留意点を挙げ、具体的な対応策を述べなさい。

なお、台車は、車体と同時に新製することを条件とする。また、付随台車件台車)のみを対象とする。

  (a)台車各部の強度

  (b)メンテナンス性

  (c)車体とのインターフェース

  (d)ばね特性

  (e)ブレーキ性能

問3−2

 急曲線における低速走行時の乗り上がり脱線を防止するために、輪重バランスを管理することは非常に重要である。静止輪重のアンバランスの発生要因を3つ挙げ、それぞれに対する調整方法について具体的に述べなさい。

問3−3

 ある鉄道事業者で、既存のVVVFインバータ電車の主回路装置(電力変換器、主電動機)を最新の省エネ形の装置に更新した。すべての編成の更新工事が完了し、省エネ効果の調査を実施したところ、更新前に比ベブレーキ中の回生ブレーキの絞込み現象や回生失効の頻度が増加傾向であることが分かった。使用している省ニネ技術を具体的に想定した上で、二の原因として、車両側の要因として考えられるものを3つ挙げ、その理由と取り得る対応策について具体的に述べなさい。

 なお、車両の更新工事は主回路装置のみであり、ブレーキ装置や集電装置等他の機器の変更は行っていないものとする。また、機器の故障に起因する要囚に対象外とする。さらに、対策は省エネ性能を損なわないものに限る。

問3−4

 新型車両においてモニタ機能だけではなく列車の制御機能も有する車両情報伝送システムを採用することとした。この場合の導入効果について、①機能の集約化・高度化、②乗務員支援、③車両メンテナンスの観点からそれぞれ具体的に述べなさい。

鉄道設計技士試験 平成26年度 専門試験Ⅱ(論文)問題

業績論文(すべての試験区分に共通)

 あなた自身が行った業務のうち、受験申請書に記入した主な業績等から、鉄道設計技士として最もふさわしいと思う業務を1つ選び、論文の表題を解答用紙の所定の欄に記入した上で、以下の項目について解答用紙に801字以上1、600字以内で述べなさい。

 ①その業務の概要、実施時期およびあなた自身の役割

 ②技術上の課題とそれを解決するために、あなた自身が採った方策とその理由

 ③あなた自身が採った方策に対して、現時点で改善すべき点

見識論文

 以下の問題は、あなたの鉄道技術に関する見識を問うものです。あなたの受験する試験区分(分野)の問題(4題)の中から1題を選択して、解答用紙に選択した問題の番号を記入の上、解答用紙に801字以上1、600字以内で述べなさい。

鉄道土木

問1−1

 鉄道に関する技術上の基準を定める省令の第八十九条およびその解釈基準では、車両が所定の速度で安全に運転することができるように、線路を巡視することが定められている。この線路の巡視に関し、①目的、②頻度の考え方、③実施上の留意点について具体的に述べなさい。

 ただし、巡視時における触車災害などの労働災害防止上の留意点や運転取扱い手続きの留意点については対象外とし、解答では設備管理上の視点での留意点を対象とする。

問1−2

 レール破断につながるレールの主な損傷要因を3つ挙げ、それぞれの特徴および対策について記述しなさい。

問1−3

 地震被害のひとつである液状化について、液状化メカニズムおよび液状化が発生する地盤条件を説明し、液状化対策工法を3つ挙げるとともに、各対策工法の特徴と鉄道近接で施工する場合の留意点を述べなさい。

問1−4

 地震後に実施する鉄筋コンクリート製の橋梁または高架橋(基礎は除く。)に対する随時検査に関し、以下について述べなさい。

②  随時検査の目的と調査項目(着目すべき変状)

 ②復旧が必要となる具体的な変状の例を2つ挙げ、それぞれについての健全度の判定の考え方と復旧方法

鉄道電気(強電分野)

問2−1

 架空電車線に要求される主な性能のうち、電流容量、パンタグラフとの接触性能、安全性について考慮すべき事項を述べなさい。また、パンタグラフとの接触性能については、その向上対策について具体的に述べなさい。なお、パンタグラフとの接触性能の向E対策には、電車線に関する事項、パンタグラフに関する事項の両者を含んでよい。

問2−2

 在来鉄道のある区間について、カテナリちょう架式電車線により電化することとなった。トロリ線の標準の高さを5mとするが、この区間には高さが5[m]より低い道路橋がある。道路檎下に設ける電車線設備について、考慮すべき技術的要素を3つ挙げ、それぞれの対策を述べなさい。なお、技術的要素は設計に関する事項、保守に関する事項の両者を含んでよい。

問2−3

 き電用変電所から発生する磁界は、国上交通省令によって規制されている。この規制に対して

 ①規制の目的と概要について述べ、

 ②直流または交流のいずれかのき電用変t所について、規制対象となる磁界を発生する設傭を挙げ、 ③変電所から発生する磁界を低減するために、当該設備を施工する上で考慮すべき点について述べなさい。

問2−4

 高圧配電線路において、次のいずれかの負荷が接続されている場合を考える。

 ①日中は重負荷となるが夜間は軽負荷となるような負荷

 ②起動電流が大きい電動機や変圧器の突入電漉等、瞬時に大電流が流れる負荷

 ③高調波を多く発生する負荷

①〜③のそれぞれについて、その負荷が同じ系統の他の負荷におよぼす可能性がある影響と、その影響を回避するために考えられる系統側または負荷側の対策について具体的に述べなさい。

ただし、これらの負荷は高圧配電線路の保護には影響しないものとする。

鉄道電気(弱電分野)

問2−5

 電化区間の在来鉄道において、輸送力増強のため、線区最高速度を110[km/h]から130[km/h]に引き上げたい。このとき、運転保安設備のうち、以下のものについて、それぞれ確認すべき事項を具体的に述べなさい。

 ①自動列車停止装置について

 ②連動装置、信号装置、閉そく装置、軌道回路、転てつ装置のうちから2つについて

なお、設備の条件は、複線、地上信号方式、自動閉そく式、連動駅ありとする。

問2−6

 信号設備の雷害対策のうち、①交流電源回線への耐雷トランスの設置、②直流制御回線への保安器の設置、③等電位化のそれぞれについて、なぜ雷害対策上の効果が得られるのかを具体的に述べなさい。

問2−7

 電気鉄道の沿線に敷設されているメタリックケーブルを使用して音声通信を行う場合を考える。このとき、音声通信における伝送品質が低下する主な原因を2つ挙げるとともに、それぞれのメカニズムについて具体的に述べなさい。また、音声通信における伝送品質の尺度(評価指標)について具体的に1つ述べなさい。

問2−8

 列車の運行状況や業務上の指示・連絡に関するデータを、駅の事務室とホーム上の駅員との間で無線LANを使って伝送したい。このとき、無線LANを利用するうえで留意すべき技術上の事項を3つ挙げ、それぞれの留意点について対応策を述べなさい。なお、伝送するデータは、静止画像とテキストデータとし、動画や保安制御に関わる情報は含まないものとする。

鉄道車両

問3−1

 鉄道車両の火災対策について、下に挙げる5つの重大な事故から1つ選択し、①選択した事故の概要、②当該事故を受けて施工された火災対策、③選択した事故以外の4つの事故のいずれか1つを受けて施工された火災対策を具体的に述べなさい。なお、②、③については車両における技術上の対策を対象とする。また、③については事故の概要について述べる必要はない。

 ・昭和26年4月 国鉄京浜東北糠(現、根岸線)桜木町での火災事故(桜木町事故)

 ・昭和43年1月 営団地下餓日比谷線での火災事故

 ・昭和47年H月 国鉄北陸糠での火災事故(北陸トンネル事故)

 ・昭和63年3月 JR東日本上越練越後中里での火災事故

 ・平成15年2月 韓国大邱市地ド鉄での火災事故

問3−2

 空気ばねボルスタレス方式の台車を用いた通勤型車両が、250%乗車の状態で走行中に曲線区間においてプラットホームと接触した。接触の要因となり得る事柄のうち、車両側の要因として考えられるものを3つ挙げ、その理由と取り得る対応策について具体的に述べなさい。なお、速度超過や車両の故障に起因する要因は対象外とする。

問3−3

 鉄道事業者Aでは次期新型車両での消費電力量削減に向けて、既存車両の主回路システムを改造して省エネルギー化技術開発試験を実施することになった。試験編成ではI編成につき1種類の省エネルギ一化技術を適用することができ、計3編成(3種類)の技術を搭載、評価する。この試験編成に搭載し車両の省エネルギー化につながる技術を3つ挙げ、それぞれについて実施内容、省エネルギー化になる理由、実現のための課題について具体的に述べなさい。なお、省エネルギー化技術は車両側で実現するものとし、地上設備の変更が主となるものは対象としない。また、この闘発のための既存車両の機器の改良、交換は可能であるが、動力軸数を増加する改造は不可とする。

問3−4

 従来車の主回路装置をチョツパー制御装・からVVVFインバータ装置に更新するとともに、ブレーキ装置についても、ブレーキ性能の向上と保守の鰹紋を目的として従来車に搭故されている空気指令ブレーキ装置を電気指令ブレーキ装置に更新して引き続き回生ブレーキを導入することとした。この場合のブレーキ装置更新工事において、①従来車との併結、②VVVFインバータ装置との入出力インターフェイスとブレーキ制御方法、③変更すべき機器とぎ装のそれぞれについて留意すべき項目を具体的に述べなさい。

鉄道設計技士試験 平成25年度 専門試験Ⅱ(論文)問題

業績論文(すベての試験区分に共通)


 あなた自身が行った業務のうち、受験申請書に記入した主な業績等から、鉄道設計技上として最もふさわしいと思う業務を1つ選び、論文の表題を解答用紙の所定の欄に記入した上で、以下の項目について解答用紙に801字以上1、600字以内で述べなさい。 ①その業務の概要、実施時期およびあなた自身の役割 ②技術上の課題とそれを解決するために、あなた自身が採った方策とその理由 ③あなた自身が採った方策に対して、現時点で改善すべき点


 見識論文(試験区分別)

 以下の問題は、あなたの鉄道技術に関する見識を試験区分別に間うものです。あなたの受験する試験区分の問題(4題)の中から1題を選択して、解答用紙に選択した問題の番号を記入の上、解答用紙に801字以上1、600字以内で述べなさい。

鉄道土木

問1−1

 軌道管理のために列車動揺を測定する目的を2点述べ、さらに具体的な管理に適用する上での注意点を2点述べなさい。

問1−2

 バラスト軌道において、盛土と橋梁の接続部等の構造物境界部における軌道保守上の留意点を2つ挙げ、その対応について具体的に述べなさい。

問1−3

 基礎構造物、上構造物または開削トンネルの構造計画、設計および施工のための調査はよ予備調査、先行調査、本調査の順に行うのが一般的である。このうち、予備調査は以下の3つの方法により行うが、それぞれの方法の目的、主な調査項目および調査内容を上記3種類の構造物のいずれか1つを対象として述べなさい。 ①資料による調査 ②踏査 ③関係機関との協議等による調査

問1−4 コンクリート構造物の変状のひとつである塩害の劣化メカニズムを説明し、補修、補強の措置の例を3つ挙げるとともに、変状過程を踏まえた措置の特徴を述べなさい。


鉄道電気

問2−1

 単線電化されている電気鉄道を、列車本数の増加を見込んで、電車線電圧を変更することなく複線電化することとなった。直流電気鉄道または交流電気鉄道のどちらか一方を選択して、運転電力設備として考慮しなければならない技術的事柄を、以下の3つの観点から述べなさい。 ①き電回路の構成 ②変電所の主器設備(整流器またはき電用変圧器) ③保護装置

問2−2

 カテナリちょう架式電車線における径聞周期でパンタグラフが振動することにより生じる接触力変動を低減する対策について3つ挙げ、その具体的な方法と効果について述べなさい。なお、対策については電車線側での対策とパンタグラフ側での対策を含むものとし、電車線側での対策については、具体的な構造例を述べることとする。

問2−3

 既存のアナログ方式の列車無線をディジタル化したい。このとき、以下の3項目について具体的に述べなさい。 ①アナログ無線に対してディジタル無線が優位な点 ②ディジタル化にあたっての技術的な課題 ③上記の課題を解決するために考慮すべき設計ポイント

問2−4

 既存の軌道回路が諸事情のため継続使用できなくなり、新しい軌道回路を導入する場合を考える。軌道回路の諸元(周波数、変調方式等)を選定する際に検討すべき技術的な項目を、次の3つの観点にわけて具体的に述べなさい。ただし、コストについて議論する場合、軌道回路機器の製品価格については論じないものとする。①既存軌道回路からの切換など施工容易性 
②制御長や漏れコンダクタンスの変動など軌道回路特性 
③他系統(車両、変電所など)や近接の電気鉄道との関連・協調

鉄道車両

問3−1

 踏切のある路線に新たに導入する車両を想定し、車両構造面での踏切事故における被害軽減策について、発生しうる想定シナリオを1つ挙げ、車体強度と車内設備のそれぞれの観点から具体的に述べなさい。

問3−2

 最近ではステンレス車体やアルミ車体が主流となり従来の鋼製車体に比べて軽量化に貢献している一方で課題もある。鋼製車体と比べた場合、軽量化した車体に関する課題を3つ挙げ、具体的に述べなさい。

問3−3

 鉄道事業者Aでは新線開通に向け6両編成の新型車両の導入を計画しており、この車両の電動車と付随車の比率(MT比)について、2M4T(案1)と4M2T(案2)の2案が出ている。この2案について、①走行性能、②省エネルギー性、③ライフサイクルコストの観点で案1の案2に対ずるメリット、デメリットを述べなさい。

問3−4

 鉄道事業者Aではこれまで抵抗制御車を運用してきたが、インバータ車を導入することになった(下の諸元表を参照)。導入の際には、抵抗制御車と併結して運用する場合があることが決定している。抵抗制御車を改造しない場合、インバータ車の設計において抵抗制御車と併結するために検討すべきことを3つ挙げ、具体的に述べなさい。

鉄道設計技士 専門試験Ⅱ(論文)問題 H25年 問3-4

鉄道設計技士試験 平成24年度 専門試験Ⅱ(論文)問題

業績論文(すべての試験区分に共通)

 あなた自身が行った業務のうち、受験申請書に記入した主な業績等から、鉄道設計技士として最もふさわしいと思う業務を1つ選び、論文の表題を解答用紙の所定の欄に記入した上で、以下の項目について解答用紙に801字以上1、600字以内で述べなさい。
 ①その業務の概要、実施時期およびあなた自身の役割
 ②技術上の課題とそれを解決するために、あなた自身が採った方策とその理由
 ③あなた自身が採った方策に対して、現時点で改善すべき点



見識論文(試験区分別)
 以下の問題は、あなたの鉄道技術に関する見識を試験区分別に問うものです。あなたの受験する試験区分の問題(4題)の中から1題を選択して、解答用紙に選択した問題の番号を記入の上、解答用紙に801字以上1、600字以内で述べなさい。

鉄道土木
問1−1
 レール削正について主な目的を3点挙げ、そのうち2項目を選択しそれぞれの効果について述べなさい。また、施工に際しての注意点について具体的に述べなさい。
問1−2
 下の略図のような区間をロングレール化する場合に考慮すべき事項を3つ挙げ、それぞれについて理由と実施する上での注意点を述べなさい。ただし、当区間のレール種別は50kgNレールであり、PCまくらぎ化が既に図られているものとする。

問1−2  下の略図のような区間をロングレール化する場合に考慮すべき事項を3つ挙げ、それぞれについて理由と実施する上での注意点を述べなさい。ただし、当区間のレール種別は50kgNレールであり、PCまくらぎ化が既に図られているものとする。


問1−3
 山間部において下図に示すような片切片盛の土構造物がある。当該箇所においては、下り線側の盛土が常時沈下傾向にあり、上り線側の切土擁壁が傾斜する傾向が見られている。このような状況に際して、想定される変状要因、必要な調査、変状を防ぐための対策工について、具体的に述べなさい。
問1−4
 鉄道橋に用いられる桁構造(鉄筋コンクリート桁、プレストレストコンクリート桁、鋼桁、合成桁、鉄骨鉄筋コンクリート桁)のうち3つの桁構造を挙げ、構造計画における適用の考え方、設計上および維持管理上の留意点についてそれぞれ述べなさい。




鉄道電気


問2−1
 在来鉄道において、トロリ線の摩耗が著しく進む場合がある。このようなトロリ線の摩耗と軽減対策に関して、①保全上のトロリ線摩耗の要注意箇所、②トロリ線の摩耗が生じる理由、③トロリ線側の摩耗軽減対策について、具体的に述べなさい。
問2−2
 電気車に運転電力を供給するき電用変電所は、列車密度や運転方法等に応じて一定の間隔で設置することが望ましいが、路線の地理的条件や周辺環境等の制約により変電所間隔が長くなる場合かおる。交流電気鉄道または直流電気鉄道のいずれかを選択の上、変電所間隔が短い場合に比較して長くなった場合に電気的に考慮すべき点を3つ挙げ、その理由および考えられる対策について述べなさい。
問2−3
 軌道回路の不正落下は、発生すると輸送障害を引き起こすため、安定輸送を阻害する一因となることがある。軌道回路の不正落下の原因および対策について3つ挙げ、具体的に述べなさい。
問2−4
 近年、光ファイバーを用いた通信が鉄道システムの中で様々な用途に利用されている。光ファイバー通信の特徴を2つ以上挙げ、それらの特徴を活かした鉄道への適用例と、適用によるメリット・デメリットを述べなさい。

鉄道車両
問3−1
 鉄道車両のだ行動の発生原因について述べ、その車両側の対策を具体的に3つ述べなさい。
問3−2
 列車衝突時における、車両側で実施可能な乗客・乗務員に対する安全対策について、①衝突時における編成挙動、②先頭部構造、③客室部構造の観点から、具体的に述べなさい。
問3−3
 鉄道車両の省エネルギー化を実現するために考慮しなければならない課題について、①鉄道車両本体、②エネルギー収支、③運行システムの観点から具体的に述べなさい。
問3−4
 あなたの会社では、新たに都市開発された標高差200[m]の丘陵地帯のベッドタウンヘ支線を建設することになった。開業後は、平野地帯で運用中の電車列車が、支線へ延長運転することが計画されている。延 長運転にあたり、主回路・ブレーキ性能に関する検討事項を3つ以上挙げ、それぞれについて具体的に述べなさい。

鉄道設計技士試験 平成23年度 専門試験Ⅱ(論文)問題

業績論文(すべての試験区分に共通)

あなた自身が行った業務のうち、受験申請書に記入した主な業績等から、鉄道設計技士として最もふさわしいと思う業務を1つ選び、論文の表題を解答用紙の所定の欄に記入した上で、以下の項目について解答用紙に801字以上1,600字以内で述べなさい。

①その業務の概要、実施時期およびあなた自身の役割

②技術上の課題とそれを解決するためにあなた自身が採った方策とその理由

③あなた自身が採った方策に対して、現時点でみて技術的に改善すべき点

見識論文(試験区分別)

以下の問題は、あなたの鉄道技術に関する見識を試験区分別に問うものです。あなたの受験する試験区分の問題(4題)の中から1題を選択して、解答用紙に選択した問題の番号を記入の上、解答用紙に801字以上1,600字以内で述べなさい。

鉄道土木

問1-1

普通分岐器(N型)に関し、それまでの分岐器(特に大正14年型)と比べ改良された点を記述しなさい。

また、保守上の弱点を3つ挙げ、その対策について具体的に述べなさい。

問1-2

普通継目を有する急曲線部において、車両から作用する外軌側横圧の発生原因を3つ挙げ、その内容と低減方法を述べなさい。

問1-3

鉄道高架橋の地震対策について、①構造物の破壊に対する安全性の確保、②列車の走行安全性の確保、③構造物の復旧性の確保、の3点についてそれぞれ、考慮・検討すべき事項と具体的な対策を述べなさい。

新設、既設のどちらか一方を対象とし、対象を明示してから解答すること。

問1-4

直接基礎、杭基礎、ケーソン基礎の3つの基礎形式について、地盤条件、上部構造物の荷重条件の両観点からそれぞれの基礎形式の選定の考え方を述べなさい。また、地表にある軌道に近接して、新たに鉄道高架橋基礎(場所打ち杭)を構築する際の留意点を述べなさい。

鉄道電気

問2-1

架空電車線の機能を維持するための性能測定の主要な項目を3つ挙げ、それぞれの目的、、性能確認の判断基準、測定方法について具体的に述べなさい。

問2-2

電気車の運転時に発生するき電回路における電圧降下や回生失効について、これらを抑制するための対策を3つ挙げ、それぞれの設備概要と適用時の課題について具体的に述べなさい。

問2-3

踏切の制御方式には、「連続閉電路式」と「点制御式」がある。以下の3つについて具体的に述べなさい。

(1)それぞれの制御方式の考え方

(2)上記の制御方式を1っ選び、その制御回路を構成する装置や回路構成上のメリット、デメリットおよびその特徴

(3)フェールセーフ性を確保する方法

間2-4

鉄道事業者が所有する通信設備(伝送設備・伝送路等も含む)のうち1つ例をとり、その設備が地震等の比較的広範囲にわたる災害で被災した場合でも、その機能が損なわれない、あるいは早期に機能を復旧できるようにするための方策を3つ挙げ、それぞれの概要と適用にあたっての留意点について述べなさい。

鉄道車両

問3-1

最近の鉄道車両の車体(構体)に使用されている材料に関して、3種類取り上げてその車体(構体)の特徴について具体的に述べなさい。

問3-2

鉄道車両の曲線通過時の乗り上がり脱線の原因と対策について、①輪重、②横圧、③脱線係数の観点から具体的に述べなさい。一

問3-3

空気ブレーキ装置の保守軽減策を3つ挙げ、それぞれの内容と効果について具体的に述べなさい。

問3-4

「列車の運転状況を記録する装置」について、①この装置が必要となった背景、②搭載を必要とする列車と搭載措置を完了すべき時期、③他の車載装置との連携を含む構成、④省令や解釈基準で規定されている必要な仕様と望ましい仕様ならびに各々の留意事項、⑤有用な使用法、について具体的に述べなさい。

鉄道設計技士試験 平成22年度 専門試験Ⅱ(論文)問題

業績論文(全ての試験区分に共通)

あなた自身が行った業務のうち、受験申請書に記入した主な業績等から、鉄道設計技士として最もふさわしいと思う業務を1つ選び、論文の表題を解答用紙の所定の欄に記入した上で、以下の項目について解答用紙に801字以上,600字以内で述べなさい。

①その業務の概要、実施時期およびあなた自身の役割
②技術上の課題とそれを解決するためにあなた自身が採った方策とその理由
③あなた自身が採った方策に対して、現時点でみて技術的に改善すべき点


見識論文(試験区分別)

 以下の問題は、あなたの鉄道技術に関する見識を試験区分別に問うものです。あなたの受験する試験区分の問題(4題)の中から1題を選択して、解答用紙に選択した問題の番号を記.入の上、解答用紙に801字以上1,600字以内で述べなさい.

鉄道土木

問1-1適切なレール管理のために、レールの材料に関して留意すべき現象を3点挙げ、それぞれの概要と管理上留意すべき点を述べなさい。

問1-2ある鉄道会社では、SLの復活運転を企画することとなった。走行予定の全区間において40kgNレールと木まくらぎが使用されている.軌道について確認が必要な事項を3点挙げ、その内容および対応を述べなさい。

問1-3常時および地震時の列車走行性を確保するために問題となる①橋台裏の沈下、②構造物基礎の不同沈下、③地震時の構造物の振動変位および隣接構造物間の不同変位の3点について、問題の概要および構造計画や設計においてとられる対策を述べなさい。

問1-4鉄道コンクリート構造物は一般に、完成後長期にわたり供用されるため、適切な維持管理により性能低下を抑制することが重要である.鉄道構造物等維持管理標準(コンクリート構造物)で示される検査区分のうち、初回検査と全般検査について、①それぞれの検査の目的、②それぞれの検査の着目点、③安全を脅かす変状の例の3点について注意すべき点を整理して述べなさい。


鉄道電気

問2-1
電車線路設備に多く用いられている金属材料として①鋼、②銅、③アルミニウムの3つが挙げられる。
それぞれについてメリットおよびデメリット、電車線路設備においての使用方法を述べなさい。

問2-2
レールを帰線路とする電気鉄道においては、事故や落雷以外でもレールの対地電位変動が生じ、電気的障害が発生することがある。
交流電気方式または直流電気方式のいずれか1つを選び、その方式に対する①レール対地電位の変動原因、②レール対地電位の変動に伴って生じる障害、③障害対策の3点について具体的に述べなさい。
問2-3
新幹線を除く普通鉄道において、輸送力増強のためこれまでの一部区間の線区最高速度を130[km〆h]から140[km/h]に引き上げたい。この時、運転保安設備において考慮すべき事項を①自動列車停止装置、②信号保安装置(自動列車停止装置を除く)、③踏切保安装置の3点について具体的に述べなさい。


鉄道車両

問3-1架線からの電力供給や内燃機関のほかに、駆動用の蓄エネルギー装置を車載した、いわゆるハイブリッド鉄道車両の研究開発が進められている。ハイブリッド鉄道車両について、①ハイブリッド化による環境負荷低減のメリット、②蓄工.ネルギー装置を車載することによるデメリット、③ライフサイクルコストの3つの見地から、従来の鉄道車両と比較した展望を具体的に述べなさい。

問3-2高速化により車両の乗り心地を悪化させる要因を3点挙げ、それぞれについて乗り心地を悪化させる理由とその対策を述べなさい。

問3-3電気鉄道のき電回路は、変電所、電車線路、電気車から構成されているが、き電設備と車両の絶縁強度は協調がとれていなければならない。また、車両主回路を含む電気回路で故障が発生した場合は、ただちに保護協調をとる必要がある。直流き電方式または交流き電方式のいずれか1つを選び、地上側と車両側の絶縁協調および保護協調の設計の留意点を合計3点挙げ、それぞれの内容について具体的に述べなさい.

問3-4既存の駅に新たにホーム柵を設置する際、車両側で対応を求められる課題を3点挙げ、それぞれに対する対応策を具体的に述べなさい。

鉄道設計技士試験 平成21年度 専門試験Ⅱ(論文)問題

業績論文(すべての試験区分に共通)

あなた自身が行った業務のうち、受験申請書に記入した主な業績から、鉄道設計技士として最もふさわしいと思う業務を1つ選び、論文の表題を解答用紙の所定の欄に記入した上で、以下の項目について解答用紙に801字以上1,600字以内で述べなさい。
①その業務の概要、実施時期およびあなた自身の役割
②技術上の課題とそれを解決するためにあなた自身が採った方策とその理由
③あなた自身が採った方策に対して、現時点でみて技術的に改善すべき点

見識論文(試験区分別)

以下の問題は、あなたの鉄道技術に関する見識を試験区分別に問うものです。あなたの受験する試験区分の問題(4題)の中から1題を選択して、解答用紙に選択した問題の番号を記入の上、解答用紙に801字以上1,600字以内で述べなさい。

鉄道土木

問1-1バラスト軌道の曲線部に、通過列車がある駅が設けられており、プラットホームが設置されている。この曲線部の速度向上を計画するに当たり、軌道およびプラットホームに関して設計上検討すべき点を3つ挙げ、それぞれの具体的内容を述べなさい。

問1-2曲線区間におけるレール摩耗のうち外軌の側摩耗および内軌の波状摩耗について、軌道側の対策をそれぞれ2つずつ挙げ、各対策の効果および留意点を述べなさい。

問1-3路床改良工法の種類を3つ挙げ、それぞれの概要および留意点を述べなさい。

 問1-4鉄筋コンクリート構造物の施工に当たっては、様々な要因によってコンクリート強度が設計強度よりも低くなることが考えられる。現場作業の実情を念頭に置きながら、所要のコンクリート強度を発現するための留意点を設計上および施工上の観点からそれぞれ2っずつ挙げ、説明しなさい。

鉄道電気

問2-1電車線への着氷霜に起因する事故を防止するための対策を3つ挙げ、各対策の効果および問題点を述べなさい。なお、対策は、地上側、車両側のいずれでもよい。

問2-2電気鉄道用変電所には、き電回路で発生する故障から機器を保護する目的で、直流電化方式では「直流高速度遮断器(54F)」、「き電線故障選択装置(50F)」が、交流電化方式では「距離継電器(44F)」、「交流」1形故障選択継電器(50F)」が設置されている。直流電化方式または交流電化方式のいずれかを選択の上、2つの器具の役割、動作原理、保護範囲および特徴について述べなさい。

問2-3信号用軌道回路を設けた区間において、列車検知の確実性を向上するために採られる方策を3つ挙げ、各方策の目的と具体的内容にっいて述べなさい。

問2-4ディジタル無線とアナログ無線の比較において、ディジタル無線が優位な点を簡潔に述べなさい。また、列車無線のディジタル化を計画するに当たり検討すべき点を3つ挙げ、それぞれの具体的内容を述べなさい。

鉄道車両

問3-1鉄道車両の曲線通過時における転向横圧の発生メカニズムを簡潔に述べなさい。また、転向横圧低減策を3つ挙げ、それぞれの具体的内容および実施上の留意点にっいて述べなさい。

問3-2環境基本法の基本理念に則って制定された循環型社会形成推進基本法では、3R(Reduce、Reuse、Recycle)の考え方が示されている。3Rのそれぞれの観点から、鉄道車両における具体的な方策にっいて述べなさい。

問3-3車両用電子基板について、劣化対策を考慮した設計上の留意点を3つ挙げ、それぞれの具体的内容を述べなさい。

問3-4直流き電区間における回生失効の防止対策を3つ挙げ、各対策の目的と具体的内容について述べなさい。なお、対策は、車両側、地上側のいずれでもよい。  

鉄道設計技士試験 平成20年度 専門試験Ⅱ(論文)問題

業績論文

 すべての試験区分に共通 あなた白身が行った業務のうち、受験申請書に記人した主な業績から、鉄道設計技技士として最もふさわしいと思う業務を1つ選び、論文の表題を解答用紙の所定の欄に記人した上で、以下の項目について解答用紙に801字以上1,600字以内で述べなさい。

 ①その業務の概要、実施時期およびあなた白身の役割

 ②技術トの課題とそれを解決するためにあなた白身が採った方策とその理由

 ③あなた自身が採った方策に対して、現時点でみて技術的に改善すべき点 

見識論文

〔試験区分別)以下の問題は、あなたの鉄道技術に関する見識を試験区分別に問うものです。あなたの受験する試験区分の問題(4題)の中から1題を選択して、解答用紙に選択した問題の番号を記人の上、解答用紙に801字以上1,600字以内で述べなさい。 

鉄道土木

 問1-1 噴泥の発生過程を簡単に説明し、噴泥の発生にかかわる要素を3つ挙げ、それぞれについて対策を述べなさい。問1-2ロングレールの敷設あるいは維持管理上で留意しなければならない点を3点挙げ、その要件について述べなさい。

 問1-2 ロングレールの敷設あるいは維持管理上で留意しなければならない点を3点挙げ、その要件について述べなさい。

 問1-3 性能ランク且の盛上支持地盤条件を満足する地盤に性能ランク1の省力化軌道用の盛上を構築したい。施工時における①盛上材料、②締固め方法、③水処理(盛上本体と周辺)の3っの観点から、留意点を述べなさい。

 問1-4 コンクリート構造物に発生するひびわれの原因を3つ挙げ、ひび割れ発生を制御するための設計または施工上の留意点について述べなさい。 

鉄道電気
2-1 電車線の風圧偏位を抑制する方策を3つ挙げ、それぞれについて解説しなさい。

問2-2 電鉄変電所等で用いられるディジタル保護リレーの利点を3つ挙げて概要を説明しなさい。さらに、その利点を生かしたディジタル保護リレーの活用について、課題と展望を述べなさい。

問2-3 転てつ器の転換不能は、発生すると輸送障害に直結し、安定輸送を阻害する要因となっている。転てつ器の転換不能防止対策について、効果が高いと考えられるハード対策を3つ挙げ、それぞれについて仕組みを述べなさい,

問2-4 鉄道の列車防護無線または非常発報無線について、その目的と仕組みを簡単に説明しなさい。さらに、これらの無線を適用した、地上から列車を緊急停止するシステムの具体例を1つ挙げ、そのシステムが適切に機能を果たすために設計上配慮すべき事項を3つ挙げて記述しなさい。  

鉄道車両

問3-1 室内騒音について、音源対策、騒音伝搬経路、車体構造面から有効な低減対策をそれぞれ述べなさい。

問3-2 台車を構成する部品に用いられる非破壊検査方法を3つ挙げ、それぞれの特徴と適用例について述べなさい。

問3-3 急曲線区間を安全に走行するために車両側において考慮すべき事項を3つ挙げ、それぞれの具体的な対策を述べなさい。

問3-4 車両の省エネルギー化を図るための方策を3つ挙げ、それぞれの具体的な内容について述べなさい。なお、方策は地上設備の大規模な変更を伴わないものとし、車両は電気車または内燃車のどちらか一方を選択する。

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