H29年 建設・鋼コン Ⅱ-1-3 模範解答と解説

問題

Aグループ … 鋼構造

II−1−3

構造物の性能照査型設計法(性能設計)について概説するとともに、鋼構造物の設計に適用する場合の要求性能を2つ挙げ、それぞれの照査項目について述べよ。

模範解答1  簡易答案形式1 添削回数4 完成日2018/2/13 専門とする事項 鋼橋設計 

1.性能照査型設計法の概説

①構造物が要求性能を満足→どのような形式、材料、解析を用いても良い設計方法。

②H29に改定した道示では、性能照査型設計法を導入→照査フォーマットは信頼性理論L1に当る部分係数法(限界状態設計法)を採用

③統計+信頼性理論で定めた部分係数使用→状況・要求性能に応じた合理的設計可

2.要求性能と照査項目

(1)耐荷性

①永続・変動作用支配状況に対する断面照査

死・活荷重等による応答値が、所定の限界状態を超えないことを確認。

②偶発作用支配状況に対する断面照査

L2地震動等による応答値が、所定の限界状態を超えないことを確認

(2)耐久性

①防食方法の照査

架橋地域の腐食環境、部位、維持管理性、LCCを考慮して決定した防食方法の耐久期間が設計耐久期間以上であることを確認。

②疲労照査

 活荷重の繰り返しにより生ずる溶接継手部の疲労損傷に対し、応力の打ち切り限界や変動振幅応力の照査により安全性を確認。

技術メモ

●耐荷性能とは?

設計状況に対して橋としての荷重を支持する能力の観点および橋の構造安全性の観点から、橋の状態が想定される区分にあることを所有の信頼性で実現する性能

●道示での照査項目

①耐荷性能1,2を満足する橋は3.3に規定する永続作用支配状況および変動作用支配状況においてその状態が橋の限界状態1及び3を超えないことを設計状況と原価状態の各組み合わせにおいて所要の信頼性を有して満足することを照査する

②耐荷性能1,2を満足する橋は3.3に規定する偶発作用支配状況おいてその状態が橋の限界状態3を超えないこと信頼性を有して満足することを照査する

③耐荷性能2を満足する橋は3.3に規定する偶発作用支配状況おいてその状態が橋の限界状態2を超えないこと信頼性を有して満足することを照査する。

●耐久性能とは?

材料の経年的な劣化が耐荷性能に影響を及ぼさない状態を、所要の信頼性で実現する性能

模範解答1  簡易答案形式2 添削回数1 完成日2018/2/17 専門とする事項 鋼橋設計 

1.性能照査型設計法の概説

①構造物が要求性能を満足→どのような形式・材料・解析・工法を用いても良い設計方法。

②H29に改定した道路橋示方書では、性能照査型設計法を導入→照査フォーマットは信頼性理論L1に当る部分係数法(限界状態設計法)を採用

③荷重組み合わせの同時発生確率・シュミレーション・損傷事例で設定した部分係数の使用+限界状態の明確化によって、橋の状況・状態・要求性能に応じた合理的な設計が可能

2.要求性能と照査項目

(1)耐荷性

①永続・変動作用支配状況に対する照査

耐荷性能1・2を満足する橋において、死・活荷重等の組み合わせで生ずる応答値が、限界状態1・3で設定される制限値を超えないことを確認。例)曲げモーメントに対する鈑桁断面照査

②偶発作用支配状況に対する照査

耐荷性能1・2を満足する橋において、L2地震動等で生ずる応答値が、限界状態2・3で設定される抵抗値を超えないこと超えないことを確認。例)L2水平力に対するトラス横構の照査

(2)耐久性

①防食方法の照査

架橋地域の腐食環境、部位、維持管理性、LCCを考慮して決定した防食方法の耐久期間が設計耐久期間以上であることを確認。

②疲労照査

 設計耐久期間中の活荷重の繰り返しにより生ずる溶接継手部の疲労損傷に対し、応力の打ち切り限界や累積損傷度による照査で安全性を確認。

模範解答1  答案形式   添削回数2  完成日2018/2/19 専門とする事項 鋼橋設計 

1. 性能照査型設計法の概説

①設定した構造物の要求性能を満足するように構造計画・詳細の設定を行い、設計耐用期間を通じて要求性能が満足していることを照査する設計法である。

性能照査型設計法の定義である「性能を満足すれば、どんな材料・解析法を用いても良い」は、過激すぎるので削除し、設計法の内容について述べるようにしました。いかがでしょうか?

②H29道示の改定では、性能照査型設計を導入し、照査フォーマットは信頼性理論L1に当る、部分係数法(限界状態設計法)としている。

③荷重組合せの同時発生確率・シュミレーション等で設定した部分係数と限界状態の明確化によって、橋の状況・要求性能に応じた合理的な設計が可能である。

2.要求性能と照査項目

(1)耐荷性(耐荷性能1・2)

①永続・変動作用支配状況に対する照査:死・活荷重等の組合せで生ずる応答値が、限界状態1・3で設定される制限値を超えないことを確認する。

②偶発作用支配状況に対する照査:L2地震動等で生ずる応答値が、限界状態2・3で設定される抵抗値を超えないことを確認する。

(2)耐久性

①防食方法の照査:架橋地域の腐食環境、部位、維持管理性、LCCを考慮して決定した防食方法の耐久期間が設計耐久期間以上であることを確認する。

②疲労照査:設計耐久期間中の活荷重の繰り返しにより生ずる溶接継手部の疲労損傷に対し、応力の打ち切り限界や累積損傷度による照査で安全性を確認する。

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