技術士合格への道研究所の指導では、毎年PDCAを繰り返し、改善を重ねてきており、その成果と言えます。通常の添削指導では、どうしても合格力を上げることが出来ないという限界の認識から次の方策を取り入れています。
予想の山が外れないように広範囲で予測する(山を張らない)下書きを書いて題意に柔軟に対処する(臨機応変さ)添削+コーチングで正しい考え方をスピーディーに理解するチェックシート等で添削・修正サイクルを早めるオリジナル問題で練習する(総合技術監理の場合)
1. 予想の山が外れないように広範囲で予測する(山を張らない)
試験で答案が書けない最大の原因は、「答えを知らない」ことです。このため、出来るだけ多くのテーマについて答案を用意することをお勧めしています。最低限、選択科目では10問、必須科目では5問を用意してもらいます。
従来は問題文を暗記して試験場で書き出すと言う戦術もありましたが、近年の応用力重視傾向下では問題のバリエーションが多すぎて通用しません。出題予想を限定してしまうと、必然的に当たりはずれが多くなって合格率を高めることは難しいのです。
2. 下書きを書いて題意に柔軟に対処する(臨機応変さ)
前記「山を張らない」戦略を支えるのがこの下書きを書くことです。試験問題が多少違っても、毎回試験場で臨機応変に答案の下書きを書いて、推敲し題意にぴったりの内容の文章にすればよいのです。出題者の意図に柔軟に対処するにはこれしかありません。
下書きが短時間で出来るためには、現状から課題、対策を正しく組み立てられる論理的な考え方を身につけておく必要があります。逆に下書きのトレーニングでは論理性や因果関係など推論方法を中心に指導します。
3. 添削+コーチングで正しい考え方をスピーディーに理解する
論理的に正しい考えを持てない方が意外と多いようで、そのような間違った考え方をしている場合に、なぜいけないのか自分では原因を理解しにくいものです。明らかに間違っている場合はともかく、必ずしも間違いではないものの、答えの中心がずれている場合も分かりにくいものです。
また、人によっては必須ではないものの、少しでも答案の要求に寄与することであれば答えとして認められるという甘い考えをお持ちの方もいらっしゃいます。解答が正解の中心からずれていれば何らかの減点をされるわけで、練習段階で考え方のずれを見逃すのは最初から合格を逃しているようなものです。
答案の答えは出題者が意図するある一定の範囲の場合にのみ得点できますので、コーチングによって毎回正しい考えが何であるかを説明しています。誤った考えに陥りがちな方でも、ゆっくり説明を受ければなぜ誤っているのか、正答・誤答の根拠が理解できれば正しい考えを身につけることはそう難しいことではありません。
4. チェックシート等で添削・修正サイクルを早める
広範囲に多数の出題対策を行うには、一つの答案の作成時間を短縮する必要があります。これを可能にしたのがチェックシート等による添削です。問題を初めから答案形式で書かないで、答案のあらすじだけを簡易な箇条書き形式で書き出すのです。答案の誤りも早く見つけられます。この結果、答案の主要部分は短時間で出来るし、添削も早くなります。
5. オリジナル問題で練習する(総合技術監理の場合)
総合技術監理の必須科目では、毎年総監の知識を測る試験問題が出題されます。その過去問のテーマは、リスクマネジメント、BPC、チェックリスト、トレードオフなどとなっており、このような総合技術監理の技術応用が出来なければなりません。
しかも、題材は各自の個別の業績に基づいたものです。いわば技術的体験論文を題意に沿うようにアレンジして書くようなものです。このため、個別の業務を想定した総合技術監理の技術応用を指導しています。
本講座の総合技術監理コースの指導では、毎年予想問題を出題し、こうした応用問題に臨機対応に対処できる能力を養っています。既に指導した問題は、リスクマネジメント、2007年問題(団塊世代技術継承)、環境経営、ヒアリハットマネジメント、コーポレートガバナンス、HACCP、PDCA、品質偽装などであり、リスクマネジメントは的中しています。
指導方法の詳しい内容については、ホームページをご覧ください。
URL http://www.gijutsushi1.com/
これら結果、試験の作文テクニックではなく、本質的な技術コンサルタントとしての能力が身につくため、技術者として一回りも二回りも大きくなれることは間違いありません。