H29年 電気・電気設備 Ⅱ−1−2 問題 模範解答と解説
問題文 2-1-2 系統連携されている太陽光発電装置がある建築物に設置される電力平準化用蓄電装置の概要(目的、構成要素等)とその機能を2つ以上上げ、それぞれの機能の特徴を述べよ。
模範解答1 (簡易答案形式1) 添削履歴 4回 完成日2018/3/15 専門事項 ビル電気設備
1.電力平準化用蓄電装置の概要
1-1:目的
電力平準化用蓄電池は日中等に集中する電力負荷を平均化する為、電力会社の配電線系統に本装置を接続する事で電力供給を行う。太陽光発電と共に蓄電池からも電力供給を行う事で、電力供給の平準化・安定化を目指す。
1-2:構成要素
双方向インバータ、蓄電池から構成される。双方向インバータによって、電力会社の配電線系統に蓄電装置を接続して運転する事で、負荷に電力供給する。
1-3:機能の特徴
(1) ピークシフト:夜間電力活用による電力平準化及び契約電力を下げる事が可能となり、コスト削減に繋がる。更に余剰電力はFIT制度を活用し、売電可能となる。
(2) 出力安定化: 太陽光発電は出力が不安定である為、蓄電池を活用する事により出力の安定が図られる。
(3) 停電時のバックアップ:停電時には蓄電池から電力供給する事で、一定の電力確保が可能である。
模範解答1 (簡易答案形式2) 添削履歴 2回 完成日2018/3/28 専門事項 ビル電気設備
電力平準化用蓄電装置の概要
1-1:目的
電力平準化用蓄電池は、商用電力系統と蓄電装置を接続する事で蓄電池から一部電力供給する。太陽光発電による電力供給と蓄電池からの電力供給で、負荷ピーク電力を低減させ、需要家の電力負荷を平均化し安定した電力供給を行う。
1-2:構成要素
蓄電装置、交直変換装置、連系変圧器から構成され、単独運転防止の為遮断器が設置される。蓄電池にはナトリウムイオン電池(NAS電池)やレドックスフロー電池が採用される。
1-3:機能の特徴
(1)ピークシフト:夜間電力活用による電力平準化と共に,契約電力を下げる事が可能となりコスト削減に繋がる。更に余剰電力はFIT制度を活用し売電可能となる他、発電所設備の利用率向上に繋がり電気料金引き下げが期待できる。
(2)出力安定化: 太陽光発電は出力が不安定である為、蓄電池からの電力供給を活用する事により出力の安定が図られる。
(3)停電時のバックアップ:停電時に蓄電池から電力供給する事で一定の電力確保が可能である。
模範解答1 (答案形式) 添削履歴 1回 完成日2018/4/2 専門事項 ビル電気設備
1:目的
電力平準化用蓄電池は、商用電力系統と蓄電装置を接続する事で蓄電池から一部電力供給をおこなう。太陽光発電による電力供給と蓄電池からの電力供給で、負荷ピーク電力を低減させ、需要家の電力負荷を平均化し、安定した電力供給を行う。
2:構成要素
蓄電装置、交直変換装置、連系変圧器から構成され、単独運転防止の為、遮断器が設置される。蓄電池にはナトリウムイオン電池(NAS電池)やレドックスフロー電池が採用される。
3:機能の特徴
(1)ピークシフト:夜間電力活用による電力平準化と共に,契約電力を下げる事が可能となりコスト削減に繋がる。更に余剰電力はFIT制度を活用し売電可能となる他、発電所設備の利用率向上に繋がり電気料金引き下げが期待できる。
(2)出力安定化:太陽光発電は出力が不安定である為、蓄電池からの電力供給を活用する事により、出力の安定が図られる。結果、エネルギー効率向上に繋がり、節電効果を高める事が可能である。
(3)停電時のバックアップ:停電時に蓄電池から電力供給する事で、一定の電力確保が可能である。通常のUPS(無停電電源装置)と比較し、電力貯蔵用の蓄電池は大容量の為、長時間の停電補償が可能となる。
模範解答2 (簡易答案形式1) 添削履歴 2回 完成日2018/4/28 専門事項 ビル電気設備設計
1.概要
(1)目的:契約電力低減、需要率向上。
(2)構成要素等:交流電力と直流電力の相互変換を行う電力変換部と、バッテリーを組み合わせ、太陽光発電出力を蓄電するか系統へ配電するか判断するコントローラを持つ。
2.機能1:ピークカット
昼間に太陽光発電の出力が最大値になり、その間はバッテリーに蓄電して、夜間の最大消費電力時に放電する。消費電力がピークとなる時間帯に放電を行うことで、系統からみて一日の消費電力変動を少なくする。デマンド契約の場合は契約電力を低減できる。
3.機能2:デマンドレスポンスの対応
太陽光発電は多くの需要家で昼間に発電するため、系統電圧が上がり系統保護のために電力会社からの太陽光発電制限を要求する場合がある。電力平準化用蓄電装置により需給調整を行い、安定した電源を受けることができる。
4.機能3:無停電電源機能
コントローラなどの瞬時停電によりデータの損失を防ぐために、停電時に対して電源を供給し続ける機能を持つ。また、落雷等で発生する瞬時電圧変動からサーバ等の重要負荷を保護する。
模範解答2 (答案形式) 添削履歴 2回 完成日2018/4/28 専門事項 ビル電気設備
1.概要
(1)目的:契約電力低減、需要率向上。
(2)構成要素等:交流電力と直流電力の相互変換を行う電力変換部と、バッテリーを組み合わせ、太陽光発電出力を蓄電するか系統へ配電するか判断するコントローラを持つ。
2.機能1:ピークカット
昼間に太陽光発電の出力が最大値になり、その間はバッテリーに蓄電して、夜間の最大消費電力時に放電する。消費電力がピークとなる時間帯に放電を行うことで、系統からみて一日の消費電力変動を少なくする。デマンド契約の場合は契約電力を低減できる。
3.機能2:デマンドレスポンスの対応
太陽光発電は多くの需要家で昼間に発電するため、系統電圧が上がり系統保護のために電力会社からの太陽光発電制限を要求する場合がある。電力平準化用蓄電装置により需給調整を行い、安定した電源を受けることができる。
4.機能3:無停電電源機能
コントローラなどの瞬時停電によりデータの損失を防ぐために、停電時に対して電源を供給し続ける機能を持つ。また、落雷等で発生する瞬時電圧変動からサーバ等の重要負荷を保護する。