(1) 業務経歴記入項目ごとの留意点
業務経歴には、勤務先(部課)、所在地(市区町村まで)、地位(職名)、職
務内容、在職期間 (年月数)の欄があり、それぞれ以下の要領で記入しま
す。
- 勤務先(部課) 業務内容がイメージできるような名称にする
- 所在地(市区町村まで) 地域性が理解できるようにする
- 地位(職名) 「科学技術に関する高等の専門的応用能力」を発揮する立場かつ、自分が中心となって行った業務であることが読み取れる名称
- 職務内容 原則的に「計画、研究、設計、分析、試験または評価」といった名称を用いて記述する。
- 技能的な業務、研究・設計等に付随する業務ではないとわかること。例えば、「○○の研究」、「○○の設計」、「○○の施工計画」などと記入するのがよい。講演、研究発表、投稿論文等は職務内容に関連付けて併記する。
- 仕様、規模、形式 業績内容を特定するための記述があればなおよいでしょう。造成工事なら、面積○○m2、道路やダム、建物の設計ならW・H・L寸法です。
- 応用技術 貢献内容を表すのにどのような技術内容なのか、技術を表すキーワードを一つ添えると分かりやすいです。
- 成果 成果は特に要求されてはいませんが、業績の結果としての大事なコンピテンシーの要素なので、ぜひ成果を表す言葉記入してください。「コストダウン○億円」とか書くと理解しやすいです。
- 在職期間 (年月数) 技術士に適合する業務の期間が所定の年数を超えていること。業績は古くとも過去15年以内とする。
業務経歴の書き方については、「申込書の書き方と答案作成計画についての無料セミナー」を行っております。そのときの下のスライドが分かりやすいでしょう。業績を多項式のように考えてもれなく書けばよいのです。下の図はセミナーの記事にリンクしています。
(2) 職務内容欄のチェック方法
職務内容欄の作成にあたっての留意点を述べましたが、出来上がったらこれらをチェックして下さい。次にあげる事項に照らし合わせて、見直すことが大切です。
- 技術的体験論文に記述する業務と対応している
- 受験部門の専門とする事項に関する業務に相当している
- 自分が責任者となり協力者を指導して行った業務
- 技術士としてふさわしい業務(高等の専門的応用能力)
- 経済的にプラス面での評価がされている
- 現状技術から見て陳腐化しすぎていない業務
- 将来の見通しについて記述できる業務
なお、技術士として相応しくない業務として、数値チェック、トレースなどの単純な業務、研究・設計等の単純な補助的業務あるいは庶務的な業務があり、そのような誤解を受けないようにして下さい。もしこのような内容に読み取れそうな場合は別な観点で見直すか、またはその業務を除外することです。技術士としてふさわしくない業務の例を以下に示します。
- 図面のトレース
- 報告書等のタイプ、清書、製本
- 文献等の資料の単純な整理・仕分け
- 機械動力の運転、修理、保守
- 試験用機器の単純操作
- ワープロ等のOA機器の操作等