鉄道設計技士論文作成のすべての疑問解決に、専門的見地から対処しています。

 鉄道設計技士論文試験では、実務で獲得した見識をもとに、分析、提案することが求められます。

たいていの方は、対策法を参考書を読んで暗記してがむしゃらに論文に書く・・・という解答スタイルのようです。

しかし、これでは楽勝で合格はできません。

 そこで大事な事は、ご自身の体験を生かしながら、出題者の要求にぴったりの答案で合格を勝ち取ることです。

それは次のような方法で可能です。

  1. マンツーマン・コーチングで、過去の誤りの原点を確認し、出題者の意図、真意を読み解きます
  2. 鉄道設計技士として本来どう解答すべきであったかを説明します。
  3. 正解の範囲がピンポイントでわかります
  4. 無駄な記述による減点をなくし、ご自分が提案可能なことを力説できる

ようになります。具体的には日々の指導内容をご覧ください。1

2017年10月20日 鉄道設計技士部門、鉄道電気科目の方のライン電話による指導

 この日のコーチングによる指導時間は22時00分から、30分間行なわれ,その受講者様は鉄道設計技士部門、鉄道電気科目を目指す方で、場所は神奈川からライン電話を用いて相談されました。


 

H28年問題
高圧配電システムにおいて停電、障害が発生した場合に、重要負荷へ電力供給を確保するために必要なシステム構成・設備、特徴

  1. 電力会社など系統の広域停電
  2. 配電用変電設備の障害による停電
  3. 配電用変電設備から供給される配電線路における地絡、断線、焼損などの障害

 


この1~3の用途ごとに、それぞれの用途の視点ごとの違いを意識して構成や特徴を述べるように指導しました。



H28年問題
三相の架空高圧配電線をケーブルに切り替える場合の課題を3つ挙げよ。


フェランチ効果、地絡継電器の不要動作は正解として、一方「ケーブルの相接続誤り」は人間的なミスと思われるので誤りとしました。最低限のチェックは行われる前提で技術的問題を考えるのが良いかと思います。

そのほか、答案用紙の文字数が1600字のため、1400字程度まで余白を埋めるように指導しました。   

   コーチング指導の素晴らしさがお分かりいただけましたか。本研究所では受講生様の進度に合わせて指導しています。論文の理解度が欠けていると判断ときや、業績についても新しい視点が必要と判断したときは、随時電話、スカイプにてご相談の時間を持つように講師の側からお知らせしております。皆さんの鉄道設計技士合格への道が最短となるよう努めています。

2017年9月16日 鉄道設計技士部門、鉄道電気科目の方のライン電話による指導

 この日のコーチングによる指導時間は16時00分から、48分間に行なわれ,その受講者様は鉄道設計技士部門、鉄道電気科目を目指す方で、場所は神奈川からライン電話を用いて相談されました。あらかじめお送りいただいていた業績技術チェックシートは次のような項目からなっていました。

1. 名称、時期

2. 立場 (指導監督的立場がわかるように)

3. 業務概要

① 概要

② 規模、仕様

③ 応用した技術

④ 技術貢献したこと

⑤ 成果

4. 技術的問題点と解決方法

4-1 技術的問題点(目標と現実の差、被害、望ましくない状況。業務課題ではない)

4-2 解決策(技術的提案、4-1を改善に導いた方策)

4-3 苦心した点(解決策を遂行する上で工夫した事)

5. 解決策の妥当性

6. 現時点での評価(技術や社会情勢の変化、自分のレベル向上を考慮した上での反省点)

7. 現時点での改善策(最新の解決方法、法規制、コスト安、海外輸入品など)

8. 技術的課題、将来展望(まだ残っている改善すべき点、今後の動向予測)

これらについて、順次話し合いながら指導しました。

 このうち業務概要について次のようにコメントしました。それぞれ解答として書tしかれていた内容と、コメントを併記します。

① 概要

 今回、非電化・電化区間を走行する車両の環境負荷低減や車両運用・保守の効率向上を目的として男鹿線へ交流電化用蓄電池電車システムを導入した。蓄電池電車の導入に伴い、非電化区間である男鹿線を走行した後に、折り返し運転のための電力を充電する必要があった。そこで、男鹿駅に蓄電池電車充電用変電所(以下、充電用変電所)を新設するとともに、男鹿駅構内で地絡が発生した場合でも人体や信号設備などに影響がないよう充電用変電所の地絡保護システムと地絡保護装置を開発した。

 当初書かれた内容が「概要」の範囲を超えて仕事の成り行きや目的、問題点に関する指摘まで発散していたため取消線で消して、重要箇所に絞り込むことにしました。

 ここでは仕事の成り行きではなく、ご自身の業績の柱が何であるか、そして鉄道設計技士として行った内容についてまとめます。
 

② 規模、仕様

 充電用変電所の新設に伴い駅構内の上り一番線のみ電化し、剛体架線により蓄電池電車を充電することから、男鹿駅構内で地絡が発生した場合にホーム上のお客さまや構内の信号設備に影響がないようレール・大地間の電位を瞬時に0とし、地絡電流を遮断する対策が必要であった

 こちらも施設の目的や対策の必要性に発散するのではなく、変電所の設備の大きさや性能のグレード、あるいは計画する上での難易度を表すような仕様について表現してください。

③ 応用した技術

 直流変電所にある地絡過電圧の継電器や線路沿線にある電車線用保安器といった既存技術を改良・組合わせて、線路沿線で発生する地絡を電位差により保護できるシステムを考えた
 

 「既存技術を改良・組合わせ」とありますが、電気工学の技術体系の中でどのような技術名なのか、技術名や原理、法則名などを表すと良いでしょう。地絡を電位差により保護できるシステム・・は成果物としての目標であって、それを作るための技術が何であるかは、目標がわかっても技術まではわかりません。


④ 技術貢献したこと

 これにより、充電用変電所から離れた男鹿駅構内で地絡が発生した場合でも地絡を検知し、お客さまや信号設備への影響をないようにし、地絡をすぐに遮断できる。また、上記のシステム及び保護装置は、現地で模擬地絡試験を行い、正常に機能することを確認した
 

 「業務の結果、設備が正常に作動した」では、当たり前すぎて貢献を訴えることはできません。そこで、他の人とは違う私だけの独創的な貢献によって業務の成果がもたらされた・・・・と表現してください。
 

⑤ 成果

 これにより、地絡等の事故が発生した場合でもすぐに地絡を保護できることから、鉄道の安全・安定輸送に大きく貢献した。
 

 地絡設備なのですから地絡事故が発生した場合すぐに地絡を保護できる事は当たり前です。そのことは仕事の目的であって、ここで言う成果とはなり得ません。

 この論文は個人の業績を評価して、そのコンピテンシーを採点するものですから、一般的なエンジニアより、高い貢献を行った事を表現しなければなりません。そのための成果であるため、他のエンジニアより優れた経済性やスピード、性能を達成した事を表現してください。すなわち、

  • コストダウン〇%
  • 工期短縮〇%
  • 〇〇性能向上〇%

というような、経済性に関わる品質項目がどれだけアップしたかを定量的に表すのが良いでしょう。

 指導の内容は以上です。本研究所では受講生様の進度に合わせて指導しています。論文の書き方や業績の表現方法を理解していないと、あれこれと書きたいことがたくさん出てきて内容が散漫になってしまいます。このため論文の狙いを定めて内容を絞り込む必要があるのです。業績についてこうした新しい視点が必要と判断したときは、随時電話、スカイプにてご相談の時間を持つように講師の側からお知らせしております。このような方法で鉄道設計技士合格への道が最短となるよう努めています。

2017年8月22日 鉄道設計技士部門、鉄道電気科目の方のスカイプによる指導

 この日のコーチングによる指導時間は20時00分から、1時間07分間行なわれ,その受講者様は鉄道設計技士部門、鉄道電気科目を目指す方で、場所は神奈川からスカイプを用いて相談されました。業績論文作成のため、業績記述チェックシートで検討しました。

以下指摘事項を列記します。


1. 名称、時期は業績内容を具体的に簡潔に表すように。
2. 立場 は「〇〇の全体仕様検討に関する主担当者」とかいう漠然としたものではなく、テーマが分かり、かつ指導監督的立場がわかるように。
3. 業務概要は、①物件の仕様、②対策の概要、③自分の貢献、応用技術名、④経済的成果
が分かるように

 

業績を表現するときはやったことを簡潔に、具体的に技術内容を表現します。

4-1 技術的問題点は、敷設区間が長いとか、スペースがないとかいう話ではなく、解決策として光ケーブルを敷設した業績だったのでだったので、具体的に光通信を導入する上での課題を取り上げるように申し上げました。
業績の問題点として、既設のメタル配線をどうするかより、光伝送(通信)をどうするかのほうが応用性(難易度が高い)、汎用性(将来の需要性が高い)に富んでいるからです。
4-2 解決策では、計画後の要求機能としての冗長化通信回線数、経済性などを光搬送技術や光/電気変換装置を利用することによりどう実現したかを述べるように指導しました。
4-3 苦心した点の技術では、解決策を検討、遂行する上で工夫や検討した事項を挙げるようにしました。

 

業績内容は、部門、科目の技術の核心を明確にして、その施工計画や製作手順を述べるようにします。

6. 現時点での評価では、当初考えていたより予想外に光化による故障が多かったという事実データを示すことで、その反省として光/電気変換装置等の周辺設備の点数増加による故障個所の増加より、システムの故障率の低下をすべきであるとの改善を挙げるようにしました。 8. 技術的課題、将来展望では、メタル配線の代替として光には電源供給機能がないことから、バッテリーを将来テーマとしていましたが、そんな在来設備の付帯事項ではなく、光通信設備の鉄道信号における将来的な技術課題を取り上げることを提案しました。    

業務の自己評価では、「まあまあ良かった」とか「クレームはなかった」という、無難でよい評価ではなく、失敗した点を反省点としてあげたほうが、PDCAをアピールできることもあり、有意義です。

   コーチング指導の素晴らしさがお分かりいただけましたか。本研究所では受講生様の進度に合わせて指導しています。論文の理解度が欠けていると判断ときや、業績についても新しい視点が必要と判断したときは、随時電話、スカイプにてご相談の時間を持つように講師の側からお知らせしております。このような方法で鉄道設計技士合格への道が最短となるよう努めています。

2017年5月23日 鉄道設計技士、車両科目の方のライン電話による指導

 この日のコーチングによる指導時間は21時30分から、30分間に行なわれ,その受講者様は鉄道設計技士部門、車両科目を目指す方で、場所は愛知からライン電話を用いて相談されました。現時点での評価をするため、解決策として提案したことを一つ一つ検証しました。

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業務上の課題と解決策

小型機関車用部品を開発するとコスト高となるため、旅客車用の台車や主電動機のほか、補助電源一体型の車両制御装置等の機器も機器箱の状態で転用し開発コスト3割カット・期間を6ヶ月縮減した。 機関室が高温となるため、機器枠を上下2段とし、放熱機器を上段配置とすること、車体側面下部に吸気口と屋根に排気口を設けることで温度差換気で冷却した。

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 この2つについて、ライン電話で検証しながらヒアリングしてみました。すると、

 機器類転用による開発コストカット、期間縮減は計画通りでした。

 一方、温度差換気による冷却効果は実は冷却量不足となっていることが判明しました。この理由は、現場保線区での使用方法に起因しています。線路の補修工事ではバラストを均一に撒いていくため、機関車は超低速での運転を求められました。

この時勾配区間法上か下りかどちらで運転するかが問題となりました。超低速移動を行うため、当初坂道を下り方向にブレーキを緩めながら、低速前進する想定でした。

 しかし、現場の申告によりますとこれだとブレーキ動作に伴う速度変動によりなめらかな運転ができないことが判りました。このため現場では下りではなく上り方向に移動しながらバラスト散布を行うことを余儀なくされているということです。

 この時、予想以上に機関室内の放熱が発生し、当初計画した温度差換気だけでは処理できなくなったということです。

 これらのことから、現時点ではこうした

機関車運用に関する現場ニーズの認識がなかったことが反省点

であると言う事です。機関車の品質を高めるためには、現場でどのように運用されているかを詳しく知る必要があったということです

 なお、現在は機械換気に改造されて対応しています。

 鉄道設計技士業績論文では「現時点での評価」が求められます。その内容は、実施した業務内容について反省が行われているか、すなわち

PDCAがちゃんと行われているか

と言う問いかけを意味しています。

 多くの方がこの現時点での評価の意味を誤解されており、半数以上の方が「現在はこのように修正している」あるいは「現在行うとしたらこのように最新技術を用いて行う」というような、現時点で行うとした場合の通常の行為を書かれているようです。しかしこれでは技術者が専門性を高めるための反省は得られません。これらの回答に対する評価は低いものになってしまうということです。

 逆に言うと

専門家は自らの行動の反省によって学ぶ以外に技術を高める道はない

と言うことです。このためには厳しい(PDCAの)チェックの視点が必要で、今回のようにヒアリング、分析することで初めて独自の反省点を発見することができたということです。

 コーチングの内容は以上です。本研究所では疑問が生じた際は随時相談をこのような方法受け付けており、疑問を短時間で解決するよう努めています。

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