Q.Ⅰ問題では、具体的な設備仕様や技術まで書く必要はないものの、上下水道分野の専門性が分かる内容にする必要があるのでしょうか。また、施設の重要度に応じた機能維持水準の設定、段階運転や優先排水、改築更新に合わせた設備強化、費用対効果を踏まえた優先順位付けなどは「課題」に当たるのでしょうか。「人や費用を除く」と指定された問題で、費用対効果に触れてよいのかも迷います。
A.
Ⅰ問題でも、上下水道技術者としての専門的な判断が分かる内容は必要です。ただし、特定設備の仕様を細かく書くことが目的ではありません。
「必要な機能維持水準を設定する」「段階運転や優先排水を計画する」「改築更新に合わせて設備や管理体制を強化する」といった内容は、課題そのものではなく、課題を解決するための方針や対策です。課題は、例えば「災害時の排水機能を確保する」「施設の重要度に応じて機能維持を図る」のように、実現すべき方向として整理します。
また、「人や費用を除く」と指定されている場合、費用不足を課題として挙げることは避けるべきです。一方、技術的な対策を選定する際の判断基準として、過大な設備投資を避け、被害軽減効果の高い箇所を優先するという費用対効果に触れることは可能です。
技術士試験で問われるのは、特別な対策を思いつくことではなく、何を課題と捉え、どの判断基準で対策を選び、専門技術によってどのように実現するかという判断の筋道です。