Q.建設部門・鋼構造及びコンクリートを初めて受験します。経験年数は8年程度ですが、申込書に何を書けばよいのか分からず、筆記試験の答案にも不安があります。今から勉強して、次回試験で合格を目指せるでしょうか。
A.
経験年数8年は、技術士第二次試験に挑戦するうえで十分です。合否を分けるのは経験年数そのものではなく、その経験の中で、どのような課題に対し、何を根拠に判断し、どのような成果や価値を生み出したのかを、技術士として説明できるかどうかです。
技術士合格への道研究所では、まず申込書と業務経歴を整理します。単に担当業務を並べるのではなく、
-
どの業務を主要な経験として取り上げるか
-
どのような技術的課題があったか
-
どのような比較検討や判断を行ったか
-
自らどのような役割を果たしたか
-
その結果、品質、安全性、耐久性、施工性などにどのような効果があったか
を明確にし、技術士としての資質が伝わる内容へ組み立てます。
筆記試験では、問題文を読んですぐに文章を書き始めるのではなく、まず「この問題で技術士として何を判断すべきか」を整理します。
鋼構造及びコンクリートであれば、例えば、
-
補修、補強、更新のどれを選択するか
-
構造安全性、耐久性、施工性、供用継続性の何を優先するか
-
劣化状況や荷重条件をどのように評価するか
-
複数工法をどの基準で比較するか
-
施工制約や将来の維持管理を踏まえて、なぜその対策が妥当なのか
まで示す必要があります。
また、設問の一部の言葉だけを捉えると、答案の方向を誤ることがあります。例えば、「社会的影響」と問われた場合、騒音・振動など施工時の環境対策だけを書くのではなく、構造物の供用停止、交通や地域経済への影響、安全性、復旧期間など、事業全体への影響を捉えたうえで、計画・設計・施工の各段階における判断を示す必要があります。
添削では、文章表現だけでなく、
「なぜこの判断が評価されるのか」
「なぜこの記述では設問要求から外れるのか」
「どの技術的根拠を補えば、判断に説得力が出るのか」
を具体的に説明します。
この修正を繰り返すことで、最終的には講師の指摘を待たず、自分で設問の意図と答案の妥当性を点検できるようになります。初回受験であっても、申込書、レジュメ、答案を段階的に整理していけば、次回試験で十分に合格を目指せます。