この日は数日前に受講を申し込まれたY様が相談に来られました。偶然にも上京の機会が得られたとのことです。(急な面談にもできるだけ対応しています) いくつかのご質問を紹介しておきます。
1. 勉強方法について
受講スタートに当たり、まずは勉強方法についてのご質問がありました。講座では、その時期ごとにチェックされる技術者コンピテンシーに合わせて、最適な指導方法を進めています。大まかには次のスライドをご覧ください。
1〜9のチェックリストに対応して、それぞれの学習の専用様式をもとに添削・コーチング指導により進めてまいります。コーチングは希望に応じて次のすべてに対応しています。
音声ファイルコーチング電話コーチングインターネット電話コーチング面談コーチング 2. 「キーワードを書く」は筆記試験には有効か?
建設一般などで「白書のキーワードを答案にちりばめる」と合格できると言われています。しかし、この言葉の真意はキーワードの個数がカウントされて点数になるということではありません。
技術士の答案は全体を読んで「コンサルタントにふさわしい能力があるか」という診断が行われます。この時、「アセットマネジメント」や「コンパクトシティー」などの考え方を多数駆使する必要性があります。この時にこうした概念を短い言葉「キーワード」で表せればとても明解です。技術コンサルタントとしては、多くの概念を駆使して考える必要があるため、このような概念的思考は条件となっています。そのような意味から、
概念的思考はコンサルタントとしての必須能力
ともなっています。この説明はメールマガジンにもありますのでご覧ください。
メールマガジン技術士合格への道 2010年 第7回、必ず合格できる 技術士二次試験合格講座、面白いほど合格できる直前テクニック その3、専門キーワードは専門家の思考様式(概念的思考)
3 . どうして部門が違っても指導できるのか
技術士の試験の要求事項は、①専門知識と②コンサルタントとしての考え方の二つに大別できます。
①専門知識
これは、部門、科目ごとに内容が異なるため特別な勉強が必要です。
指導する講師としてもそうした技術を理解する必要があり、実は私も日々勉強しております。この成果もあって大概の問題は理解できるようになりました。建設、電気、化学、環境、不動産など過去の専門体験も役立っております。
一方、解答する受講者様としてはさらに正確で詳細な知識が必要です。たいていの方は特段下調べもせずに、ご自分が持ち合わせている知識だけで答案を書こうとしているように見受けられます。調べはしても肝心な言葉がなかなか出てこない解きもあります。このため、新しい答案に取り組むときは、必ず下調べをするようにお勧めしています。
②コンサルタントとしての考え方
一方、こちらはこれまで訓練されていない方が多くしかも難解のようです。
- 「考え方」は「知識問題」と違って間違えると、解答がまったく違った形式になり、大きな減点となる。
- 考え方の誤りは、いくら問題文を読んでも理解できない場合がある。
- 出題者の要求は、コンピテンシーを確かめるためのものであるため、基本形はいくつかの系統に集約される
このため、問題文の考え方、すなわち出題者の意図は、部門や科目に依存しないものなのです。このことから、こうした基本形を逆に他の部門、科目にあてはめて解釈すると出題者の意図が良くわかります。このような方法で私は講師の立場から、正しい解答方法をご提案しています。
4. 「技術士論文は奥様に読んでもらって理解できれば良い」は本当か
これはご質問の中で出てきた話題であり、補足しておきます。
技術士論文は、技術応用力を確かめるものであり、そのようなご経験のない奥様が読まれても評価ができるとは思えません。この言葉の真意は、一般的に論文の文章が「日本語として」わかりにくいものであるため、まずは理解しやすい文章を目指すことを説いています。
この
「わかりやすさ」、「内容を表現し、伝える」
ことの重要性は私も認めており、セミナーの中でも説明しております。次のスライドは体験論文の要件を表したものです。試験官の評価「技術者コンピテンシー」を高める因子にはいくつかありますが、結局
「内容のわかりやすさ」が伝達する際の支配的因子
となります。このためわかりやすい表現方法を研究しています。詳しくは
をご覧ください。