R1/2019年 上下水道部門 必須科目 Ⅰ−1
問題文
上下水道事業は、市民生活にとって重要なライフラインであり、災害や事故発生時においても事業を一定のレベルで継続させ、早期に業務レベルを復旧することが必要不可欠である。このため、頻発するさまざまな災害や事故において実効性のある上下水道事業共通な計画立案と災害リスクの低減が求められている。上記の状況を踏まえて以下の問いに答えよ。
(1)技術者としての立場で多面的な観点から上下水道事業に共通する課題を抽出し分析せよ。
(2)抽出した課題のうち最も重要と考えられる上下水道事業に共通する課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)解決策に共通して新たに生じるリスクとのその対策について述べよ。
(4)業務遂行において必要な要件を技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から述べよ。
模範解答1 (簡易答案1) 添削履歴1 作成日2020/8/8 上下水道部門 科目:下水道 専門事項 下水渠
1.上下水道事業の共通課題及び分析
1)耐震化
上下水道では、管路や施設の耐震化を早急に行う必要がある。基幹施設・管路・下水処理場や幹線管渠等水道供給や下水処理に影響を与える施設を考慮して、耐震化を進める。
2)豪雨による上下水道の処理場のネットワーク化
上下水道の処理場が豪雨で冠水すると、機能停止となりため貯留や浸透施設を設置し浸水軽減を図る。また、豪雨で河川からの取水ができない状況となるので、浄水場のネットワーク化を図る。
3)BCP対応:災害が発生すると、上下水道機能停止・水道の供給停止となるので、上下水道の早期機能復旧するため、非常対応計画・事前対応計画等作成する。
2.最も重要と考える課題と解決策
1)最も重要と考える課題:上記の課題のうち、大地震により、管路・浄水場の施設停止により市民生活の膨大な影響を及ぼすので耐震化が重大である。
2)解決策
①耐震化構造:上下水道施設は、構造物の耐震化・管路の耐震化・設備の耐震化を重要度に応じた更新を行う。②バックアップ機能強化:上下水道施設の管路網をブロック化しバックアップ機能で応する。系統の見直しを行い、災害時の対応を行う。③応急対策:避難場所への運搬給水・拠点給水・仮設給水・マンホ-ルトイレ。
④ポンプ場の電源確保:災害や事故等により、電力が停止した場合に備えて、自家発や蓄電池を備える。
3.新たに生じるリスクとそれへの対策
1)新たに生じるリスク①浄水場の耐震化構造整備遅れ:土木構造物の耐震化は、工期と費用が掛かるため、整備が遅れるので耐震対応できない。
2)対策:①構造物の目地からの損傷防止②簡易処理場確保③コンクリ-トの打ち増し補強④ほかの系列見直し④バイパスルート接続替え④危機管理マニュアル
4.業務遂行において必要な要件
1)技術者倫理:技術者倫理を高めてするには、地震等の災害による危機が迫っているものを救うために、自分の専門的能力役立て計画を行う。これは、公衆の安全、健康に考慮に相当する。
2)社会の持続確保:社会持続可能を高めてするには、科学技術により防災都市の移住性を拡大し災害リスクの低減を図る。これは、住みつ図けられるまちづくりを確保に努める。
解説
1. 上下水道事業の共通課題及び分析
上下水道事業に共通する課題なのですから、上水、下水で分ける必要のない説明をしてください。
2.最も重要地考える課題と解決策
1)課題:理由は不要で、単刀直入に耐震化を述べるようにしてください。
2)解決策:課題と解決策で同じことの繰り返しでは△です。
3. 新たに生じるリスクとそれへの対策
1)新たに生じるリスク
下水処理場ののネットワーク化は、下水だけの方策であって、上下水道共通には相当しません。
2)対策
4. 業務遂行において必要な要件
問4はテキスト「2020筆記設問対策 20200724」の14〜20ページに書き方をまとめて、全員にご指導申し上げております。