2018年2月7日 衛生部門、空気調和科目の方の電話による指導

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 この日のコーチングによる指導時間は11時00分から、30分間行なわれ,その受講者様は衛生部門、空気調和科目を目指す方で、場所は東京から電話を用いて相談されました。
 衛生工学部門空気調和科目のY様は業務経歴を作成で悩まれていました。一応の成果を表現するところまでは良かったのですが、技術的なポイントを絞り込むに至っていませんでした。

 そこで講座の課題フォームである業務経歴チェックシートに従って指導を進めてきました。当初策定した業務経歴は次のような内容となっており、業務の「物件規模、形式」と「応用技術、貢献」の項目があまりふさわしいとは言えませんでした

「応用技術、貢献」の欄を見てみますと、次のようになっておりそれぞれチェックを進めていきました。

  1. 定速機からインバータ冷凍機、電子膨張弁採用による
  2. 低温換気の各部屋使い回しによる外調機風量減
  3. ブライン方式から直膨化
  4. 冷温水4管式から2管式変更再熱負荷無における
  5. 全熱処理から潜熱、顕熱分離冷却変更による


上記1から5についてコメントいたします。

「定速機からインバータ冷凍機、電子膨張弁採用による」はすなわち対策した内容は「インバータ駆動」であり、従前の状態である「定速機」についてはここで触れる必要はありません。

「低温換気の各部屋使い回し」では省エネの前向きな概念が伝わらないし、そもそも「使い回し」ではただの節約に過ぎません。そこで熱工学の概念である、温度の段階的使用を意味する「カスケード利用」、そして省エネにつながる「大温度差」という技術名を盛り込むことにしました。

「ブライン方式から直膨化」ではただの方式変更に過ぎません。また従来方式が必ずしも「ブライン方式」と決まっているわけでもありません。このような場合に大事な事は改善後の設備方式を明確に説明することであり、ここでは「ホットガスバイパス機能により高精度化」とまとめることにしました。

設備の複雑形から単純形に変更するという「冷温水4管式から2管式変更」はタダのスペックダウンであり、コストが下がるのは当然です。一方それに伴って性能もダウンしているはずであり、単純に改善とは呼べません。したがってここでは精密空調施設の性能アップをしながらコストダウンを行う「有害物質トレース、バリデーションによりVE」という貢献にまとめました。

「全熱処理から潜熱、顕熱分離冷却変更」では単なる変更にすぎず、技術貢献が明確となりません。そこで技術的な貢献を明らかとするためこの設計を行った技術応用の技術名、すなわち「熱流体解析、空気線図解析による低エンタルピー化」と表することにしました。これによって空気調和の本質的な技術が表現できるとともに、技術の幅の広さを表現することが可能となりました。

 本研究所の業績指導では、上記のように受講者様の業績が包含している専門科目の業績の貢献を、技術名も含めて読み取ることに努めております。このためご自身で気づかれなくても、業務経歴として本を主張すべき応用技術が何であるかをご指摘することが可能です。


 技術士合格への道研究所では、上記の業務経歴相談と同じようにすべての部門の方に対して業務経歴チェックシートを用いて、

  1. 業務名
  2. 職務内容
  3. 物件規模、形式
  4. 応用技術、貢献
  5. 成果

の5項目を整理するように指導しています。 

 この結果、単に成功に携わった物件名とか、研究名とか言ったら形式的な業務名称ではなく、エンジニアとしての技術貢献がいかに巧みであったかを表現することが可能です。 

 5つの業績内容は口頭試験で受験者の専門性を確かめる材料となり、その業績の貢献いかんによっては口頭試験の質問が厳しくなることが予想されます。これでは合格が危ぶまれますので、申込書作成段階から業績内容についてコンピテンシーを高めるような記述を行っていくことが安心して1発合格するためには必要です。 

 本研究所では業務経歴チェックシートによって5つの業績内容を、そして技術的体験チェックシートによって業務内容の詳細を効果的に仕上げるようにサポートしています。