2018年3月29日 衛生部門、空気調和科目の方の電話によるコーチング指導

電話、スカイプによる指導内容ページトップへ >

この日のコーチングによる指導時間は21時00分から、40分間行なわれ,その受講者様は衛生部門、空気調和科目を目指す方で、居住地、東京から電話を用いて相談されました。解いている問題は医薬品工場の3室の空調設備設計に関するもので、この日は「バリテーション適格性評価」が疑問の中心でした。


問題文

U-2-2 医薬品固形製剤工場の建設に当たり,空気調和設備の設計を担当することに なった。その中で,空調ゾーニングにおいて,内部発熱の異なる3室の製造室を同一系 統の空調機で空調する。室内条件は3室とも同一であり,次の通りである。

 ・室内面積:40 m2,天井高さ3m

 ・室内温湿度:24℃±2℃, 50%±10%

 ・清浄度:JIS B 9920による清浄度クラス7 (Fed.Std.209Eクラス10000)

 ・製造時間:24時間対応(非製造時あり)

 医薬品製造施設特有の留意事項に配慮し,’次の問いに答えよ。

(1)製造室の清浄度を維持し,医薬品の汚染を防止するための室圧制御において,影響を与える要因を6項目挙げよ。

(2) 3室の製造室系統の空調ダクトフローシートを簡潔に図示せよ。図には,コイル,

  加湿器,フィルター,温湿度センサー,室圧制御関連装置など必要なものを記せ。ただし,3室とも交叉汚染に配慮し開口部を般けることはできない。

(3)本計画特有の空調設備に関わる省エネルギー対策を3項目挙げ,簡潔に説明せよ。

(4)空気調和設備の予測的バリデーションにおける適格性評価(クオリフィケーション)を4項目挙げ。それぞれの実抜事項を簡潔に述べよ。


解答

4、バリテーション適格性評価
@室内温湿度測定
室内の温湿度状況を温湿度計で測定。対象室の温度及び湿度が設計条件を満たしていること。1分間隔、1h測定。(平均値又は時間的な変動で確認)
A風量換気回数
管理上の上下限値を満たすこと。また、低換気回数(1時間あたりの部屋の空気の入れ替え回数)を越えていること。風速試験で求めた風速とエアフィルタの有効間口寸法から時間当たりの風量を算出する。求めた風量と室容積で換気回数を求める。
B浮遊微粒子濃度試験(清浄度測定)
 パーティクルカウンタで、浮遊微粒子の個数を測定する。対象粒子径0.5、1.0、5.0μm。測定点数10。測定高さ床上1m。測定回数1ポイント3回測定。サンプリング量28.3L/min(1CF)。
C気流可視化
気流可視化装置に純水、液体窒素を注入する。トレーサ発生ノズルを、気流方向を確認したい場所に置く。トレーサを発生させ、トレーサの流れる方向により気流を確認する。デジタルカメラまたはVTR記録。



という解答に対して、どのような結果になるか検証の目標を確認しました。

@室内温湿度測定
温度変化の幅が指定されているので、その範囲に収まっていること。

A風量換気回数
換気回数の測定方法、すなわち吹き出し空気量。
それが換気回数目標値を越えていること。

B浮遊微粒子濃度試験(清浄度測定)
 パーティクルカウンタで、浮遊微粒子の個数を測定する。対象粒子径0.5で分散分析して期待値が95%信頼区間で目標値をクリアする。

C気流可視化
トレーサで可視化して、気流が吹き出し口から、製剤作業域にダイレクトに到達しているかを見る。


というように製薬工場のクリーンルームについてのバリデーションとはどうすべきか、一つ一つ確認しました。

 このような問題では環境を目的の状態に維持するために何をどうするかという制御項目を正しく挙げる必要があり、その一方で「予測的バリデーションにおける適格性評価(クオリフィケーション)」というよくわからない要求に対して適切に答えなければなりません。

 技術士試験問題は部門科目によってはこのようなとことん難解な問題と成り得る場合があり、その時はいくら考えても答えがわからず、最終的には正解と思われる答えを提示してもらえないと前に進めません。 このため本講座では、一応ご自身で回答を試みていただいて、どうしてもわからないというときは、今回のコーチング指導のように講師がともに考えて答えを導くということをやっております。この結果、全く答えが分からないで勉強が挫折してしまうという問題は1度も陥ったことがありません。
 問題について苦手意識を持たれていて、書き方がわからない可能性があるとお考えの方でも、必ずサポートによって解決方法見出せますのでどうかご安心ください。