2018年10月18日 建設部門、都市及び地方科目の方の面談によるコーチング指導

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 この日のコーチングによる指導時間は19時00分から、1時間20分間行なわれ,その受講者様は建設部門、都市及び地方科目を目指す方で、東京都内のお勤め先から帰りに本研究所に立ち寄って面談で相談されました。この日は講座の業績分析用の教材である技術的体験チェックシートをもとにご説明しました。

  このS様の業績は駅のリフォーム設計の意匠計画に関する部分の貢献であり、それを文章化してプレゼンすることが、非常に困難をきたしておりました。まず技術的体験チェックシートでは、次の項目を整理します。

テキストの指導に従って項目を記入していくと業績論文が出来上がるようになっています。


1. 名称、時期

2. 立場 (指導監督的立場がわかるように)

3. 業務概要(物件・対策の概要、自分の成果・貢献を宣言する。)

@物件の規模、仕様

A応用技術

B自分の貢献

C成果


■講師コメント 

 上記部分は業績の前提条件であり、業務経歴をプレゼンする背景となることがまとまっています。このように前提事項を簡潔にまとめることで、貢献のプレゼンに集中できるようになっています。

 

 さて、業績のメインである、業績の問題点と解決策、工夫した点は次のようになっていました。


4. 技術的問題点と解決方法

4-1 技術的問題点

@駅の観光利用の促進:オフィス街の駅のため、観光客の利用が少なく、利用者低下のため経済効果の低下が予想された。

A従来型の手法でリフォームすると内装更新が中心となり、地元利用者にとって利便性が改善されず、路線イメージが全路線平均より10%低くなると予想された。

B設計の合理化:駅ごとの風情を差別化するには独創性を要し、デザイン費が15%かさむ。

4-2 解決策

@街の活気:美術館や祭りなど街の活気の顕在化と、歴史的遺産の修景モデルを作り、〇〇線の重厚さを演出し、観光利用者を5%増やした。

A路線の魅力を熟知した、駅員とのワークショップで全路線平均に比べ路線の魅力を10%向上させた。

B内装仕上げの選定には、創発デザインを導入し、トップダウンで作った枠組みに、ボトムアップで各駅ごとの素材を組み込む類比の原理で設計工期を25%低減した。

4-3工夫したこと

@    歴史のある駅遺構を博物学的遺産として場所に合わせて移築・補修等を工夫した。

A    出入口から電車に乗るまでの駅の印象を統一するようシークエンス景観を工夫した。

B    デザイン協調により、トップダウンとボトムアップを双方向にスパイラルアップ化することで、新しいデザイン解の創出を工夫した。


■講師コメント 

 業績内容がとりあえず出揃ったという感じで、まだ統一感がえられていませんでした。 こうした業績をプレゼンしやすい形に整理していくためには、まずはわかりやすい業務提案の柱を3つ程度設定する必要があります。この日のコーチングでは、業績内容をヒアリングして、問題点、解決策について3つの柱をそれぞれ設定してまとめてみました。 

  すると次のように系統的な内容として全体を整理することができました。このような骨格ができあがりますと、後は肉付きをしていけば良いだけです。


4-1 技術的問題点

@路線イメージ向上:

Aデザイン性向上

B設計の合理化

4-2 解決策(技術的提案、4-1を改善に導いた方策)

@路線の魅力を熟知したタスクチーム

A創発デザインを導入し、トップダウン、ボトムアップ

B類比の原理を応用した図地フレーミング手法

4-3工夫したこと

@シークエンス景観

Aトップダウンとボトムアップで伝達コミュニケーション

B内装デザインをモジュール化し、トーンアンドマナー

 


■講師コメント 

   どうですか。スッキリと設計概念がまとまって、プレゼンしやすい構成になっているということがお分かりいただけたでしょうか。

 さて技術的体験チェックシートは、さらにその先に、5. 解決策の妥当性 、6.現時点での評価、7.改善策、8.将来展望と続きます。その後これらの内容は次のようにできあがりました。

 5. 解決策の妥当性は技術士にふさわしい理由などを述べるところですが、説明が冗長となりますので省略します。


 

6. 現時点での評価

 駅ホームで類比の原理の自由度を高めたため、トップダウン側がデザイン目標を提示することで合理化を図った。しかし、実際は〇〇のためボトムアップ側の提案と乖離し手戻りが生じた。このことから類比の原理で自由度を高める一方、〇〇のため相補的関係性の管理が必要という知見が得られた。

7. 現時点での改善策

 相補的関係性の管理のためには、トップダウン側が提示した重要なトポロジー要素がボトムアップ側に正確に伝わっているか、両者によるデザ イン言語での意思確認が必要である。

8. 技術的課題、将来展望

 類比の原理は、トップダウン側が提示するデザイン目標の内容でボトムアップ側の提案が変わる。そのため、トップダウン側が重要なトポロジー要素をキーワード化し、提示するデザインをデザイン言語だけで伝えられるかの検証が重要である。


 

■講師コメント 

  このS様の業績はまもなく完成です。業績としてやったことをただまとめるだけでなく、他者と比べて独創的で汎用的な技術応用をプレゼンできると口頭試験での合格が確実なものとなります。このような方法で技術士試験は楽勝で合格する方法をご提案しています。