メールマガジン技術士合格への道 2010年 第13回
 必ず合格できる 技術士二次試験合格講座
  ― 合格力をアップする体験論文のテクニック その1―


 技術士筆記試験を受験されるみなさまへ。体験論文の準備はそろそろ中盤にかかっています。10月29日の発表までには下書きを作成し、11月11日には完全な原稿を提出できるようにしておかねばなりません。確実に合格できる体験論文を作成するにはどうすべきか、本研究所ではこれまで多数の方の業績を拝見し、合格までレベルアップを図ってきました。目指すものは、

口頭試験の場を和やかな雑談の場に変える=楽勝で合格する

ことです。「有能なプロ技術コンサルタント」のイメージさえ試験官に定着できれば不可能ではありません。たとえ口頭試験や筆記試験で弱点があっても試験官に「この受験者をおとしてはならない」という気持ちを起こさせる体験論文づくりに努めています。

 「有能なプロ技術コンサルタント」と試験官に思わせるには、「コンピテンシー」を高める必要があります。本研究所では受講者様それぞれのコンピテンシーを逆解析して最適な表現方法をコーチング指導しています。

 このメールマガジンではこれまで講座の指導で開発された、実戦的なノウハウを公開して、出来るだけたくさんの方の合格を支援します。


1.はじめに

 技術士合格への道研究所では「誰でも必ず合格できる」指導を目指して

コンピテンシー理論+コーチング指導

を実践してきました。用語について詳しくは次のページをご覧ください。

http://www.gijutsushi1.com/category/1261095.html#conptency
http://www.gijutsushi1.com/category/1261095.html#couching

 このメールマガジンでは、技術士二次筆記試験の直前対策として、今まさに受験者が必要としている「合格力をアップする体験論文のテクニック」を3回シリーズでお送りします。今回はその第1回目です。

●その1 あなたの業績をアピールできる業務概要の書き方
 その2 専門家にふさわしい課題、問題、技術的提案
 その3 試験官が教わりたくなるような現時点での評価

 なお、これらの内容はこれから開催される無料セミナーで公開していきます。セミナー資料は公開します。関心ある方はぜひご覧ください。直近では、10/16(土)に開催します。
http://www.gijutsushi1.com/article/13798590.html

 すでに開催した内容はこちら。
2010.09.11 無料セミナー「面白いほど合格できる体験論文」第3回開催
2010.08.28 無料セミナー「面白いほど合格できる体験論文」第2回開催
2010.08.14 無料セミナー「面白いほど合格できる体験論文」第1回開催
2. あなたの業績をアピールする業務概要の書き方
 
 技術士体験論文では、論文の冒頭で業績2例の業務概要を書かねばなりません。みなさんはこの概要をどのように書かれていますか。詳述の内容を要約して書いている方が多いと思います。

 あるいは業績を表すのに、背景、問題点、課題、解決策、成果と順番に書き進んでいく方が多いでしょう。けれども概要は1業績につき10~15行程度しか書けません。このため項目数が多いと中途半端な説明になってしまいます。

 また、業績の内容はわかったとしても、評価の対象は物件ではなくあなた自身なのです。業務概要を上手に書けても、人物の評価が高まらなくては答案として意味がありません。

 最悪ケースは、人物についての記述が中途半端であるゆえに余計な質問を誘ってしまって墓穴を掘ることです。できれば読むだけで、有能な技術者であることを解ってもらいたいものです。実はこの良い方法があります

3. 技術士口頭試験ではコンピテンシーがチェックされる

 試験官は技術士受験者の能力を判定するため、口頭試験に先だって技術士体験論文をチェックします。体験論文は単独で採点されることはありませんが、口頭試験の質問と合わせてあなたの専門的能力の判定根拠とします。このとき注目すべきことは、試験官が体験論文を見るときに数量的なチェックリストはなく、直観的判断にゆだねられているということです。

 試験官は自らの尺度で短時間で受験者を採点していきます。このとき試験官の頭の中にあるのは、

  • この受験者はこの技術分野の専門家なのか
  • 専門家なら自分と同等かそれ以上の問題解決するはず
  • 自分のレベルに大きく及ばない場合は専門家ではない

といった単純な尺度であると考えられます。こうした単純な評価を可能にするのがコンピテンシーの概念です。

 これらのことから、体験論文作成においては「成果を生み出す行為、個性」、すなわちコンピテンシーの記述に集中すべきことがうかがえます。

4. コンピテンシーを感じさせる「業務概要」とは?

 人が技術者を専門家と感じる場合はどんなときか?体験論文の「現時点での評価」の場合について、本マガジンの前号で書きました。要約しますと、成果につなげる意思、体験から学ぶ姿勢、鋭いチェックの目が必要ということであり、いずれも個人の属性が相当します。

 同様に業務概要で「技術者コンピテンシー」を感じさせるには次のような工夫が必要です。

(1) やったことの成行きではなく、仕事の難度や質の高さがわかる
(2)専門技術の応用による業績であるとわかる
(3)個人の貢献がわかる
(4)成果があることがわかる

 以下、それぞれについて説明します。

4.1 やったことの成行きではなく、仕事の難度や質の高さがわかる
 
 体験論文では「業務概要」が求められていますが、実は受験者個人の能力を評価するための手段にすぎません。ですから物件の内容ではなく、人物を際立たせることに努めるべきです。

 業務概要から読み取れる受験者の能力は、たとえば建設工事の場合、物件の背景や建設の成行きからはほとんど読み取れません。

 むしろ、その物件が難易度が高い施設であるとか、厳しい管理を必要とされる、規模の大きな施設である・・といったことが受験者の能力を際立たせる効果があります。

 ですから、物件が特殊性の高いハイテク施設であるとか、民間ではなく国の直轄事業であること、敷地面積が何万平方メートルもある・・といったことがまず業務概要の冒頭に来るとよいでしょう。

4.2 専門技術の応用による業績であるとわかる

 技術士体験論文は受験者が手がけた業績における問題解決を記述するものですが、そこで鋭くチェックされるのは「専門技術の応用」です。受験する部門、科目の技術が応用されていなければ、業績として意味がありません。

 よく、「仕事の業績はあるが、専門技術は使っていない。これでよいか」という相談を受けます。当然、答えはNOです。これでは合格できません。最悪の場合は門前払いにならないとも限りません。

 したがって、少なくとも受験する部門、科目の専門技術の何が応用されているのか言及すればよいのです。

 たとえば、建設部門、鋼構造コンクリート科目では「コンクリートの応力解析」とか、環境部門、環境保全科目では「物質の流動解析」、「有害物質の健康影響評価」といった技術例が挙げられます。

 こうした記述が業務概要にあれば、試験官が体験論文を読んだ初期段階でコンピテンシーを感じ取るため、すぐれた技術者としてのイメージが作られやすくなるはずです。

4.3 個人の貢献がわかる

 業務概要の内容で物件の難易度や応用技術がわかったとして、「受験者個人の貢献」がわからなければコンピテンシーとして認識されません。というのは技術士試験というのは個人の能力を測る試験であるため、個人の貢献があって初めて試験官の頭の中で得点としてカウントされるのです。

 この意味で物件や会社の事業の記述は、コンピテンシーを読みとるための手段にすぎないといえます。体験論文で大事なことは業務の結果を生むために、どれだけ受験者がかかわっているかということなのです。

 一般的に「体験論文には工夫したことを書くとよい」といわれているのはこうした意味からです。普通の業務内容ではなく、工夫した仕事は、創造的な対処ができたわけであり、技術者のコンピテンシーにつながるものです。

4.4 成果があることがわかる

 さて、コンピテンシーを訴える上で究極的に必要なのが「成果があることがわかる」ことです。コンピテンシーとは成果につながる能力の特性であるため、業務概要で成果があることがわかることの理由は説明不要かと思います。

 業務概要に成果の記述がない場合には、たとえ業績の内容が理解できたとしても、その評価は試験官の心の中では保留となってしまいます。はっきりと「あなたを合格させても良い」と判断できないのです。

 業務を行っていても、成果が出ていない場合もあり得るし、その場合は試験官はその受験者コンピテンシーを感じることはありません。

 体験論文では業績の選定は受験者の裁量に任されているため、基本的には受験者の業績のベストケースと受け取られます。受験者が自らの業績のベストケースとして宣言した業務が、もしも成果を生んでいないとしたら、エンジニアとしての能力は疑われるに違いありません。成果が狩ることが理解できな場合でも同様な評価となる危険性があります。

 以上のことから、業務概要の最後に成果を付記するだけでコンピテンシーは格段に高まるものと思われます。


5. コンピテンシーを感じさせる「業務概要」のまとめ

 今回は、体験論文の冒頭にある「業務概要」でコンピテンシーを感じさせる方法を考えてみました。ともすると、「業務のあらすじ」を書いてしまいがちですが、試験の趣旨を考えるともっと戦略的な書き方があるはずです。

 ここで紹介した、仕事の難度や質の高さ、専門技術の応用、個人の貢献、成果があることがわかる・・といったような断片的な記述では、業務概要としてまとまらない、といった心配をされる方もいるかもしれません。

 しかし、それはコンピテンシーに着目した論文作成がこれまでされていなかっただけのことです。

 本メールマガジンで紹介するテクニックは技術士講座で実践されていて効果は実証済みです。ご紹介したテクニックを駆使すれば技術士口頭試験は楽勝で合格できることは間違いありません。


■最近の指導活動のご紹介

(1)体験論文の作成指導(技術的体験チェックシートほかによる)

 体験論文の概要をコーチング指導で作成しています。技術的体験チェックシートは講座の専用様式ですが、このフォーマットで考えれば自然に成果や貢献度を表すことが可能です。わかりにくいストーリー作成も面談コーチングでばっちりです。詳しくは下記の記事をご覧ください。コーチングでは現状を評価するのではなく、常に「あなたの場合はどうすべきか」というベストの解決策を提案しています。そのこころは、

一般論では決め手にならない。自分の正解だけが合格につながる

2010.08.18 個別コーチング体験論文業績の選定(水道部門GLS様)
http://www.gijutsushi1.com/article/13776744.html
2010.08.14 個別コーチング体験論文業績の選定(建設部門S様)
http://www.gijutsushi1.com/article/13776691.html


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