かつては、書けば点が取れた。しかし今はそれはあり得ません。
技術士論文においてはかつては、とにかく答案用紙に枚数ギリギリまでに書ければ合格できるという時代もありました。これは、問題も、採点者の基準も比較的甘いためでした。すなわち問題文に関連性のあることを書けばある程度は点を取れる、と言う幸せな時期もあったのです。このため技術士論文試験の勉強法は、とにかく答案用紙を埋め尽くせる作文法を学ぶことに終始しました。技術士が「記述士」と言われたゆえんです。また白書の暗記や模範答案の暗記が勉強として有効でした。
しかし現在では文部科学省の出題方針が変化し、知識や経験ではなく、出題者が示した前提条件に従って丁寧に分析し、解決策を提案することが要求されるようになりました。このため、問題文を読んでからでないと正解について考えることができない、言い換えると暗記した答えでは絶対に正解を取ることができない状況が作られているのです。これは文部科学省の方針、すなわち提案力や課題解決力を図りたいと言う考え方に裏づけられています。当研究所ではこうした文部科学省の方針を分析していますのでぜひご覧ください。
このような文部科学省の出題方針の変化にもかかわらず、受験者の多くは昔ながらの勉強法である、キーワード学習や白書の暗記といった方法に頼っています。しかしそのような暗記主体の勉強では、提案力や課題解決力といった、分析し考え判断する力は養うことができません。暗記主体の勉強をされた方は、出題方針が終わっているにもかかわらず、とにかく自分が覚えた答えを書き出すそうとあせってどんどん減点されていくのです。
音声ガイドによる指導では、上記のような誤った勉強法、解答法から受験者を正しい方向に引き戻して、正しい解答法を身に付けることが可能です。答案に書く前に、出題意図を読み取り、求められていることを知り解答の骨子を考え、そして答えの要求にぴったりの技術士論文をまとめていくことが可能です。