H28年 建設・鋼構造コン Ⅱ-1-4 模範解答と解説

問題文

 鋼構造物の溶接部における外部(表面又は表層部)欠陥と内部欠陥の検出に適する非破壊検査法をそれぞれ1つ挙げ、それらの原理と適用に当たっての留意点を述べよ。ただし、外観目視検査は除く。

模範回答1

1.磁粉探傷試験

①原理
 溶接部を磁化し、欠陥部に生じた磁極への磁粉の付着を利用して欠陥を検出する試験である。
②適用に当たっての留意点

 探傷面に油脂や塗料の異物が吸着していると、磁粉が傷に吸着するのを妨げるばかりでなく、疑似模様の発生原因と場合があるため留意する。 また、アルミニウムやオーステナイト系ステンレス鋼のような非磁性体の試験には適用できないため磁性原理以外を用いた探査を併用する。

2.内部欠陥の検出に適する非破壊検査法 非破壊検査法は、超音波探傷試験が適する。

①原理 超音波の性質である、伝搬性が良いこと、一定の方向に伝搬すること、異物の境界面で反射することを利用して、試験体内部の欠陥を検出する。割れなどの面状欠陥の検出に適する。

②適用に当たっての留意点 得られる結果が電気信号であることから、ブローホールのような体積欠陥の形状や欠陥の種類の判断が困難な場合がある。このため多方向からチェックするか、または、鋳物のように材料によっては超音波が伝播しにくい場合は放射線透過試験を併用する。

解説

模範解答2

1.浸透探傷試験

 溶接部の外部欠陥を検査する方法が浸透探傷試験である。液体の毛細管現象が原理となる。浸透液を欠陥内に浸透させる。溶接表面を拭き取ったあと、現像液(白い液体)を吹き付ける。浸透液が染み出た箇所が溶接外部欠陥である。液体の浸透現象溶接前に清掃しなければ、検査精度が落ちるため、清掃することに留意する。

2.超音波探傷試験
 溶接部のブローホール等の内部欠陥を検査する方法に超音波探傷試験がある。 溶接付近に探触子を当て、探触子発信するエコーの高さに、位置により、溶接部の内部欠陥を発見する。エコーの高さはブラウン管に描かれる。探触子を動かすことで、エコーの高さを見つける。これより、エコーによる反射が原理である。探触子と鉄骨の接する部分はセンサーが固体振動を取るようにグリースを塗り、なめらかにすることに留意する。
 柱梁接合部の梁フランジ部分は、完全レ形溶接である。この溶接はフランジ厚さがあるため、多パスになる。多パスにより溶接間に空洞が出来やすく、風を巻揉むため内部欠陥になりやすい。この部分はフランジ全面を検査するように留意する。

解説

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