鉄道土木 H22年 1-2「重軌条化」
問題
ある鉄道会社では、SLの復活運転を企画することとなった。走行予定の全区間において、40kgレールと木まくらぎが使用されている。軌道について確認が必要な事項を3点挙げ、その内容及び対応を述べなさい。
1.部材の発生応力および軌きょうの変形に関する確認
SLの車体重量は約80tもあり、通常の気動車のおよそ2倍以上になる。現行の軌道により、SL走行に必要な軌道の応力を確保出来るかどうか以下の照査を行う。
①列車荷重に関する照査
②繰り返し荷重に対する照査
上記の照査によりSL運転時の許容最高速度を算出し、条件を満足しない場合は軌道の強化を行う。
2.軌道の長期安定性に関する確認
保守周期の検討
車両重量が増加したことに伴い、軌道への荷重が大きくなり、軌道破壊が進行しやすくなる。軌道変位進みの推測地と許容値から保守周期を決定する。
①推定上下変位と許容上下変位による保守周期の検討
②推定左右変位と許容左右変位による保守周期の検討
座屈安定性に関する照査
温度上昇に伴うレール軸力増加に対する軌道の座屈安定性の検討
3.脱線防止に向けた確認
形式が異なるため、車両限界・建築限界支障の確認
輪重・横圧が増加後において限界脱線係数比1.2を満足するかどうかの確認
SLだとどうして部材の応力、荷重が心配なのか。
〃 保守がいるのか。
〃 脱線しやすいのか。
根拠、狙いを示してください。
「やみ雲にただ確認する」では鉄道設計技士としての論理的視点が感じられません。
また、著大荷重とは何トンか、定量的に目安を示すように。
確認すべきことは、あれこれたくさんではなく、必須なこと、決定的なことを最小限にします。