H26年 機械部門、流体機械 Ⅱ-1-1問題(サージング) 模範解答と解説
問題文
ポンプ運転中に、吐き出し圧力と吐き出し量が激しい周期的変動を生ずることがある。この現象をサージング(surging)という。ポンプ揚程曲線を描きこの発生原因と対策を述べよ。
1.サージング発生原因右のP−Q曲線に示すようにサージングの原因は吐き出し量が少ない箇所において、抵抗曲線とP-Q曲線が並行もしくは重なり、P-Q曲線上で運転点が前後に動き、流量、圧力が定まらないからである。
2.サージングの対策
1)抵抗曲線の緩和P−Q曲線の抵抗曲線の勾配を緩和させるように、具体的には流量調節弁を開いてポンプ後の抵抗を少なくし、ポンプ内の抵抗を改善する。それにより抵抗曲線の傾きが緩やかになり、流量が多い箇所で、P-Q曲線と抵抗曲線の交点がはっきりと現れるので、安定した運転が可能となる。
2)流量増加P−Q曲線の流量を増加させるように、具体的にはバイパスなどをつけて流量を多くする。それにより、ポンプ内の圧力を緩和することができ、抵抗が少なくなり、抵抗曲線が緩やかになることで流量の多い箇所で抵抗曲線とP-Q曲線の交点ができ、安定して運転が可能となる。