H29年 建設・道路 Ⅱ-1-1問題 模範解答と解説
問題 高速道路のインターチェンジのランプターミナル付近における本線の線形設計において、一般部より厳しい値の線形要素を適用する理由について、線形要素ごと(平面曲線半径、縦断勾配、縦断曲線半径)に説明せよ。
模範解答 簡易答案形式1 専門とする事項 道路設計 添削回数4回
(1)平面曲線半径
平面曲線半径を大きくすることにより、遠方からの運転者の見通しを良くすることができる。また、曲線の外側に取り付く流出入ランプおよび加減速車線と本線の片勾配を緩くし、勾配変化による衝撃緩和、運転者の安心感により自動車の安全・円滑な流出入を行うためである。
(2)縦断勾配
縦断勾配を緩くすることにより、下り勾配区間は、本線からの流出車の安全な減速を可能とし、流出ランプで自動車の制御と安定走行ができる。また、上り勾配区間は大型車が十分に加速し余裕をもって合流できるためである。
(3)縦断曲線半径
縦断曲線半径を大きくすることにより、運転者の十分な見通し距離を確保し、走行時の衝撃緩和を図り、視覚的な滑らかさにより自動車の安全走行を行うためである。
模範解答 答案形式1 専門とする事項 道路設計 添削回数3回
(1) 平面曲線半径
平面曲線半径を大きくすることにより、遠方からの運転者の見通しをよくすることができるからである。具体的には平面曲線半径を3倍程度大きくすることにより、3倍くらいの見通しがよくなる。
また、流出入ランプおよび加減速車線と本線の片勾配差を小さくするため、曲線の外側に取り付く流出入ランプ、および加速・減速車線と本線の片勾配を緩くする。上記の効果の結果、勾配変化による衝撃緩和、および運転者の安心感を高め、自動車の安全・円滑な流出入を行う。
(2)縦断勾配
縦断勾配を緩くすることにより、下り勾配区間は、本線からの流出車の安全な減速を可能とし、流出ランプで自動車の制御と安定走行ができるためである。
また、上り勾配区間は大型車が十分に加速し、余裕をもって本線に合流できるためである。これがないと追突事故を誘発する危険性があるからである。
(3)縦断曲線半径
縦断曲線半径を大きくすることにより、運転者の十分な見通し距離を確保し、走行時の衝撃緩和を図るためである。また、視覚的な滑らかさにより自動車の安全走行を確保する。これがない場合は、遠方からICの
視認が困難となり、直前で急な車線変更車・後続車相互の接触・追突事故の危険性が考えられる。