R1/2019年 電気電子・電子設備 Ⅱ-1-2

問題文 

 現在の建築設備耐震設計において、高さ60m以下の建築物に設置される建築設備の耐震措置を検討する際の基本的考え方と検討手法、技術的留意点を述べよ。

模範解答1   (簡易答案1)    添削履歴5    作成日2020/4/11    電気電子部門  電子設備    専門事項 建築電気設備

1.基本的考え方

局部震度法により耐震クラスと適用階から耐震性能を設定し、経験的に定めた静的震度分布を用いて設備機器各部に作用する地震力を求め、耐震支持の設計を行う。

2.検討手法と留意点

1)耐震性能の設定

 建築物の用途と重要度から設備機器の耐震クラス(S・A・B)を決定し、設備機器の適用階により設計用標準震度を設定する。

 留意点:経済設計とするため、地震後の機能維持が必要な重要機器等は上層階へ設置しないよう配慮する。

2)地震力の算出

 機器重量と設計用標準震度から重心に作用させた接点の地震力として設計用水平震度を算出する。

 留意点:設置場所に応じた設計用水平震度を求めるため、設計用標準震度に地域係数を乗じる。

3)耐震支持の設計

 建築物と機器との接点に設ける耐震支持材を設計する。

 留意点:安全性向上のため、設備機器の吊り材に振止め設置及び落下防止ワイヤーでの固定、天井材とのクリアランスの確保に配慮する。

模範解答1   (簡易答案2)    添削履歴3    作成日2020/5/2    電気電子部門  電子設備    専門事項 建築電気設備

1.基本的考え方

局部震度法により耐震クラスと適用階から耐震性能を設定し、経験的に定めた静的震度分布を用いて設備機器各部に作用する地震力を求め、耐震支持の設計を行う。

2.検討手法、技術的留意点

1)耐震性能の設定

建築物及び設備機器の用途や重要度に応じて、重要施設は耐震クラスSで屋上に設置する設置機器は2.0等の設計用標準震度を設定する。

安全性確保のため、変電設備を地下階以外に設置する場合は、変圧器の耐震補強部材を追加する。

2)地震力の算出

設備機器の地震力は、機器重量と設計用標準震度から設計用水平震度として算出する。

配管系の地震力は配管の応答性を考慮して設備機器よりも小さい値とし、耐震クラスSでは耐震支持間の配管重量に対して1.0倍等の倍率を設定する。

3)耐震支持の設計

設備機器の耐震支持は、地震力による引張り、圧縮、曲げに対応した強度と形状を持つ部材で構成し、適切な間隔で固定する。

長周期振動に対する安全性向上のため、設備機器吊材の振止め設置、変圧器端子部への耐震ストッパ設置等を行う。

(1)問題趣旨に対する考え方、取り組み方などについて

この受講生様は当初題意の読み解きが不十分であったため、出題意図の本質的内容について十分に掘り下げた内容となっていませんでした。

出題テーマに関する知識に中途半端な理解の部分があったため、大雑把でぼやけた回答になっていたのです。こうした問題では前置き文の意味をしっかりとよみとくことが必要です。

基本的考え方は一般論や規定の引用ではなく、その趣旨を自分の言葉で表すようにしてください。

解答の文章は単なるマニュアルの写しではなく、その提案の趣旨「心」を伝えないとプレゼンテーションになりません。

検討手法は具体的にどう設定し、どう判断するのか、などを簡潔に書くことです。

留意点はつまりどういう意味なのか、あれこれ対策を述べるのではなく、品質改善に取り組むべきことを定性的に「心」を言うように。

内容全般を表現しようとせずに、大事なことだけを指定して簡潔で定性的に述べることです。

(2)論旨のまとめ方、書き方などについて

見出しは意味がわかればよいので、簡潔に記載するように。

基本的考え方の前提事項などの説明は不要です。題意の目的を達成するためにどう考えるのかを述べてください。

検討手法は冗長にならないよう、重要な部分だけ簡潔にコメントするように。

留意点は精度や効果を高める技術的な工夫、テクニックを書くと良いでしょう。

例えば、留意点は「○○のため〇〇を〇〇する」という形式の文でまとめるように。

留意点は品質、性能が高まるような提案とし、そのねらいがわかるように、目的などを添えて示すように。

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