建設部門 選択科目 鋼コン 予想問題Ⅱ-1 解答者09 専門:コンクリート設計

建設部門 選択科目 鋼コン 予想問題Ⅱ-1 解答者09 専門:コンクリート設計

予想問題 Ⅱ-1-1 簡易答案

寒中コンクリートとして施工する場合に、その具体的な適用条件を述べた上で、材料・配合、運搬、打込み及び養生の観点のうち2項目について、品質を確保する上での留意すべき事項、並びにその留意すべき理由と対策を述べよ。

適用条件:日平均気温が4℃以下になることが予想される場合

1.打込み

留意事項:

打込み時のコンクリート温度が4℃以下とならないよう温度低下を抑える。

理由と対策:

コンクリートの凝結の遅延、気温低下による凍結リスクを低減するため。

 ①打込み時のコンクリート温度を5~20℃の範囲とする。

 ②打込み前に鉄筋・型枠・打継面の氷雪を蒸気やヒーターで溶かす。

 ③外気の影響を受けないよう打設箇所をシートで覆い、保温する。

2.養生

留意事項:打込み後の初期に凍結しないようコンクリートを保護する。

理由と対策:

初期凍害を受けると、強度の増進が少なく耐久性・水密性に劣るため。

 ①断熱性の高いシート等で覆い保温し、適温に保つのが困難な場合は、さらにヒーター等で給熱を行う。

 ②初期強度が得られるまで、コンクリート温度を5℃以上に保ち、さらに2日間は0℃以上に保つ。

 ③保温養生または給熱養生後は、コンクリート温度を急激に低下させない。

予想問題 Ⅱ-1-2 簡易答案

鉄筋コンクリート構造物の鉄筋腐食を伴う劣化要因を2つ挙げ、それぞれの発生メカニズムを説明せよ。また、それぞれの劣化について、異なる視点での制御方法を2つずつ記述せよ。

1.塩害

 

メカニズム:海水飛沫や凍結防止剤散布による塩化物の浸透や海砂の使用など材料由来の塩化物により、塩化物イオン濃度が発錆限界を超え、鉄筋の不動態被膜が破壊されることで、酸化反応が起こり腐食が開始する。

制御方法:

①コンクリート内部への塩化物イオンの浸透抑制のため、水セメント比を小さくし、緻密性を増加させる。

②エポキシ樹脂塗装鉄筋やステンレス筋などの防食鉄筋を使用する。

2.中性化

メカニズム:pHが12~13の強アルカリ性であるコンクリートに大気中の二酸化炭素が侵入し、水酸化カルシウム等のセメント水和物と炭酸化反応を起こし細孔溶液のpHを低下させる。pHが概ね11より低くなると、鉄筋の不動態被膜が破壊され、酸化反応が起こり腐食が開始する。

制御方法:

①コンクリート内部への二酸化炭素の浸透抑制のため、水セメント比を小さくし、緻密性を増加させる。

②中性化が鉄筋位置まで進行しないように適切なかぶりを確保する。

予想問題 Ⅱ-1-3 簡易答案

高性能AE減水剤の使用により得られる効果のうち主たる目的が異なる2種類を挙げ、それぞれについて、使用の目的、作用機構、留意点について述べよ。

1.高い減水性能

 

使用の目的:高強度コンクリート

作用機構:減水剤がセメント粒子に吸着するとセメント粒子表面に帯電層が生じ、粒子が互いに反発する分散作用により、ワーカビリティが向上し、単位水量を減少させることができる。

留意点:通常のコンクリートと比較してブリーディングが少なく、硬化開始時期が早いため、均一に硬化するように、表面養生材を散布し、表面の水分蒸発を防ぎ、仕上げ作業を行う。

2.優れたスランプ保持性能

使用の目的:高流動コンクリート

作用機構:コンクリート中に多くの独立した微細な空気泡を一様に連行し、時間の経過とともに溶液中の反応性高分子がセメント表面に吸着し、長時間にわたり再凝集を防止することで、スランプを保持することができる。

留意点:スランプフローとその経時変化、凝結時間などの諸性状は使用量により大きく変わるため、試験室における試し練りのみでなく実機試し練りにより使用量を決定する。

予想問題 Ⅱ-1-4 簡易答案

中性化における4つのステージ(潜伏期、進展期、加速期、劣化期)の中で、潜伏期以外の2つを選び、その特徴を簡潔に述べよ。さらに、新規に鉄筋コンクリート構造物を設計・施工する際、鋼材を発錆させないための対策項目を3つ挙げよ。

1.中性化の進行過程

 

進展期:外観上の変状は見られないが、中性化が進行し、中性化残りが発錆限界を未満となり、鉄筋の不動態被膜が破壊され、腐食し始める段階

加速期:鉄筋の腐食が進み、腐食生成物の体積膨張によりひび割れが発生している段階。ひび割れの伸展とともにはく離・はく落が見られるが、鉄筋の断面欠損は生じていない。

2.対策項目

①コンクリート内部への二酸化炭素の浸透抑制のため、水セメント比を小さくし、緻密性を増加させる。

②中性化が鉄筋位置まで進行しないように適切なかぶり厚さを設計する。

③施工中は適切な間隔でスペーサーを用い、かぶり不足とならないようにし、適切な養生により、表層品質を確保する。

予想問題 Ⅱ-1-5 簡易答案

コンクリート工の生産性向上の向上を目的に、プレキャスト部材を使用する場合を想定し、設計・施工の観点から、それぞれの留意点について説明せよ。

1.設計上の留意点

 

 ①部材の形状・寸法:

複雑な形状ではなく、単純な形状とすることで、生産性を向上させる。また、現地の搬入条件・架設条件等を考慮した寸法とする。

 ②部材接合部:

プレキャスト部材同士の接合部が最大の弱点となるため、最適な接続方法や止水方法を検討する。また、接合箇所数を最小限とすることで長期耐久性を確保する。

2.施工上の留意点

 ①現地条件を考慮した施工計画:

現地の制約条件(架設場所、部材搬入ルート、近隣住民等)を考慮した上で、生産性が最大となる、部材搬入計画や楊重設備計画を行う。

 ②部材接合部の品質管理:

  プレキャスト部材接合部の接着剤や止水材は、施工条件(温湿度管理等)を遵守し、気象条件の影響を受けないよう、シート等で防護を行い、品質を確保する。

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