建設部門 選択科目 道路 予想問題Ⅱ-1 解答者02 専門:道路設計
建設部門 選択科目 道路 予想問題Ⅱ-1 解答者02 専門:道路設計
予想問題 Ⅱ-2-1
問題 近年の交通死亡事故全体は減少傾向にあるが、さらに交通事故死者数を減少するため、死傷事故率の高い幹線道路の効果的な対策が求められている。この対策の担当責任者として、下記の内容について説明せよ。
(1)調査、検討すべき事項とその内容について説明せよ。
(2)業務を進める手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
(3)業務を効率的・効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
予想問題Ⅱ-2-1 解答 簡易答案1形式
(1) 調査、検討すべき事項と内容
国道・都道府県道の交通事故発生状況について、死傷事故(過去3年)データを調査する。
②ETC2.0ビッグデータにより潜在的な危険カ所等(急ブレーキ、急ハンドル、速度等)、緊急・集中的対策が必要な箇所を確認する。
(2)業務を進める手順の留意・工夫点
事故の多い交差点・単路部について選定する。
②対策予定箇所の事故形態(正面衝突、追突等)
単路部の視距の悪い箇所での自転車・歩行者を事前感知しカーナビで警告(画像、音声)し事故防止を図る。
(3)業務を効率的・効果的に進める調整方策:交差点対策カ所について、道路管理者に対し追突事故防止のため、右折滞留長の延伸を提案する。②公安委員会に対し、右折車線延伸に伴う信号現示の検討および、高輝度路面標示(右折矢印)を依頼する。カーナビのシステム改良について、道路管理者から総務省経由で関係メーカーに意見を述べる。
予想問題 Ⅱ-2-2
問題 市街地の渋滞緩和のため、地域高規格道路が事業中である。早期の完成を目指しているが、ルート上の 都市公園の通過が不可欠となっており、制約された公園区域内の道路構造の検討が急務となっている。この事業の担当責任者として道路設計を進めるに当たり、下記の内容について記述せよ
(1)調査、検討すべき事項とその内容について説明せよ。
(2)事業を進める手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
(3)事業を効率的・効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
予想問題Ⅱ-2-2 解答 簡易答案1形式
(1)調査、検討事項と内容:都市公園法の規定により道路建設による景観は変更できず、公園減少もできない。このため、トンネル構造とせざるを得ないが、坑口付近は用地買収が生じる。また、公園建物の下、土被りの浅いTN構造となる。
(2)事業を進める手順の留意点、工夫点:公園面積を変えない位置までTN延長し、施工許可を得るが、坑口付近は、公園区域から道路区域に都計画変更し買収する。また、浅埋TN上の建物・公園広場の変状を抑止するパイプルーフで地山補強し、機械掘削(TBM工法)し無振動で施工する。
(3)事業を効率・効果的に進める関係者との調整方策:公園管理者とは、公園面積の減少を最小限(坑口部のみ)としたTN了解を取り付ける。また、公園建物等に影響を抑止した地山補強及び、無振動掘削でTN施工を行うことの説明し了解を得る。TN坑口から起点側、公園沿いの準用河川では、貴重植物、蛍の名所が支障になるため、自治体に対しては、多自然護岸での機能回復で了解を得る。
予想問題 Ⅱ-2-3
問題 交通死傷事故は、主として幹線道路の平面交差点及びその周辺で発生している。また、交差点は、複数方向からの交通流(車両、歩行者等)が同一平面を利用するため交通容量が低下し、交通渋滞の原因となりやすい。既設交差点を安全・円滑に改良するための計画・設計にあたり、以下の問いに答えよ。
(1)調査、検討すべき事項とその内容について説明せよ。
(2)事業を進める手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
(3)事業を効率的・効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
予想問題Ⅱ-2-3 解答 簡易答案1形式
(1)調査、設計事項と内容:計画箇所の道路状況について、道路規格、設計速度、設計車両、横断構成等及び、方向別交通、土地利用状況を調べる。②概略設計として、車線構成(直進・右左折車線)を設定する。次に信号現示数を決定し、方向別交通に応じ交通処理順序を決める。右左折軌跡を決定、隅角部、横断歩道や路面標示を設計する。
(2)設計手順の留意・工夫点:交通処理検討は、全信号表示サイクル長を決定し、流入部毎の飽和交通流率に対する需要率最大値を求める。②サイクル長より滞留長を算出し、設計速度とシフト幅からテーパー・本線シフト長を求める。交差点の安全・円滑性のため、交通制御と交差点形状を同時検討し整合を図る。
(3)設計を効率・効果的な調整方策:道路管理者、公安委員会に以下の説明し了解を求める。①通過車の視認性を確保し、通過時間の最小化した交差点とする。②右左折車の停止・減速に起因する事故、渋滞防止のため、直進・右左折車線を分離し、右折滞留長は右折台数(1分)に車頭間隔を掛け算出する。隅切り部の巻込み事故防止のため,歩行者等の滞留と安全通行を確保する。
予想問題 Ⅱ-2-4
問題 山地部の2車線国道で、豪雨により山側からの大規模な土砂崩壊があり全面通行止めが発生した。現地は,道路上(山側)は、横断的に数百mに亘り自然斜面が続いており、反対側の路肩には、コンクリート擁壁があり、川側(1級河川)に向かって急崖地形となっている。急いで災害復旧を行う必要があり、この災害復旧の設計責任者として下記の問いに答えよ。
(1)調査、検討すべき事項とその内容について説明せよ。
(2)業務を進める手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
(3)業務を効率的・効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
予想問題Ⅱ-2-4 解答 簡易答案1形式
(1)調査、検討すべき事項と内容:二次災害により、道路への影響範囲(山側)を地形図で確認し、斜面の地質概査を行い災害危険性の有無・範囲を特定する。②崩壊土砂の撤去工事の安全確保のため崩壊斜面の法肩付近に伸縮計を設置し常時観測する。復旧設計のため、代表的な側線を設け、Br調査により横断的な地質構造を把握する。
(2)業務手順について留意・工夫点:地表面の小崩壊跡、クラック等を観察し崩壊箇所以外の危険個所を確認する。②工事中、地盤伸縮計で地山変動を計測し、変位量と降雨量の関係を分析し道路に危険性がある場合は、直ちに工事中止する。土砂撤去後の復旧工法は、CO吹付+ロックアンカー工法により地山安全率を1.2に向上する。ただし、のり面が土砂の場合は緩み部分を切土し受圧板は法枠構造とする。
(3)業務を効率・効果的に進める調整方策:道路区域外の危険カ所(道路に影響)は、対策工を道路管理者に説明し、地権者へも説明を促す。復旧工法及び、片側通行工程について道路管理者に提案する。また、道管者から公安委員会に対し同様の説明を促す。
予想問題 Ⅱ-2-5
問題 人口減少・少子高齢化が急速に進行する中で道路ストックが概成し、既存の道路ストックを活用した歩いて暮らせるまちづくりが必要となっている。このため、既存道路の再編成担当責任者として、下記の内容について説明せよ。
(1)調査、検討すべき事項とその内容について説明せよ。
(2)業務を進める手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
(3)業務を効率的・効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
予想問題Ⅱ-2-5 解答 簡易答案1形式
(1)調査、検討事項と内容:幹線・生活道路を含む一定エリアの主要点の混雑度を調べる。②エリア内主要点の12h交通量(車、自転車、歩行者)調査する。幹線・生活道路の幅員構成を確認する。
(2)業務の手順について留意・工夫点:幹線道路の車線減少による混雑度は、現在の交通量と、将来交通量の両者で交通解析し算出する。現在の混雑度の変化率が最も少ない横断構成で計画する。②居住地から公共・核施設コースで最短・安全な自転車・歩行者ネットワークを作成する。幹線道路の車線減少し自転車・歩行者道とし、また利便性向上のため、休憩スペース・駐輪場を整備する。
(3)業務を効率・効果的な調整方策:幹線道路の車線減少は、道管者、公安委及び自治会と協議し合意を得る。幹線道路再編に伴い、生活道路の交通量が増加する懸念があり自転車・歩行者通行帯の設置についても上記同様に説明し了承を取り付ける。
予想問題 Ⅱ-2-6
問題 地方都市において既存の2車線道路(橋梁部)の起点部に市道が交差しており、この道路を活用・拡幅し新規県道(2車線)が取り付く計画がある。この事業計画に際し、担当する責任者として、下記の内容について記述せよ。
(1)想定される既存道路への影響
(2)(1)の影響を踏まえ、事前に調査すべき事項
(3)対策を検討する手順と、その際の留意事項
予想問題Ⅱ-2-6 解答 簡易答案1形式
(1)想定される既存道路への影響:県道取付による一定エリアの交通量変化を把握する。②交通量増大し信号制御・右折車線の必要性について検討する。既設橋梁へ近接施工のため影響度を解析する。
(2)(1)の影響を踏まえ事前調査事項:一定エリア内の12h交通量調査(車、歩行者等)を行う。②一定エリアの主要ポイントでの交通発生量や地域間流動を想定し、路線図に将来交通量を配分し計画交通量を設定する。交差点設計の基礎資料として必要な既存道路の幅員構成及び、橋梁の諸元(下部、上部等)、Brデータを調べる。
(3)対策検討の手順と、留意事項:交通需要予測手法は、普及度・信頼性が高い四段階推計法を使用する。②現在と将来交通量の内、多い右折交通量・サイクル長設定により右折滞留長を求める。平面交差点の安全性と円滑性は、交通制御と交差点形状を同時に検討し相互に整合を図る。交差点の概略設計を行い、取り付け構造施工時の既存橋梁への影響度を解析し既設橋梁の許容変位量以下の構造とする。