R2年、2021年 建設・都市地方計画 Ⅱ−1−4 問題 模範解答と解説

Ⅱ-1-4 「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法)」に基づく都市公園の移動等円滑化の考え方を、特定公園施設及び移動等円滑化園路にふれて説明せよ。

模範解答1簡易答案形式1 建設部門、都市地方計画 専門:公園緑地  2020/10/22

1.公園の安全な出入り口の確保

 ・公園の利用者にとってわかりやすく利用しやすい位置に出入り口を配置する。

 ・利用者が安心して通行ができる有効な幅員を確保する。

 ・車両が進入しないよう車止め柵を設け、安全な移動等円滑化園路に接続させる。

2.移動を円滑化するアクセス路の確保

 ・車いすで公園内を周遊できるように、幅員・勾配等に配慮した移動等円滑化園路を配置する。

 ・様々な身体特性の人々が歩きやすく、すれ違いに配慮した有効幅員を確保する。

 ・わかりやすい案内板や手すりによる誘導を行うなど、様々な身体特性の人々のアクセス化を図る。

3.施設への連続性の確保

 ・便所や水飲み場、休憩所などの特定公園施設に対し、高齢者や子どもなどが利用しやすい位置に配置する。

 ・アプローチの段差や勾配、進入スペースは、一定の基準に基づいた整備とする。

 ・園路は、特定公園施設のうち1経路以上とし、主要な公園施設と接続させる。

解説

 単に、都市公園の移動等円滑化の考えを説明すれば良いだけと考えようにしてください。拡張すると難しくなります。文中の「特定公園施設」や「移動等円滑化園路」は、主題ではないので単に説明の途中で触れるだけで構いません。

 まずは、「考え方の柱は何か」を述べて、それについて肉付けするイメージです。考え方、価値観、ねらいを「文章形」であらわすようにしましょう。白書の暗記で得たからと言って、言葉、用語の意味の羅列では出題趣旨の答えになりません。何のために何をするのか、ご自分の意思で考えてシンプルに捉えるようにしてください。

 また、問題文に長い前置きフレーズが付いたとしても、惑わされないようにしましょう。この問題は、「都市公園での移動の円滑化はどうやって設計するのか」という問いです。対象となる経路は、「入り口から特定公園施設まで」であり、経路の仕様は、「移動等円滑化園路のグレード」にし、この際の仕様は、バリアフリーとするということです。

 なお、答案の文字数が増加しがちですが、簡易答案ではお考えを絞り込んで、指定された文字数や行数以内で解答するように努力してください。これによって大事なことを選別する力が養われて、解答が発散して減点されることがなくなります。いわゆるブレない考え方になれます。

模範解答1簡易答案形式2 建設部門、都市地方計画 専門:公園緑地 2020/10/24

1.安全な出入り口の確保

公園利用者にわかりやすく利用しやすい位置に出入り口を配置することが移動の円滑化となる。

さらに、利用者が安心して通行ができる幅員の確保は有効である。

出入り口では、車両が進入しないよう車止め柵を設け、移動等円滑化園路への接続で安全性が高まる。

2.移動を円滑化するアクセス路の確保

車いすで公園内を周遊できるように、幅員・勾配等に配慮した移動等円滑化園路の配置は移動の円滑化となる。

さらに、様々な身体特性の人々が歩きやすくすれ違いに配慮した有効幅員の確保はアクセス性が高まる。

園路では、わかりやすい案内板や手すりによる誘導で様々な身体特性の人々のアクセス機能が高まる。

3.施設への連続性の確保

便所や水飲み場、休憩所などの特定公園施設に対し高齢者や子どもが利用しやすい位置にあることが移動の円滑化となる。

さらに、アプローチの段差や勾配、進入スペースは、一定の基準による整備で連続性が高まる。

園路では、特定公園施設のうち1経路以上とし主要な公園施設との接続で、つながりある移動ができる

模範解答1答案形式 建設部門、都市地方計画  専門:公園緑地  2020/10/30

1.公園の安全な出入り口の確保

公園利用者にとってわかりやすく利用しやすい位置に出入り口を配置することで移動の円滑化につなげる。

具体的には、利用者が安心して通行ができる幅員の確保は必要である。また、出入り口では、車両が進入しないよう車止め柵を設け、移動等円滑化園路に接続させることで安全性を高める。

2.移動を円滑化するアクセス路の確保

車いすで公園内を周遊できるように、幅員・勾配等に配慮した移動等円滑化園路を配置することで移動の円滑化につなげる。

具体的には、様々な身体特性の人々が歩きやすく、すれ違いに配慮した有効幅員を確保してアクセス性を高める。また、園路では、わかりやすい案内板や手すりによる誘導を行うことで、様々な身体特性の人々へのアシスト機能を高める。

3.施設への連続性の確保

便所や水飲み場、休憩所などの特定公園施設は、高齢者や子ども等が利用しやすい位置に配置して移動の円滑化につなげる。

具体的には、アプローチの段差や勾配、進入スペースは、一定の基準に基づいた整備とすることで連続性を高める。また、移動等円滑化園路では、特定公園施設のうち1経路以上とし、主要な公園施設と接続させることで施設間のつながりのある移動を実現する。

解説

 提案内容の文がほとんど並列の意味なのにも関わらず、「さらに」という接続詞は相応しくないので、その都度ふさわしい接続語を選ぶとさらに良いでしょう。一文ごとに改行しないで、段落を形成するようにしてください。

 技術士としての考え方が問われているので、留意点としては、具体的にどうすべきか行動形式のことばで表現するのがわかりやすくて良いでしょう。また、評価や機能を表現するだけでは、結論となる施策、意思決定について他人任せの印象を与えるので、出来たら判断を読み手に委ねないようにした方がよいでしょう。

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