申込書の書き方 (建設部門・施工計画の方の場合) 3 技術的体験の問題点の抽出

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 技術士二次試験の申込書の中で記入する「業務内容の詳細」の作成方法についてさらに詳しく考えてみましょう。業績についてまず最初に前提とすべきことがその業績の意義であり、社会的な重要性、必要性です。本研究所の講座では、この分析を「技術的体験チェックシート」を用いて添削形式で完成させていきます。

 過去に本研究所の指導で学ばれた方の技術的体験(技術的体験論文)がどのように整理されたか検討過程を見てみましょう。業績の重要性を簡単に表すには、

  • もしその業績がなかったとしたらどんな問題があるか
  • 従来法で同じことやったとしたらどんな不経済なことになるか

ということを表せば簡単にその意義を表現することが可能です。

 具体的に過去の受講者様がご自身の業績の意義をどのように表しているか見てみましょう。

4-1 技術的問題点

1)    施工業者は、ひび割れ対策として設計のBBより収縮率の小さいNの使用を提案したが、塩害対策区分IIとIIIに該当していたため、塩害に対する抵抗性向上に有効とされるBBを使用しないことに対して、不適切と考えられた。

2)    ひび割れに対する抵抗性は、BBよりNの方が優れていた。 

1)は、成功者の措置判断に対して誤りがあったことがありますが、しかしそれはどれほどの障害になるかと言う問題の程度についてはよくわかりません。これだけでは重大性が判断できず、必要性の高い業務に取り組んでいたかどうかも判断できかねる内容です。

2)は、BBとNの比較は分かるものの、だからといってそれがなぜ問題なのかが書かれていません。「ひび割れに対する抵抗性は・・の方が優れていた」という文章は、見方によっては問題点ではなく逆にメリットを書いている文章のようにも読み取れます。

 ここで言える事は、問題点を書く時の書き方は次のようにしなければならないということです。

経済性や品質、環境の低下や、工期の延長と言った、明らかに悪い影響がはっきりと読み取れるものが良い。 影響の程度が定量的に現れるものマイナスの影響の結果が事業の根幹を揺るがすものとなる事評価の視点の立場がはっきりしている事 (例:事業主や請負業者)

 これらの項目を満たしていれば、技術的体験の重要性が理解されて、業績の貢献の意義が大きくプレゼンすることが可能となります。同じ業務を行うにしても、その業務を行なわなかった時のマイナスの影響が大きいか小さいかによって評価が決まってくるのです。  こうしたことに留意して問題点を書き出してみると、技術的体験の内容の技術的問題点は次のようになります。

4-1 技術的問題点

1)    対策区分IIとIIIに該当しており、ひび割れ深さによっては塩害を助長するため、塩害対策とひび割れ対策の両立が必要となる。設計のBBは塩害に対し効果的であるものの収縮ひずみが大きく、ひび割れ対策に不向きである

2)    巻立厚が250mmと薄い構造で、また高架橋のため橋脚の日照がよく、工事完成後に乾燥収縮が促進され、有害なひび割れの発生するリスクが高い

以上、業務経歴の詳細に相当する技術的体験の存在意義をどう表現するかを考えてきましたが、その考え方は、単純に

その業務をやらなかったらどれだけ障害や問題が生じたか を考えて簡単に表現が可能であるということです。

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