技術士合格への道研究所では、

  • 問いかけとコーチング
  • 誰でも書ける論文作成指導

によりこれまで合格支援に成功してきました。また、

  • 技術力というものは経験則ではなく、科学技術の体系的知識の活用である
  • 理論、法則、原理に基づいて考えることが大切

すなわち

 技術者としてのコンピテンシーを身につける指導

であるということです。このため、受講されると技術者として一回りも二回りも大きくなれることは間違いありません。 これら指導の結果、だれでもご自分の専門技術を余すことなく答案に反映し、合格力を高められるのです。

 ここでは、指導成果の一部から技術的体験の書き方についてご紹介しましょう。

 技術士試験実施大綱によると、技術士試験の技術的体験論文は、技術士として必要な

専門的知識 ⇒ 応用能力、論理的考察力、課題解決能力

について重視するように変化しています。このため、従来は専門的内容を深く記述すればよかったものが、今後は技術的な応用力や課題解決の考え方をテキパキと表現する必要がでてきました。

  技術的体験として何が求められるのか、業績の技術士にふさわしい本質的なものとして何が問われるのか、今年の問題を見てみましょう。 

 今年の技術士技術的体験論文(総監以外の部門)の問題はこうです。

 あなたが受験申込書に記入した「専門とする事項」について実際に行った業務のうち、受験した技術部門の技術士にふさわしいと思われるものを2例挙げ、それぞれについてその概要を記述せよ。さらに、そのうちから1例を選び、以下の事項について記述せよ。

(1)あなたの立場と役割
(2)業務を進める上での課題及び問題点
(3)あなたが行った技術的提案
(4)技術的成果
(5)現時点での技術的評価及び今後の展望 

というように、「ただの業務概要」ではなく「技術士にふさわしい業務概要」が求められています。

 技術士体験論文の「業務概要」では、まず論文の題材になる「技術士にふさわしい業績」を2例選定しなければなりません。この「技術士にふさわしい業績」を選定する際に判断根拠となるのは次の3つの条件だと考えてください

  1. 問題解決に技術応用のプロセスがある。
  2. 上記(1)の結果、(経済的な)成果が得られている。
  3. 上記(1)が単なるアイデア、工夫ではなく工学的な知識体系に基づいている。

  ではどうして上記(1)〜(3)なのか、考えて見ましょう。それはこういう理由からです 

  「問題解決に技術応用のプロセスがある」 

  「経済的な成果が得られている」 

この2つは技術士の定義でもありますよね。必須条件であるためわかりやすいものです 

 一方、最後の  

  「アイデア、工夫ではなく工学的な知識体系に基づいている」 

は問題解決の手段について言っているわけで、いわば十分条件です。この条件を満たすことがおろそかになりがちです。そして、問題解決をして経済的な成果が得られたとして、その活動が工学的な知識体系に基づいていないと技術士の体験論文としては意味がないということです。問題文の次のただし書きもこの辺のことを表しています。

  「・・受験した技術部門の技術士にふさわしいと思われるもの・・」 

 また、経済的な解決策が得られたならそれで良いと考える方もいるかもしれません。しかし、アイデア、工夫では再現性もないし、積み上げて継続していくことも出来ません。ですから、継続的に成果を生み出すには工学的な知識体系に基づいていることを示さなければなりません。

 この逆に、苦労の末に独創的なアイデアを開発したとします。それが例え工学的に有益であったとしても、既存の技術体系を学ばずに一から開発するのは

  • 「科学技術」という財産を活用しない、おろかな行為であり
  • 技術士は科学技術の利用をつかさどる職務なので「無知」は損害につながる

というムダ以外の何ものでもありません。技術士の「無知」は許されないのです。技術士は国から資格を受けて技術による産業振興に携わるプロなのですから、国民やクライアントへの責務を考えた場合、やみくもな試行錯誤等に頼った技術開発は慎まないといけません。

  また、技術士はクライアントからは、最新の技術をいつでも提供できる尊敬できる人と考えられています。このため、まず科学技術の体系的知識を保有して、それらをすぐに活用できる能力が必要で、そのためには既存の技術体系を勉強し、新たに何かを開発する場合に既存の成果を100%生かすような独創的な姿勢を持ち続けねばならないということです。

  以上のことから、ここでは

○○技術では一般的に〜の法則があるから、それらをベースとして〜を考案した

というように述べればよいのです。

  では実際の答案にはどのように記述すればよいのか、技術的体験論文の書き出しを考えて見ましょう。

  技術士試験実施大綱によると、技術士試験の技術的体験論文は、技術士として必要な専門的知識だけではなく、応用能力、論理的考察力、課題解決能力について重視するように変化しています。このため、従来は専門的内容を深く記述すればよかったものが、今後は

 技術的な応用力や課題解決の考え方をテキパキと表現する

必要がでてきました。 このため 「技術士にふさわしい業績」をアピールするには先にあげた3つの条件に留意すれば良いのです。具体的にはそれらは、 

(1)技術応用のプロセス

(2)経済的な成果

(3)工学的な知識体系

でした。実際の業務にこれらを当てはめながら、記述内容を考えてください。

 ではここで業務概要の書き方について実例をもとに説明します。次の業務概要は建設部門トンネル科目で合格された方の技術的体験論文の一部です。

技術士にふさわしい業務2例の概要

 (1)○○鉄道線○○トンネル工事の施工管理(〜平成○○年5月

  本トンネルは全線の最終工区に当たり、用地買収の遅延問題から新幹線開業の遅延リスク要因となっていた。このリスクを回避するため、図1のように買収済み用地にある坑口部(図中太線)を先行施工し、遅延リスクを回避した。具体的には緩衝工、坑門部分を単独施工し、入坑口を開削施工後埋め戻した。この結果、用地交渉期間中に坑口部が完成し、H148月末の引渡し期限に竣工した。

kouteihyo_1.jpg

  (2)地下鉄○○線○○シールド止水対策工事(平成16年3月)

  同区間は建設後30年を経た一次覆工型シールドトンネルであり、漏水によるセグメントの劣化リスクが懸念されていた。そこで、

ジョイント部モデル試験 実シールド初期試験実シールド本試験(○m)の3段階で漏水を確認・分析し、止水方法にフィードバックして確度を高めた。

 最終的に信頼性の高い仕様を開発し実施工(○m)に適用して、漏水をほぼゼロにすることに成功した。

shisuitaisaku_1.jpg

 これらの業務概要を「技術士にふさわしい業績」の決め手となる3つの視点からチェックしていきましょう。それは次の3点でした。

(1)問題解決に技術応用のプロセスがある。

(2)経済的な成果が得られている。

(3)単なるアイデア、工夫ではなく工学的な知識体系に基づいている。

 業績の1では

工程図による工程組み換えの検討大胆な工程組み換えによる延リスクの回避改善提案を推進するトンネル技術

が表れています。

 また、業績2では、一般的に困難とされているシールドの止水対策について、科学的な取り組みがされています。

  1. 3段階にスケールを拡大していったモデル実験
  2. 各段階ごとに、実験のねらいを設定
  3. 最終的に確実に漏れがなくなる方法論

といった信頼性の高い技術により漏水をほぼゼロにすることに成功したことは技術士にふさわしい業績と言えるでしょう。

 業務概要というと、

  • 物件の規模や仕様
  • 背景や苦労話

を書いてしまいがちです。しかし、技術士試験の試験官は、出来上がった物件ではなく、それを行った人物の技術的な取り組みに対しての評価をしています。もっと正確に言うと、

  • 技術者としての判断や考え方
  • どのように能力を発揮し、実際の業務で貢献し、成功に導いたか

という点だけに着目されます。

  技術士合格への道研究所が提唱する「技術者コンピテンシー理論」では、そういった、技術者がどう考え、どう判断したかということに技術的な理論の裏づけを行って、結果として再現性のある技術成果を生み出す人物像、すなわち

 技術者コンピテンシー

を論文中で定着するようにしています。 こうしたコンピテンシーの考え方はご自分ではわかりにくいものですが、講座のコーチング指導ではすべての部門で画期的な効果をあげています。

建設部門鋼構造及びコンクリート科目の体験論文指導の例

総合技術監理部門の体験論文指導の例

農業部門の体験論文指導の例

森林部門の体験論文指導の例

情報工学部門の体験論文指導の例

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