申込書に記入する業務経歴票の作成に不安を抱いております。
①業務経歴年数に関して
7年を超える実務経験を有するケースでの受験を考えておりますが、その内訳として
とする予定でおります。このような年数で合格できる可能性はあるでしょうか。
②記入する業務内容に関して
私の業績が高等の専門的応用能力を発揮した業務に相当しないのではないかと、不安を感じています。技術的には高度でない業務でも業務経歴票に技術士にふさわしい業務を表現できるでしょうか。
回答
受験資格の経験年数7年は最低限の合格条件であり、それだけでは十分とはいえません。一方、試験は年数とは関係なしに客観的に行なわれます。その主な評価の対象は、
- 筆記試験が得点できているか
- 口頭試験で信頼できる解答が出来ているか
という2つのポイントです。 業務経歴票は補助的なものであり、口頭試験の質問を行なう目安に過ぎません。とは言っても、
厳しい質問を避けるには業務経歴票で技術士らしい業績をできるだけ訴えたい
ものです。経験内容が疑われると、落とすことを前提とした厳しい質問が行なわれるからです。 ご質問①②にお答えします。①業務経歴年数に関して
大学院での2年間のご経験は受験する部門科目とある程度関連付ける必要があります。完全に一致する必要まではないかも知れませんが、ただし、何でも良いかと言うとそうではなく、大学院で指導監督的立場でやっていたかが重要です。この辺は書き方の工夫で何とかなるかと思います。
②記入する業務内容に関して
ご自身の業績が高等の専門的応用能力を発揮した業務である、とプレゼンできる方なんてほとんどいません。経験した過去の業務の中から技術的な要素を探し出して、再構築する作業が必要です。今は高度ではないと思われている業務でも、分析すれば技術士にふさわしい貢献は表現可能だと考えます。
よく現場の方がこのようなお悩みをもたれます。そのとき私が問いかけるようにしています。
- 「そのお仕事は素人でも頑張れば出来ますか」
- 「技術士やでなくても事務屋さんでも出来ますか」
と。この「技術者でなければできない」理由が技術なのです。
こうした業績の再構築は、講座の指導課題
の2段階で、ほとんどの方が十分なプレゼンを完成されています。
このほか職務経歴が部門での業績7年以上に該当するか教えて欲しというご相談はよく受けております。
しかし職務経歴書はそれほど厳密なものではありませんし、これで落とす意図はありません。むしろできるだけ門戸を広げるため、大雑把な基準であると考えたほうが良いでしょう。
その部門に少しでも関連することが7年以上あればOKです。例えば環境測定科目であれば、厳密に測定や分析でなくとも、関連性を申込書の書面や、口頭試験で説明できればよいのです。技術士にふさわしいかどうかは、書類の受付者ではなく、試験官が判断します。そのときは業務内容の詳細も考慮に入れますので、書類全体の完成度が大事だということです。
技術士へのふさわしさは本講座の課題を作成する課程で十分表現できますので、全然ご心配はありません。
もしご心配であれば、概略のご経歴をいただければさらに詳しいコメントをさし上げることも可能です。