H30/2018年 建設・道路 Ⅱ−2−2 問題 模範解答と解説

問題文

無電柱化は重要な施策であり、近年の災害の激甚化・頻発化、高齢者・障がい者の増加、観光需要の増加等からさらに必要性が増している。中核市において無電柱化の計画・設計を担当する責任者として、下記の内容について記述せよ。

(1)無電柱化を優先整備すべき対象道路の選定の考え方

(2)より効率的に無電柱化を推進するために検討すべき事項

(3)設計・工事を円滑に進めるための、様々な着眼点による取組

模範解答1 (簡易形式1)  添削履歴 2回 2018.12.30   専門事項 道路設計

(1)無電柱化を優先する対象道路選定の考え方

①防災:緊急輸送道路や避難所へのアクセス道路とし、市街地は、電線・電柱の密度が高く甚大な被害が予想されるため優先する。

②安全・円滑な交通確保:バリアフリーの特定道路や生活関連経路、鉄道駅周辺の高齢者・障がい者等の歩行者の多い道路とする。

③景観形成・観光振興:世界遺産・日本文化遺産等の周辺や景観法、地域の歴史的風致を図る箇所等を抽出する。

(2)効率的に無電柱化推進する検討事項

①事業費の縮減を図る:管路を活荷重の影響のない位置に埋設するため、従来の埋設深さは歩道部40cm、車道部80cmであるが、管材の管径別の強度を確認し、浅層埋設により掘削費用を削減する。

②工事期間の短縮を図る:狭歩道内に電共を埋設するため、既設の地下占用物件の移設によりスペースを確保する。管路条数が多く、移設物件が多く移設期間も長期化するため、電共を最小化し工事期間の短縮化を図る。

③照明柱にトランス添架し歩道幅を確保する 

 市街地では電力密度が高く電柱・電線が連続している。地下の高圧管路から沿道に電線引込のため、電圧降下用の地上機器(トランス)が必要である。これを地上型から照明柱添架型(小型化)に変更し歩道有効幅を確保する。

(3)設計・工事を円滑に進めるための取組

①管路の浅層埋設:一般部では、管径15cm未満は、埋設深さを歩道部では15cm、生活道路部では35cmとする。管路の安全性(応力・たわみ率)は検証済みである。 

②小型BOXケーブル収納:小型BOX内に電力線、通信線を同時収納し埋設断面を小さくする。電力線は難燃性ケーブル使用により通信線への影響を防止する。BOX内空は、一般・特殊部共に幅25cm、深さ20cm程度の最小寸法とする。

③複合柱にトランス共架 :市街地の幹線道路では、夜間安全走行のための連続照明柱(数十m間隔)を複合柱に改良し照明、トランス、信号機、標識等を集約共架する。

模範解答1  (簡易形式2)  添削履歴 2回 2019.1.2  専門事項 道路設計

(1) 無電柱化を優先する対象道路選定の考え方

①防災

緊急輸送道路や避難所へのアクセス道路とし、市街地は、電線・電柱の密度が高く甚大な被害が予想されるため優先する。

②安全・円滑な交通確保

バリアフリーの特定道路や生活関連経路、鉄道駅周辺の高齢者・障がい者等の歩行者の多い道路とする。

③景観形成・観光振興

世界遺産・日本文化遺産等の周辺や景観法、地域の歴史的風致を図る箇所等を抽出する。

(2)効率的に無電柱化推進する検討事項

①事業費の縮減を図る

電線類(電力・通信線)の 保護管路(以下管路という) の埋設深さは従来、活荷重の影響の無い歩道部40cm、車道部80cmとしている。管径毎の強度を確認し、浅層埋設により掘削費用を削減する。

②工事期間の短縮を図る

電線類は、維持管理が容易な歩道管路内に収納するが、管路埋設に際し狭い歩道箇所では既設地下物件(上下水道、ガス等)が支障となるため、支障物件を歩道端部に移転し、管路の設置スペースを確保する。管路断面をコンパクト化し地下物件への影響を最小限とし、全体工事期間の短縮化を図る。

③照明柱にトランス添架し歩道幅を確保する 

 市街地では電力密度が高く電柱・電線が連続している。地下の高圧管路から沿道に電線引込のため、電圧降下用の地上機器(トランス)が必要である。

これを地上型から照明柱添架型(小型化)に変更し歩道有効幅を確保する。

(3)設計・工事を円滑に進めるための取組

①管路の浅層埋設

一般部の管路埋設深さは、管径15cm未満は、歩道部では15cm、生活道路部は35cmとする。なお、管路に作用する死・活荷重の応力、たわみ率に対する安全性は検証済みである。 

②小型BOXケーブル収納

小型BOX内に電力線、通信線を同時収納し埋設断面を小さくする。電力線は難燃性ケーブル使用により通信線への影響を防止する。BOX内空断面は、一般・特殊部共に幅25cm、深さ20cm程度の最小寸法とする。

模範解答1 (答案形式)  添削履歴 2回 2019.1.4   専門事項 道路設計

1. 無電柱化を優先する対象道路選定の考え方

①防災

緊急輸送道路や避難所へのアクセス道路の内、市街地区間は、電線・電柱の密度が高く甚大な被害が予想されるため優先し対象道路とする。

②安全・円滑な交通確保

バリアフリーの特定道路や生活関連経路、鉄道駅周辺の高齢者・障がい者等の歩行者の多い道路とする。

③景観形成・観光振興

世界遺産・日本文化遺産等の周辺や景観法、地域の歴史的風致を図る箇所等を抽出する。

(2)効率的に無電柱化推進する検討事項

①事業費の縮減を図る

電線類(電線・通信線)の保護管路(以下管路という)の埋設深さは従来、活荷重の影響の無い歩道部40cm、車道部80cmに埋設している。管径ごとの強度を確認し、浅層埋設により掘削費用を削減する。

②工事期間の短縮を図る

電線類は、維持管理が容易な歩道管路内に収納するが管路埋設に際し、狭い歩道箇所(w<2.5m程度)では既設地下物件(上・下水道管、ガス管等)が支障となる。そのため、支障物件を歩道端部に移転し、管路の設置スペースを確保する。管路断面をコンパクト化し地下物件への影響を最小限とし、全体工事期間の短縮化を図る。

③照明柱にトランス添架し歩道幅を確保する 

 市街地では電力の需要密度が高く電柱・電線が連続している。地下の高圧管路から沿道に電線引込のため、電圧降下用の地上機器(トランス)が必要である。これを地上型から照明柱添架型(小型化)に変更し歩道有効幅を確保する。

(3)設計・工事を円滑に進めるための取組

①管路の浅層埋設

一般部の管路埋設深さは、管径15cm未満は、歩道部では15cm、生活道路部は35cmとする。また、車両乗入部では舗装厚(路盤含む) +10cmとする。  なお、管路に作用する死・活荷重の曲げ応力、たわみ率に対する管路の安全性(許容値以下)は検証済みである。 

②小型BOXケーブル収納

小型BOX(コンクリート製品)内に電力線、通信線を同時収納し埋設断面を小さくする。電力線は難燃性ケーブルの使用により通信線への影響を防止する。

なお、BOX内空断面は、一般・特殊部共に幅25cm、深さ20cm程度の最小寸法とする。

③複合柱にトランス共架

市街地の幹線道路では、夜間における交通の安全と円滑化のため、連続照明柱(数十m間隔)が必要である。これを強化型複合柱に改良し、トランス、信号機、標識等を集約共架する。

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