鉄道設計技士試験模範答案 鉄道車両 H29 3-4「メンテナンス」

問題 3-4

メンテナンスに、事後保全、時間計画保全、状態監視保全があるが、それぞれについて、その内容と車両を設計する上で考慮すべき点を具体的に述べなさい。

模範解答 答案形式

1、   メンテナンスについての内容

①事後保全の内容

バスタブ曲線の初期故障の発生後、その件数が増加する前に交換などを行う手法で、保守周期をつかむことが難しいVVVF装置やSIV装置等の電子機器などの故障に行われることが多い。故障の発生後に対応するので、安全上のリスクが少ない装置や機器に対して行うことが必要である。

②時間計画保全の内容

バスタブ曲線の劣化故障の発生前に予防保全として行う手法で、安全上のリスクが高い台車やブレーキ装置等のゴム製品についてとられることが多い。保全周期が長期にわたることが多いため、パソコンのデータベース等を利用して管理する場合が多い。

③状態監視保全

バスタブ曲線の安定期に装置や部品の状態を監視することで、主に磨耗品の余寿命を様々な方法で監視し、コスト低減につなげる手法で、映像でパンタグラフのすり板の磨耗量を監視し、交換限度の近いところの交換や、音や振動で、車輪の状態を監視し、踏面の削正計画を立てるなどを行う場合がある。

2、   車両を設計する上で考慮すべき点

①装置や機器の冗長化による安全上のリスク低減

安全上リスクの高い機器や装置を冗長化し、保安度を向上させる。事後保全の対象となることの多いVVVF装置やSIV装置を2重系化する事で1系統が故障しても他系統で機能し運転を継続させる等の仕組みを導入することが必要である。

②使用部材の長寿命化

使用部材の余寿命を寿命調査や劣化診断等の結果により、長寿命の部材を仕様選定する。時間計画保全は部材の周期が安定していることが必要であるとともに、長期にわたり使用に耐えうるものを選定する必要がある。

③IOT技術によるモニタリング

モニタリングデータをIOT技術により、リアルタイムに管理する。車両情報装置や観測機器に個別に蓄積された状態監視のデータをネットワークを介して、高速通信によりリアルタイムに把握する。データベースはビッグデータとなるため、管理するツールや大容量のサーバーなどが必要である。

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