R1/2019年 電気電子部門 必須科目 Ⅰ−1

問題文

   我が国では、2015年に国連で採択されたSDGs(17の持続可能な開発目標)を基に、持続可能な取組の導入が奨励されている。電気電子分野においても、多様な取組が行われているが、大規模システムや複合的な機器などの技術開発で、当初の意図に反して、様々な弊害が発生している。また、当初の意図そのものに問題がある場合も少なくない。このようなアンバランスな状況下で、開発・生産と利用・消費との関係性における持続可能なバランスの確保について、広範囲に数多くの目標が議論されている。

(1)電気電子分野のシステム・機器における「開発・生産と利用・消費との関係性における持続可能なバランスの確保」の考え方に基づき、技術者としての立場で多面的な観点から課題を抽出し分析せよ。解答は、上記の関係性の観点を明記した上で、それぞれの課題について説明すること。

(2)(1)で抽出した課題の中から最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題の解決策を3つ示せ。

(3)上記すべての解決策を実行した上での新たな波及効果、及び懸念事項とそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。

(4)(1)〜(3)の業務遂行に当たり、技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から必要となる要件・留意点を述べよ。

模範解答1   (簡易答案1)    添削履歴17    作成日2020/5/3    電気電子部門  科目:情報通信    専門事項 無線通信

1. 持続可能なバランス確保に向けた課題

a)VPPで再生可能エネルギー低コスト化:FIT制度は再生エネ推進加速、売電はコスト高でFIT継続は国民負担継続の弊害発生。再生エネ低コスト化にVPP推進。

b)ICT導入で道路交通渋滞回避:道路情報収集し交通整理にVICS導入、車集中で渋滞発生の弊害。センサ等情報からAI予測、情報通信にICT導入で渋滞回避策。

c)情報伝達活性化に拡張現実通信の推進:ICT普及でSNS、web会議等、遠隔でも情報伝達可能だが臨場感の欠落で現場感伝達不足の弊害。現場感の伝達にAR推進。抽出課題で現場感伝達をより正確にする点が持続可能バランス確保に最も重要。

2.拡張現実通信のシステム開発 

a)テレイグジスタンス技術導入:拡張現実で有効なテレイグジスタンス技術に着目。コミュニケーションをよりリアルにする。コミュケーション活性化のため触覚、視覚センサを組み合わせ、制御AI情報通信。遠隔地で体感可能。

b)低遅延伝送にエッジコンピューティング導入:低遅延伝送にエッジコンピューティング技術に着目。遠隔でのAI制御伝送を低遅延とするURLLC技術を導入。通信時間を10m秒→1m秒に短縮。拡張現実化を迅速化。

c)情報伝送効率化に多様なインフラ連携導入:情報伝送効率化にヘテロジニアスネットワーク技術に着目。インフラ連携によりセンサ、AI情報取得を多種伝送手段可能。情報効率が向上し情報の迅速処理可能。

3.新たな波及効果・懸念事項とその対策

a)現場感情報拡充への波及:ARは未体感の人にも知り得る新たな手段として波及。センサ情報多く伝送高速化必要。NW伝送速度ボトルネック箇所を特定し改善。

b)移動体通信障害の懸念:AR情報移動伝達時の遮蔽物、ノイズ増大で無線通信障害の懸念。使用予想区域電波調査でAP設置し通達範囲を拡大し安定。

4.業務遂行での必要な要件

a)利用者の公益確保:AR装置導入は遠隔での現地体感を自ら遠方に行かず効果を享受。移動時間と移動費用が削減でき利用者の公益確保。

b)保守性の向上:AR情報通信装置を長期的維持で産業廃棄物削減。装置価値を確保のため機能拡張等を容易にするため保守性を向上。

模範解答1   (簡易答案2)    添削履歴2    作成日2020/6/16    電気電子部門  科目:情報通信    専門事項 無線通信

1.  持続可能なバランス確保に向けた課題

a)VPPで再生可能エネルギー低コスト化:FIT制度は再生エネルギー導入推進を加速させるが売電する際にコスト高でFIT継続は国民負担が継続する弊害がある。再生エネルギーの低コスト化のためVPP推進をする。

b)ICT導入で道路交通渋滞回避:道路情報の収集のため交通の整理にVICSを導入しても都市では車集中により渋滞が発生する弊害がある。センサ等の情報からAIによって道路状況を予測し情報を通信するICTの導入で渋滞を回避する。

c)情報伝達活性化に拡張現実通信の推進:ICTの普及でSNS、web会議等、遠隔でも情報伝達が可能になるが遠隔地での臨場感は欠落し現場感覚の伝達不足について弊害がある。現場間隔の伝達不足解消にARを推進する。抽出課題中で現場感覚伝達は、より現実性を保つコミュニケーション活性化が持続可能なバランスを確保する。

2.拡張現実通信のシステム開発

a)テレイグジスタンス技術導入:遠隔とのコミュニケーションの現実感UPに着目した。AR実現にテレイグジスタンス技術を提案する。触覚、視覚センサの感覚情報のAI判定融合結果を情報伝送し現地体感を可能とし、知覚感と現場感のバランスを確保する。

b)低遅延伝送にエッジコンピューティング導入:遠隔でのAI制御伝送を低遅延とするURLLC技術に着目した。低遅延伝送にエッジコンピューティング技術を提案する。その結果、情報通信時間を10m秒から1m秒に短縮し、拡張現実情報の音、画像、触感伝達のズレの低減でリアル感のバランスを保つ。

c)情報伝送効率化に多様なインフラを連携導入:インフラを連携させてセンサ、AI取得情報を多種の伝送方法活用手段に着目した。情報伝送効率化にヘテロジニアスネットワーク技術を提案する。情報伝送効率と伝送の堅牢化が向上し、情報伝送容量の偏りを回避し情報伝達のバランスを保つ。

3.新たな波及効果・懸念事項とその対策

a)現場感情報拡充への波及:ARは未体感の人にも知り得る新たな手段として波及効果が高い。センサ情報は多大であり伝送高速化が必要になる。NW伝送速度のボトルネック箇所を事前に特定する。センサ情報の到達時間の改善で時間バランス確保できる。

b)移動体通信障害の懸念:対象物移動時に、遮蔽物、ノイズ増大で無線通信障害の懸念がある。使用区域の電波調査でAPを増加し通達範囲バランス確保で通信安定させる。

4.業務遂行での必要な要件

a)利用者の公益確保:AR装置導入は遠隔での現地体感を自ら遠方に行かず効果を得られる。移動時間と移動費用が削減でき利用者の公益が確保できる。

b)保守性の向上:AR情報通信装置を長期的運用可能とし維持確保にUpDate等機能拡張をソフト化とし保守性を向上する。これで産業廃棄物を削減し持続可能性ができる。

模範解答1   (完成答案)    添削履歴5    作成日2020/7/19    電気電子部門  科目:情報通信    専門事項 無線通信

1. 持続可能なバランス確保に向けた課題

a)VPPで再生可能エネルギー低コスト化

FIT制度は、再生可能エネルギー生成装置導入の推進を加速させる。しかし、エネルギー生成効率が低いため、売電時は設備・運用費が大きくコスト高である。装置運用のためFIT制度の継続は、国民の税金負担となる弊害がある。再生可能エネルギーの低コスト化のため運用効率向上にVPPシステム導入の推進をする。

b)ICT導入で道路交通渋滞回避

道路交通情報を収集し交通整理のためVICSが導入されている。VICSの道路監視・情報発信では、都市部自動車集中は抑制できず、渋滞発生となる弊害がある。VICSの効果向上のため、道路、自動車に物体感知センサ等を設置し、補間的に道路情報を収集する。これらの情報とVICS情報をAI活用して道路状況を予測する。予測情報を伝送するためのICT導入で渋滞を回避する。

c)情報伝達活性化に拡張現実通信の推進

ICTの普及により、SNS、web会議等の活用機会が増加し、遠隔地との情報伝達が容易となる。しかし、単なる知覚情報伝送では、遠隔地での臨場感の欠落が発生し、現場感覚の伝達不足となる弊害がある。現場感覚の伝達不足の解消に拡張現実情報通信を導入する。

抽出した課題の中で、現実性を保つコミュニケーションの活性化が最も持続可能なバランスを確保する。そのため、拡張現実情報通信の開発は重要である。

2.拡張現実情報通信のシステム開発

a)テレイグジスタンス技術導入

遠隔地とのコミュニケーションの現実感向上に着目した。そこで、拡張現実情報の伝達実現にテレイグジスタンス技術を提案する。触覚、視覚センサの感覚情報をAI処理で知覚情報と融合する。その融合した結果情報を伝送し現地体感を可能とする。これによって、知覚感と現場感のバランスを確保する。

b)低遅延伝送にエッジコンピューティング導入

遠隔でのAI情報伝送を低遅延とするURLLC技術に着目した。そこで、低遅延伝送にエッジコンピューティング技術を提案する。この技術は、情報伝送時間を10m秒から1m秒に短縮し、拡張現実情報の触覚、知覚情報伝達の低遅延を可能とする。これにより、知覚、感覚情報を同時に伝達可能として五感バランスを保つ。

c)情報伝送効率化に多様なインフラを連携導入

各種センサ取得情報、AI判定情報の伝送に各種インフラを連携できる多様な通信方法活用手段に着目した。そこで、情報伝送手段にヘテロジニアスネットワーク技術を提案する。この技術によって、情報伝送効率と情報伝送の堅牢化が向上する。その結果、情報伝送容量の偏りを回避し、情報伝達のバランスを保つ。

3.新たな波及効果、懸念事項とその対策

a)拡張現実情報通信による効果

遠方への移動が無いことから、移動時間、移動費の削減ができる。そのため、時間、費用の余裕が生まれることで他の業務やレジャー等にあてることができる。すると、様々な事業の推進を促して生産性を向上し、産業の発展につながり、経済的向上となる。

b)移動体通信障害の懸念

遠隔感知する対象物の移動時には、現場の遮蔽物、環境ノイズの影響があり、無線通信障害の懸念がある。事前に使用区域の電波調査を実施することで無線アクセスポイントの配置を設計する。アクセスポイントを増加させて、無線通達範囲を確定させる。これによって、無線伝送の到達範囲のバランスを確保して、無線通信を安定させる。

4.業務遂行での必要な要件

a)データ圧縮化

技術者倫理も高めて業務遂行するには、過大な情報圧縮で通信輻輳を低減させる。これは、通信網占有を避けて多人数の利用となり、公益確保に相当する。

b)保守性の向上      

社会持続可能性を高めて業務遂行するには、装置開発時にソフト化によるUpDate等の手段を採用し保守性が向上する。そのため開発と利用のアンバランス解消となり、稀少資源の管理及び効率的な利用を達成する。これはSDGsの「持続可能な消費と生産のパターンを確保」に相当する。

R1/2019年 電気電子部門 必須科目 Ⅰ−2

問題文

 我が国の人口は2008年をピークに減少に転じており、2050年には1億人を下回るとも言われる人口減少時代を迎えている。人口が減少する中で、電気電子技術は社会において重要な役割を果たすものと期待され、その能力を最大限に引き出すことのできる社会・経済システムを構築していくことが求められる。

(1)人口減少時代における課題を、技術者として多面的な観点から抽出し分析せよ。解答は、抽出、分析したときの観点を明記した上でそれぞれの課題について説明すること。

(2)(1)で抽出した課題の中から電気電子技術に関連して最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題の解決策を3つ示せ。

(3)その上で、解決策に共通して新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。

(4)(1)(3)の業務遂行において必要な要件を技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から述べよ。

模範解答1  (簡易答案2形式)  添削履歴 7回 2019/8/25  科目 情報通信 専門事項 通信設備管理

(1) 人口減少時代における課題

①RPA・EPA・CAを用いた業務の省人化

②遠隔医療を用いた医師の往診業務の省力化

③自動運転を用いたトラック輸送等物流の自動化・無人化

(2)課題②遠隔医療を用いた医師の往診業務の省力化の解決策

1)GPUによるプロセッシング

 遠隔医療に必要な映像解析は、行列計算を同時に行う必要があり、こうした並列処理に適したGPUによるプロセッシングが有効である。CPUのコア数の約25倍の、コア数5,000程度のGPUを用いる。

2)5G

 大容量映像データ伝送のため、無線通信において高速大容量通信を実現する5Gの利用が有効である。3.7GHz、4.5GHz、28GHzといった周波数帯を利用し、OFDMA、Massive MIMO等で高速大容量化し、20Gbpsを実現する。

3)デジタルコヒーレント光通信

 バックボーンとなる有線通信も同様に、高速大容量通信を実現可能なデジタルコヒーレント光通信の利用が有効である。従来のコヒーレント光伝送に加え、デジタル信号処理を用いて高速大容量化することにより、100Gbpsを実現する。

(3)解決策に共通して新たに生じうるリスクと対策

1)リスク

 画像に遅延が発生し、古い画像を医師が参照して誤って判断するという誤診によって患者の容体が悪化する。

2)対策

①エッジコンピューティングを用いた通信遅延抑制

 ユーザ側に近いエッジ端末で処理を行うことにより、通信遅延を抑制する。

②ネットワークスライシングを用いた通信遅延抑制

 無線・有線通信ネットワーク全体を仮想化し、優先度の高いスライスを遠隔医療に割当て、通信遅延を抑制する。

(4)(1)(3)の業務遂行において必要な要件

 1)高信頼度部品や二重化設計

 遠隔医療システムの故障で、患者の診察が行えないリスクがある。技術者倫理に従い、こうした人命に関わるリスクを最小化するため、高信頼度部品使用や二重化を行い、稼働率が限りなく1に近いシステム設計とする。

 2)情報通信技術を用いた産業のスマート化

 業務遂行にあたり、様々な情報通信モジュールを限られた資源の中で安定的に生産し供給する必要がある。IoTやビッグデータ活用により需要供給マッチング等産業をスマート化し、モジュール供給安定化を図り、持続可能性を高める。

模範解答1  (答案形式)  添削履歴 4回 2019.7.30  科目 情報通信 専門事項 通信設備管理

(1)人口減少時代における課題

①CA(Cognitive Automation)を用いた生産性向上

 オフィス業務をCAで効率化する。ある程度の定型業務を意思決定可能なコンピュータにより代替し、労働者はより独創的業務に集中し、生産性を向上する。

 観点は、独創的業務への集中により製品・サービス品質を高め、国際競争力を高めることである。

②遠隔医療を用いた過疎地域高齢者の健康増進

 増加する過疎地域の高齢者について、遠隔医療を用いて健康増進を図る。

 観点は、過疎地域においては若年労働人口不足が深刻で、農業の廃業等が問題となっているため、情報通信技術を用いて健康増進を図り、高齢者を労働力に活用することである。

③スマートグリッドを用いたエネルギーの効率利用

 再生可能エネルギーを情報通信ネットワークで結ぶスマートグリッドを用い、需要供給マッチングで効率的に利用する。

 観点は、化石燃料資源枯渇と排ガスによる大気汚染、地球温暖化を防止するということである。

(2)最も重要な課題と解決策

1)最も重要な課題

 「①CA(Cognitive Automation)を用いた生産性向上」が最も重要と考える。

2)解決策

①自動運転を用いた輸送

 労働力不足は物流業界で深刻である。そのため、ドライバー不足補完のため、レベル3・4におけるシステム主体の自動運転の状況判断処理等について、AIを用いて実現する。

②ドローンを用いたラストワンマイル輸送

 物流業界では拠点から顧客までのラストワンマイル輸送の労働力も不足している。輸送の自動化により補完するため、ドローンの目視外飛行について、自律的判断処理等について、AIを用いて実現する。

③スマート工場による生産

 工場において、様々な機器にセンサ等を設置してネットワーク化する。そして、状態監視等データについてAIで解析を行い制御にフィードバックし、効率的な自動操業を行い、労働力不足を補完する。

(3)共通して生じうるリスクと対策

1)リスク

 解決策は共通してAIを用いて自動化を行っている。そこで、AIに潜在する学習用データに関わる煩雑性のリスクについて対策を行う必要がある。

2)対策

①学習済AIモデルを用いたデータのラベル付け

 AIモデルに教師あり学習を適用する場合、膨大なデータのラベル付けを行う課題がある。ここで、ラベルありデータから学習したAIモデルを用いてラベルなしデータを識別し、予測結果をラベルとして付与する。こうすることで、データのラベル付けについて、ある程度のサンプル数が集まった後は自動化でき、省力化が可能となる。

②GAN(Generative Adversarial Network)の利用

 AIモデルの学習用データサンプル数を確保できない場合、そのサンプル数確保手段が課題である。GANにおいては生成モデルと識別モデルの2つが相互作用することにより、最終的に生成モデルは学習用データと同様なデータを生成できる。そのため、サンプル数が少ない場合でもAIモデルは学習データを増やし、深度化が可能である。

(4)業務遂行に必要な要件

1)AIを扱うにあたり倫理的課題に対する責任

AIを扱うにあたり、事故防止等の生命・身体・財産の安全に関する課題、差別・生命倫理との関係等AIによる判断の正当性や公平性に関する課題、プライバシーに関する課題がある。こうした倫理的課題に対し、技術者として責任をもって対峙する必要がある。

2)ガイドライン策定と有効活用

総務省の定める「AI利活用原則」を参考にし、AIが社会や経済にもたらす影響を把握した上でAI利用のガイドラインを策定する。そのガイドラインに従い正しく扱うことにより、AIを人々の生活に役立つよう有効活用していく。

模範解答2  (簡易答案1)  添削履歴 7回 2019.9.21  科目 情報通信 専門事項 通信技術管理

人口減少時代の社会経済システム構築における課題

a)IoT化推進による消費需要創出:人口減少で様々な産業は消費減少。商品、サービス開発促進で需要創出活性化の必要性。消費需要情報検出にIoT化推進が課題。

b)AI自動省力化推進による労働力創出:人口減少により労働力減少。情報を即時に効率良く利活用にAI判断の必要性。労働力創出にAI自動省力化推進が課題。

c)ICTネットワーク強化による社会構造維持:人口減少で情報収集・伝達不足から社会構造維持に影響。IoTによる情報取得で不足分補間。情報共有化、伝送でICTネットワーク強化が課題。

2.ICTネットワーク強化による社会システムの持続

ここは人的資源活用の観点とは違っています

a)ヘテロジニアスネットワークによる社会構造の維持:IoT、LTE、ネットワークインフラを強化するためヘテロジニアスネットワークを導入。各ネットワークにはそれぞれソフトウエア化したゲートウエイで接続。社会構造維持の多様化に対応。

b)エッジコンピューティングによるAI機能分散:中央管制局で全てのAI制御を行うと負荷が重い。エッジコンピューティングにより各地域でAI制御分散化し遅延無いシームレスな社会システム構築維持に対応。

c)ネットワークスライシングによる産業活性化:様々な産業別にネットワーク構成。ネットワークスライシング技術で各種産業別のネットワークを仮想的に統合。産業毎に分散化したサーバを各種産業での横連携で産業を活性化し社会構造維持。

3.解決策で生じるリスクの可能性と対策

a)AI分散化拡大による中央統制のリスク:更なる人口減少で地方AI分散化の数が進行しクラウド経由での中央統制とのスムーズな連携が不可のリスクの可能性。

b)ネットワーク間での連携の補完:統制AIを中央管制局に配置。各ネットワーク接続で統制AIにより制御しスムーズ連携。

4.業務遂行での必要な要件

a)情報保護対策:各種ネットワーク拡大で個人情報漏洩の危険性。セキュリティ対策を考慮し技術者倫理を遵守。

b)社会持続可能性:AI、ネットワーク充実により人口減少での人の作業低下を抑制。様々な分野の情報を産業や家庭に利活用。活力ある社会の持続性を図る。

模範解答2  (簡易答案2)  添削履歴 6回 2019.10.19  科目 情報通信 専門事項 通信技術管理

人口減少時代の社会経済システム構築における課題

a)IoT化推進による消費需要創出:人口が減少することで様々な産業は消費が減少する。新商品、新サービスの開発促進で需要創出を活性化する必要性がある。消費の需要を情報検出するためにIoT化の推進が課題である。

b)AI自動省力化推進による労働力創出:人口が減少することにより労働力は減少する。様々な情報を即時に効率良く利活用できる様にAIで判断する必要性がある。労働力創出のためにAIによる自動で省力化を推進することが課題である。

c)ICTネットワーク強化による社会構造維持:人口の減少により情報収集・伝達不足が生じ社会構造維持に影響する。IoTによる情報取得によって情報の不足分を補間する。情報の共有化、伝送を推進するためICTネットワークを強化する事が課題である。

2.ICTネットワーク強化による社会システムの持続

ここは人的資源活用の観点とは違っています

a)ヘテロジニアスネットワークによる社会構造の維持:IoT、LTE、ネットワークそれぞれのインフラの利点を活かすためヘテロジニアスネットワーク技術を導入する。各ネットワークにはそれぞれソフトウエア化したゲートウエイで接続できる様にする。ソフトウエア化したゲートウエイによって今後の社会構造維持の多様化に対応する。

b)エッジコンピューティングによるAI機能分散:ネットワークを介して中央管制局で全てのAI制御を行うとネットワークの負荷が重くなる。エッジコンピューティング技術を導入し各地域でAI制御を分散化し遅延が無いシームレスな社会システム構築維持に対応する。

c)ネットワークスライシングによる産業活性化:様々な産業別でネットワークが構成される。ネットワークスライシング技術導入により各種産業別のネットワークを仮想的に統合する。産業毎に分散化したサーバを各種産業での横連携で接続させ産業を活性化し社会構造を維持する。

3.解決策で生じるリスクの可能性と対策

a)AI分散化拡大による情報共有漏れリスク:

人口減少進行で地方のAI分散化数が更に進行することでAI制御監視データ量が増大。

各AIのクラウド通信の輻輳が生じ、中央での情報共有漏れリスク可能性がある。

b)各ネットワーク間で情報制御対策:統制用AIを中央管制局に配置する。各ネットワーク接続制御に統制用AIを使用し、情報に優先度を付けて情報共有を確実に行う。

4.業務遂行での必要な要件

a)ネットワーク拡大下での情報保護:技術者倫理の点から、課題解決推進でネットワーク拡大に起因した情報漏洩対策。ネットワーク仮想化をソフト化により秘匿対応。

b)ICT進化での通信網の強靭化:社会持続性の点から、課題解決推進で分散した各ネットワークを統合化。災害等を考慮し複数通信網の冗長化で通信網構築の強靭化。

模範解答2  (答案形式)  添削履歴 3回 2019.10.23  科目 情報通信 専門事項 通信技術管理

1. 人口減少時代の社会経済システム構築における課題

a)IoT化推進による消費需要創出

人口が減少することにより様々な産業において消費が減少する。そのため、新商品、新サービスの開発を促進することで需要創出を活性化する必要性がある。そこで、消費の需要について情報検出するためにIoT化の推進が課題である。

b)AI自動省力化推進による労働力創出

人口が減少することにより様々な産業で労働力は減少する。そのため、産業事に発生する様々な情報を即時に効率良く利活用できる様にAIで判断する必要性がある。そこで、労働力創出のためにAIによる自動省力化を推進することが課題である。

c)ICTネットワーク強化による社会構造持続

人口の減少により、情報収集・伝達不足が生じ社会構造の持続に影響する。そのため、IoTによる情報取得によって情報の不足分を補間する必要がある。そこで、情報の共有化、伝送を推進するためICTネットワークを強化する事が課題である。

2.社会システム持続のためICTネットワーク強化

ここは人的資源活用の観点とは違っていますa)ヘテロジニアスネットワークによる通信強化

社会システム持続のため、IoT、LTE、ITネットワークの融合を行う。そのため、ヘテロジニアスネットワーク技術導入により各ネットワーク融合とする。また、各ネットワーク接続に遅延を低減するため、ゲートウエイをソフトウエア化する。その結果、各ネットワーク接続を柔軟にするインタフェースとする事が可能となる。これにより、今後の多様化する社会システムの持続に対応する。

b)エッジコンピューティングによるAI機能分散

ネットワークを介して中央管制局で全ての機器についてAI制御を行うとネットワークの負荷が重くなる。そこで、エッジコンピューティング技術を導入する。これにより、各地域に属する機器についてAI制御・監視を分散化することができる。その結果、地方でのネットワークの負荷を軽くし、低遅延とするシームレスな社会システム構築維持に対応する。

c)ネットワークスライシングによる産業活性化

社会システム構造維持のため、様々な産業別でネットワークを構成される。そこで、ネットワークスライシング技術を導入する。この技術を使用して、各種産業別で構成されたネットワークを仮想的に統合することができる。これにより、各種産業毎に分散化したネットワークサーバを横連携させる。その結果、各ネットワークを連携接続させ、産業を活性化し社会構造を維持する。

3.解決策で生じるリスクの可能性と対策

a)AI分散化拡大による情報共有漏れリスク

地方での状態の情報は、最終的に中央に情報を集中させることで、自動機器の状態を一元管理ができる。しかし、人口減少化が進行することにより、地方でのAI分散化数が更に進行し、AI制御・監視データ量が増大する。このことから、各AI制御・監視データのクラウド通信について輻輳状態となり、通信速度低下につながる。そのため、地方での状態を中央管制する際に情報共有漏れのリスク発生の可能性がある。

b)各ネットワーク間で情報制御対策

地方でのAI制御監視データを集約するため、統制用AIを中央管制局に配置する。ここで、地方での各ネットワーク接続制御に統制用AIを導入する。地方でのAI制御監視データについて、AIで優先度を判断させ通信させる。これにより、中央と地方の間で情報共有を確実に行うことができ、情報制御対策が可能となる。

4.業務遂行での必要な要件

a)ネットワーク拡大下での情報保護

ICTネットワーク強化推進は、更にネットワークの範囲が拡大する。技術者倫理の観点から、情報漏洩対策を行う。そこで、ネットワーク仮想化を進める際にソフトウエア化を進めて、更なる秘匿対応を行う。

b)ICT進化での通信網の強靭化

ネットワーク統合化推進により、各通信網を一元管理する。ここで災害等の不測の事態を想定しておく。社会持続性の観点から、不測の事態でも通信を可能とする。そこで通信網複数化して冗長度を向上させることで通信網構築に強靭化を図る。

模範解答3   (簡易答案1)    添削履歴2    作成日2020/8/23    電気電子部門  科目:電子設備    専門事項 建築電気設備

(1)      人口減少時代における課題

1) 労働時間の増加

電気電子技術に関わる就業者数の不足により一人当たりの労働時間が増加

→業務の効率化及び技術開発による労働生産性の改善が必要

2) 生産力、競争力の減少

工場等の人員不足による生産力の減少及び製品出荷量の減少による価格の高騰

→ロボット、AI活用により更なる生産の自動化を推進

3) 後継者の育成

少子高齢化の進展に伴うベテラン技術者の技術的な知見(暗黙知)の継承途絶

→ナレッジ・マネジメント、設計積算業務の自動化、保安業務のスマート化

(2)      電気電子技術に関連して最も重要と考える課題と解決策

人口減少時代において後継者の育成が最も重要な課題と考える。

1)ナレッジ・マネジメント

ベテラン技術者の持つ暗黙知の形式知化による技術の継承

2)設計積算業務の自動化

3次元CAD(BIM)導入による設計・積算業務の自動化による効率化

3)保安業務のスマート化

IT技術を利用したセンサー等、電路の常時状態監視技術による省力化

(3)      解決策に共通して新たに生じうるリスクと対策

1) リスク

設計積算業務の自動化によるチェックミス、スマート保安技術の導入による脅威

2) 対策

設計積算作業手順の明確化、電気設備のサイバーセキュリティを強化

(4)      (1)〜(3)の業務遂行において必要な要件

1) 技術者倫理

電気保安業務の従事者にスマート化に伴い必要とされる技能(データ分析スキル、ITスキル等)習得の仕組みを構築、技術士倫理網領の公衆の利益の優先に相当

2) 社会持続性

ベテラン技術者への支援体制を整備し、ノウハウの継承を通常業務として組み込む、SDGsにおける17の目標のうち産業と技術革新の基盤をつくろうに相当

解説

(3)(1)〜(3)の業務遂行において必要な要件

「必要な要件」とは新たにすべきことは何か、という意味です。(2)で宣言したことはダブルので好ましくありません。

(3)では記載する必要はありません。

人手不足とか労働需給に関することは一般論であり、電気電子以外でも同じです。

ここは電気電子部門に特化した具体的な提案をしてください。

電気電子の具体例を考えて電気の技術応用、課題と解決策、他の部門とどう違うのかを考えて提案します。。

人を増やすでは、同じで内容がダブっています。要件を2つ出してるのに答えは1つになってはいけません。

「就業者の門戸を広げて勉強してもらう」という提案は、一般労働者に対してのことであって、技術士に対するものではありません。

これでは、ここで言う技術者倫理に相当しません。

技術士倫理綱領の継続研鑽は、専門家に対するものであり、一般の人を対象としたものではないからです。

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