記事一覧へ>

 経営工学部門の方の相談を受け、コーチング指導を行いました。

和やかな雰囲気でセミナーを行いました

この日A様が用意されていた綿密な資料

 同部門では昨年の必須科目試験で新聞記事をもとにした出題がありました。この日ご相談のA様(仮称)は全く答えの検討がつかなかったということです。

ちなみに問題文とはこのような内容です。
--------------------------------------------
Ⅱ下記の記事を読み,各自の視点を定めて,次の問いに答えよ。

(1)不安定さを増す事業環境を改善するために,解決すべき課題を設定せよ。 (2)設定した課題の解決方法について述べよ。

 各自の視点は,次の5項目(問題番号;Ⅱ―1〜Ⅱ―5)の中から1つを選び,答案用紙に解答問題番号を記入して3枚にまとめよ。

視点
Ⅱ―1生産マネジメント
Ⅱ―2サービスマネジメント
Ⅱ―3ロジスティクス
Ⅱ―4数理・情報
Ⅱ―5金融工学

 「最強企業のトヨタ自動車をはじめ,今期は多くの企業が赤字に沈む。百年に一度の津波といわれ,経済界には「赤字やむなし」の雰囲気さえ漂う。だが,一部の企業の収益基盤の劣化は世界経済が危機にひんした昨秋以降の急性の現象ではなく,慢性的な要因があるのではないか。
 例えば電機業界の代表選手として日立製作所を取り上げよう。同社は2008年4-6月期には営業利益が過去最高となり,「老舗復活か」と期待された。ところが1月末の業績下方修正で,通期の純損益は7千億円の赤字に転落した。重電を基盤にした同社は成長性には欠けても,業績の安定感はあったが,2000年前後から徐々に体質が変わった。利益のぶれ幅が大きくなったのだ。例えば収益の足を引っ張る家電事業は2年連続で1千億円以上の赤字を計上する。日立の家電はもともと強い事業とはいえない。どちらかといえば「_経営のお荷物」の時代が長かったが,それでもこれほど巨額の赤字が続くのは珍しい。
 理由の一つは、以前は労働集約型の組み立て産業だった家電が,薄型テレビの登場によって資本集約型に変質したことだ。薄型パネルの生産には巨額の投資が必要で,固定費負担は重い。一方で商品(テレビ)の価格支配力は川下の流通サイドに移り,需給次第であっという間に値崩れする。r比較的底堅かったテレビ事業が,薄型化を機に,半導体と同じ市況ビジネスに変わってしまった。」と日立幹部はいう。
 もう一つ利益の振れ幅で目立つのは,航空業界だ。再建が一度は軌道に乗った日本航空(JAL)も,景気低迷を受けて今期は再び赤字になる。同社の過去10年の純損益は,「_黒字6回赤字4回」の6勝4敗だが,今期の赤字で「5勝5敗」のタイに逆戻りする。JALの決算データを見ると,やはり21世紀になって以降,業績が不安定化している。90年代後半は順調に営業黒宇を重ねたが,01年の米同時テロで大打撃を受けた。その後も中国でのサーズの流行などで収益は落ちこみ,「_地政学リスク」_という言葉が同社の経営に刻み込まれた。
 もっとも,業績の乱高下はJALに限らない。エアラインも薄型テレビと同じく資本集約型のビジネスで,需要が急減すれば業績悪化を食い止める手だては乏しい。国際航空運送協会(IATA)によると,2008年の世界の航空会社の合算純損失は約5千億円に及んでいるこうした収益の不安定化現象は他の業種にも波及するのだろうか。トヨタなどの赤字転落を目の当たりにすると、「そうはならない」と断言するのは難しい。市場がグローバル化する中で世界展開を急げば,投資はかさみ,固定費は高くなる。さらに資源価格が再度上昇する局面になれば,それも日本企業の利益を圧迫するだろう。
 不安定化する事業環境の中で,経営の安定姿勢をどう保つか、一つは自己資本を厚くし,変動に耐える基礎体力を養うこと。もう一つは横並びではないオンリー・ワンの商品やサービスを開発することだ。いずれも言うはやすく,行うは難い課題である。」

(出典:日本経済新聞2009.3.16朝刊)

---------------------------------------------  そこで、コーチングにより指導を行いました。

 まず問題文を逐一読んで、何を意味しているかを読み合わせて行きました。

 問題文、新聞記事の順です。するとこのような要点になりました。

  • 一部の企業の収益基盤の劣化は慢性的な要因がある。
  • 日立製作所が赤字に転落したのは、家電が資本集約型に変質したこと
  • 日本航空(JAL)が赤字になったのは地政学リスクによる。
  • 世界展開を急げば,投資はかさみ,固定費は高くなり、資源価格が上昇すれば利益を圧迫する。
  • 経営を安定化するには自己資本を厚くし、オンリー・ワンの商品やサービスを開発すること

 ここまで読みこむと最後にはA様ご自身で出題者の意図がわかるようになり希望がわいてきたようです。

 この日行ったのと同様なコーチング指導により、「必ずわかる指導」を実践しています。「わかる」と必ず「力が湧いてくる」ようになり希望が持てます。

お問合せ・ご相談はこちら

受付時間
9:00~18:00
定休日
不定期

ご不明点などございましたら、
お問合せフォームかもしくはメールよりお気軽にご相談ください。

お電話でのお問合せはこちら

03-6661-2356

マンツーマン個別指導で驚異的合格率!
技術士二次試験対策ならお任せ!
面談、電話、音声ガイド・コーチングで100%納得
添削回数は無制限、夜間・休日も相談可能

お電話でのお問合せ

03-6661-2356

<受付時間>
10:00~17:00

  • 試験対策講座のご案内

株式会社
技術士合格への道研究所

住所

〒103-0008
東京都中央区日本橋中洲2-3 サンヴェール日本橋水天宮605

営業時間

10:00~17:00

定休日

不定期