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 メールマガジン技術士合格への道 2011年 第8回

 今年こそ合格する 技術士二次試験合格講座

  ― 一発合格する体験論文  その2 ―


 技術士二次試験を一発で合格するにはどうすればよいか。技術士合格への道研究所では過去11年間、数々の指導法の研究をしてきました。その結果、昨年に引き続いて今年の合格発表でも驚異的な成果を生みました。技術士合格への道研究所では、テクニックではない本質的なプロのコンサルタントとしての能力開発を目指して

 コンピテンシー理論+コーチング指導

を実践してきました。この一環として、日本橋セミナールーム開設や音声ファイルコーチングなどを行っています。

 今後とも技術者としての再考の資格、技術士の能力開発の専門機関として指導法の開発に努めてまいります。ぜひご期待ください。

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1.はじめに

 技術士合格への道研究所では「わかる指導、力の出る指導」を目指しています。

 「コンピテンシー理論」とは高い能力を発揮している人の行動特性であり、そのような能力開発理論を応用して効果的に技術者指導を行うものです。

 また、「コーチング指導」とは、論文添削だけでなく、答案の考察方法や解答姿勢、ご自分にピッタリの試験戦略を毎回口頭で解説して、かつご自身でも正しく考えられる思考力を養うものです。これらの考え方について、解りやすい動画を用意しました。

http://www.gijutsushi1.com/article/13435282.html

 技術士試験の評価尺度が何かは明かされていません。一説には4つの尺度なるものが言われていますが、つまるところ有能なコンサルタントの条件に他なりません。

 本マガジンでは、最近の数年間の指導結果を集大成し合格に役立った本質的な考え方より、「一発合格できる体験論文」を紹介します。今回はその2回目です。

2. 一発合格できる体験論文とは

 本研究所の講座では基本的に一発合格を目指しており、体験論文についても万全の態勢で添削指導を行っています。そして、最新の指導結果より合否判定の尺度を策定してきました。その結果、大きく5つの要件が浮かび上がってきました。それは、

(1)わかりやすい業績概要(体験の広さや技術士らしさがわかる)

(2)技術士にふさわしい課題設定

(3)技術を用いた解決策

(4)鋭い結果の評価

(5)さらなる課題を追い求める専門家らしい探求姿勢

といった5項目です。今回は、「(2)技術士にふさわしい課題設定」についてご説明します。

3. 一発合格できる体験論文その2「(2)技術士にふさわしい課題設定」

 技術士体験論文では、筆記試験と違って明確な出題意図がありません。業績1つについて詳述して課題、問題点技術的提案等を書くことになっているだけです。

 このため課題には何を書くべきか、試験官が何を求めているのか解らないために答えが定まらず、業務の背景を書いてしまったり、問題点を書いてしまったりする方が多いようです。

 しかし試験官はこの課題の内容を読んで、技術者としての問題解決姿勢を評価しています。体験論文のメインの業績ではそうした、問題解決のプロセスを詳細に検証されて、その結果としてプロエンジニアの能力が判定されます。

4. 「課題及び問題点」で試験官が技術士に最も求めたいこととは

 課題の記述で求められていることは次の3つと言えるでしょう。

(1)社会的に意義の大きい技術管理を志向しているか

(2) 問題解決のプロセスが論理的にわかるか

(3)実施したこと、考察したこと、引用したことが区別されているか

 以下、具体的に説明しましょう。

(1) 社会的に意義の大きい技術管理を志向しているか

 技術士の業績は、高度な技術を応用していることとか、技術応用による問題解決でなければならないとか考えられていますが、これは業務の1課程にすぎません。そうした場面、場面で技術士にふさわしい活動をするのは当然のことです。しかしそれとは別にもっとマクロな視点で社会的に意義の大きい、社会貢献につながるような技術管理を志向していることが大事なのです。

 この社会的に意義の大きい技術管理とはたとえば、

ハイテク電子機器の開発による高速処理と省電力化

環境経営による企業活動の環境負荷低減

水道配管のリフォーム工事における資源循環

といった社会で求められている環境負荷低減に代表される社会ニーズに答えることに他なりません。

 何故このようなつながりが必要かというと、これらは技術者に対する要求であり、逆に技術者としてはそうした社会ニーズに応える姿勢があるといことが、技術者の使命感の表れとなるからです。こうした使命感は専門家に特有のものであり、高いコンピテンシーを予感させるものです。

 試験官が体験論文から読みとるのは、やったことの事実ですが、採点はそれだけではとどまらず、受験者の未来価値まで及びます。試験官はチェックリストで採点するわけではなく、論文を読みながら専門家としてのコンピテンシーを感じ取っているといってよいでしょう。そこでは、「過去に○○をした」という事実たけでなく、現在の考え方はどうで、未来にどのように行動するといったことまで推論していきます。

 このような採点方法で一番大きく得点できる人は、ただ単に専門技術業務に携わっているだけでなく、さらに大きな目標を目指している方なのです。先に述べたコンピテンシーを予感させる業績はこのひとつと言えます。

 このため、業績としてやったことをただまとめるだけでなく、環境負荷低減や品質高度化など社会的に意義のある活動の一環としてまとめておく必要があるといえます。

(2) 問題解決のプロセスが論理的にわかる

 体験論文では、結果に対する評価と同時に、プロセスの正しさもチェックされます。結果と方法の正しさは表裏一体です。方法が良ければ結果は後からついてくるとも言えます。

 このプロセスが重要視される理由は、体験業務では内容が個別すぎて、決まり切った答えがなく、結果を見ただけでは評価できないからです。個別ケースごとに仕事の判断などのプロセスを見ながら問題解決課程の正しさをチェックしていく必要があります。

 このときに大事なことは、

  • 目的 → 方策
  • 原因 → 結果
  • 問題点 → 解決策 

というように論理的な因果関係で結びつけていくことです。

 このようにすれば、結果とは別に論理的なプロセスが印象付けられて、どんな問題でも正しく解決できる頼もしい力を印象づけることが可能です。

(3)実施したこと、考察したこと、引用したことが区別されている

 実施したこと、考察したこと、引用したことを区別することは、ストーリーを論理的に作る上で不可欠ですが、ここにはもっと戦術的な意味があります。つまり、この3つは、

  • 実施したこと → 事実
  • 考察したこと → 考案、解析
  • 引用したこと → 研究、調査

というような意味合いとなっており、「実施したこと」に比べて「考察したこと、引用したこと」は、考案や解析、研究、調査などといったより創造性が高い活動として印象付けられると思います。

 したがって、実施したことは簡潔に表して、考察したことや引用したことをじっくり表現することが望ましいといえます。

 そのためにはこれら3つを区別して際立たせることが必要です。曖昧にしておくと、「実施したこと」の中に「考察したこと、引用したこと」が埋没してしまって、技術的貢献内容の表現が十分出来なくなってしまいます。

5.  「技術士にふさわしい課題設定」のまとめ

 技術士体験論文ではやったことをあるがままに書いてはいけません。まずは、実施したこと、考察したこと、引用したことの3つに分けて整理してください。そして、それらを論理的に因果関係をつけていくことです。

 そしてさらには業績が最終的に環境負荷低減など大きな社会的ニーズにつながっていることをアピールしていくことです。これによって大きな課題に向かって正しい取り組みをしている、すなわち信頼できる技術士像が定着できると思います。


■最近の指導より

 当研究所の体験論文指導の問い合わせがありました。指導内容に関して誤解されている方が多いようです。実は技術的体験論文の指導内容は一般的な添削とは大きく違っています。

 一般に添削指導は次の3段階に分類されます。

a 赤ペンによる数回の添削

b 同じく赤ペンによる回数無制限の添削

c 添削+コーチング(共に回数無制限)

 aは従来式の指導であり、指摘のあったところだけ直す指導です。しかしこれでは部分的な文章の直しだけで根本的な修正にはなりません。このため改善には限度があります。

 bはaよりは良いのですが、当初の直しが一巡するとそれ以上の改善には至りません。

 そしてa、bはいずれも、今回本文で述べた

(1)社会的に意義の大きい技術管理を志向している

(2) 問題解決のプロセスが論理的にわかる

(3)実施したこと、考察したこと、引用したことが区別されている

というところまでの改善は困難と考えられます。

 なぜならこのような改善を行うには階層的に小さい修正から大きい修正へ、すなわち(3)→(2)→(1)の順に段階的に行わねばならないからです。

 しかも、どのような「社会的に意義の大きい技術管理を志向している」かは、何段階にも業績の意義を振り返ることで、始めてわかってくることです。つまり、論文の最終形は、単に添削の結果としてではなく、下図のような繰り返し型のルーチンによって、逐次展開式に出来上ってくるものなのです。

答案

添削←←←←←┐

↓      ↑

コーチング  ↑

↓      ↑

考察(探索)→┘

完成

 答案は、添削、コーチングの後、受講者様が新たに考察、探索して、次の段階の添削に進んでいきます。そして、その答案を、添削、コーチングしてさらにそこから受講者様が次なる段階での考察、探索を行っていく・・。この逐次サイクルを回して答案を仕上げていくことは、受講者様と講師のコラボレーションがあって初めて可能となりました。

 この探索活動は、知らなかった知見を獲得していくことであり、つまり受講者様にとっての未知な領域の開拓です。講師の側から見ても、最終的な結果がどうなるかは、コラボレーションにかかっており、初期段階では結論は見通せません。

 しかし、多くの方が異口同音に感想として述べられていることは、当初予想もつかなかったくらいに答案が良くなっているということです。このようなことが起因して体験論文指導過程に相当する口頭試験コースAの満足度は95%にも上っています。

http://www.gijutsushi1.com/category/1261089.html#manzoku2


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