H28年 建設・都市地方計画 Ⅱ−2−1 問題 模範解答と解説
II-2-1
歴史的街並みを有する地方都市において、地域活性化に資する魅力ある景観の 形成を図るため、景観計画を策定することになった。あなたが担当責任者として計画の策定を 行うに当たり、以下の内容について記述せよ。
(1)景観計画を策定してまちづくりを推進することの意義
(2)計画策定の手順とその具体的内容
(3)計画策定を進める際に留意すべき事項
模範解答1 (簡易形式1) 添削履歴 2回 2019/7/9 専門事項 都市施設設計
(1)意義
①地域の景観継承で地域価値向上
②滞在型観光地の整備で交流人口増加
(2)手順と具体的内容
①景観計画区域設定
地域の歴史を継承しつつ、景観を活用した地域間ネットワークを形成するため景観計画区域を設定する。
②景観形成基準策定
市街地では地域ごとに合った建物高さや色、広告物の規制など景観の統一感を目指した基準を策定する。
③景観重要建造物を軸にしたまちづくりの検討
地域に景観重要建造物がある場合、建物の保全だけでなく来街者を増やす目的の活用方法を検討する。
(3)考慮すべき事項
①分散型ホテル等整備で交流人口増加
地域の空き家を生かすため、未利用地を分散型ホテルに転用し、来街者が地域全体を回遊する滞在型ツーリズムを行うことで、地域間を滞在して交流人口を増加させる。
②街づくり協定で景観を保全し地域価値向上
市街地の景観向上のため、街づくり協定で地域に合った舗装の選定、路上広告の意匠統一等街路デザインを地域の景観色と調和させることで地域全体の価値を高める。
③歴史的価値の高い建物で観光拠点整備
地域全体の観光拠点を作るため、現在使われていない蔵等の景観重要建造物を転用して、地元まちづくり組織等が運営する観光案内所等にして来街者を各地へ誘導する。