R1年 建設部門、鋼構造・コンクリートの答案について添削致しました。

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この答案についての講評

 お若くして頑張っていらっしゃるようですが、書き方が昔の戦略となっています。今は技術者の思いとか訴えても、昔と問題が違いますので答えになりません。単刀直入に答えを考えて提案しないと、答えが答えでなくなって、大きく減点されます。

 答案の良いところ、悪いところ、それから得点する上での注意は音声でご説明いたしますのでお聞き願います。

 技術士試験の難しさは、何を求められているかわからないところにあります。一方、このような試験に対して、技術経営、マーケット志向の視点から考えると間違いがありません。音声ガイドコーチングでは、予想問題練習で問題への対処法をご説明しますので必ず合格できます。

 音声ガイドによるコーチング指導内容(24分13秒)がダウンロードされますのでお聞きください>

問題  

I−1我が国の人口は2010年頃をピークに減少に転じており,今後もその傾向の継続により働き手の減少が続くことが予想される中で,その減少を上回る生産性の向上等により,我が国の成長力を高めるとともに,新たな需要を掘り起こし,経済成長を続けていくことが求められている。  こうした状況下で,社会資本整備における一連のプロセスを担う建設分野においても生産性の向上が必要不可欠となっていることを踏まえて,以下の問いに答えよ。

(1)建設分野における生産性の向上に関して,技術者としての立場で多面的な観点から課題を抽出し分析せよ。

(2)(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ,その課題に対する複数の解決策を示せ。

(3)(2)で提示した解決策に共通して新たに生じうるリスクとそれへの対策について述べよ。

(4)(1)〜(3)を業務として遂行するに当たり必要となる要件を,技術者としての倫理,社会の持続可能性の観点から述べよ。

解答

1・はじめに  課題を単刀直入に書くように

 我が国の人口は2065年までに8800万人まで減少すると見込まれている。建設業就業者はピーク時より27%減少した。さらに、2024年には改正労働基準法が建設業に適用され、1人あたりの労働時間に罰則付きの上限が設けられる。このように労働力が減少する中でも、国土を守り、国際成長を続けるため、社会資本整備を遂行しなければならない。このような状況を踏まえ、建設分野の生産性向上についての課題、解決策を以下に述べる

1.生産性向上に関する課題 

(1)現場作業の省力化 

 建設業は現地屋外生産であるため、生産性が気象条件などに左右される。建設業の生産性は製造業と比較し、半分である。生産性を向上させるため、現場作業を省力化することが課題である。

(2)工期の平準化 

 公共工事は単年度会計が基本である。そのため、閑散期と繁忙期が生じる。閑散期と繁忙期の工事出来形ベースの差は1.8倍にのぼる。限られた人材を効率的に活用し、生産性を向上させるため、工期の平準化が課題である。

(3)若手技術者への技術継承 

 建設業の人材教育体系はOJTが基本であった。しかし、人材不足で1人あたりの業務量が増え、OJTでの教育が限界となってきている。技術者の技術力向上による生産性向上を図るため、若手技術者への技術継承が課題である。

2.重要な課題と解決策 

 重要な課題として「現場作業の省力化」を挙げる。その理由は、現場作業の省力化は建設業全体の生産性向上に直結するからである。以下に解決策を述べる

2.は良く書けています

(1)2次製品の活用 

 2次製品の活用が解決策となる理由は、現場作業を工場作業に移行することができ、気象条件の影響を受ける現場作業を削減できるからである。例えば、現場打ちコンクリートをPCa化することで、現場での型枠設置、鉄筋組立、打設などの作業を省略できる。しかし、PCa部材などの2次製品はコストが高い。コストを下げ利用を促進させるためには同一寸法の部材を繰り返し使用する必要である。

(2)ICT施工の実施 

 ICT施工の実施が解決策となる理由は、ICT建機で施工することで測量作業を省力化できるからである。例えば、3次元データを活用してICT土工を実施することで、丁張作業を省略できる。しかし、中小企業ではICT施工を行える技術者がいない。そこで、現場支援型モデル事業を活用し中小企業のICT施工技術者を育成する。

(3)CIMの導入 

 CIMの導入が解決策となる理由は、設計段階で3次元モデルを作成することで、平面図と断面図との不整合、構造物の干渉による施工の手戻りを防止できるからである。例えば、配筋図を3次元モデル化することで、施工前に配筋の干渉を防止でき、干渉による鉄筋の組み直し作業を削減できる。

3.解決策のリスクと対策 

(1)共通のリスク 

いずれの解決策もコスト増と担い手の不足がリスクである。

 やる前からわかっていることはリスクではありません

(2)対策 

2次製品の活用:単一部材を活用しやすくするため、標準設計を導入する。地域企業、教育機関などでコンソーシアムを構築し、人材を育成する。

ICT施工の実施:ものづくり補助金制度を活用しICT建機を購入する。ICTアドバイザー制度を活用しICT技術者を育成する。

補助金、アドバイザーでは安直です。

CIMの導入:CIMを活用した工事検査などを導入し、これまで検査などに費やしていた労務を削減する。受発注者によるフレームワークを実施し、CIMができる技術者を育成する。

何をするのか、これだけでは意味不明です。CIMに関する具体的な指導を示してください。

4.業務遂行のための技術者倫理 

 解決策を遂行する際は地球環境などへの影響を評価しなければならない。技術者として、技術を駆使し公衆の利益を優先し、社会貢献する所存である。

4は心構えでは答えになりません。2、3で提案した内容に対して何をすれば、技術者倫理や社会の持続可能性に貢献できるかお考え下さい。

Ⅱ-1-4    

作成中

解答

1.暑中コンクリートの施工で留意する事項 

(1) 材料・配合 

・総水和熱の上昇を抑えるため、単位セメント量に留意する。

・早期凝結を防ぐため、使用する混和剤に留意する。

・スランプロスを防ぐため、流動性に留意する。

(2) 打込み及び養生 

・コールドジョイントを防ぐため、打ち重ね許容時間に留意する。 

・材料分離を防ぐため、配管計画留意する

・プラスチック乾燥ひび割れを防ぐため、初期養生に留意する

2.留意すべき理由と対策 

(1) 材料・配合 

・総水和熱が上昇すると温度応力ひび割れが発生する。これを防ぐため、セメントをフライアッシュに置き換える。

・早期凝結によるコールドジョイント防ぐため、遅延型の混和剤を使用する。

(2) 打込み及び養生 

・打ち重ね許容時間を厳守するため、アジテーター車を増台する。サイクルを早める。

・材料分離による豆板を防ぐため、配管を短くする。

・プラスチック乾燥ひび割れによる耐久性低下を防ぐため、湿潤養生を行う。

問題

作成中

解答

 Ⅲ−2

解答

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