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H29年 建設部門、施工・積算の答案について合格判定を致しました。

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問題

V−2 建設産業には,安全と成長を支える重要な役割が期待されているものの,今後10年間に労働力の大幅な減少が予想されており,建設現場の生産性向上は避けることのできない課題である。そのため,国土交通省においては,産学官が連携して,生産性が高く魅力的な新しい建設現場が創出されるよう,i-Constructionに取り組んでいるところである。

  他方,政府においては,一億総活躍社会の実現に向けた産業・世代間等における横断的な課題を解決するため,働き方改革にチャレンジしている。建設業は他産業と比べて厳しい労働環境にあり,小規模な企業の技能労働者を始めとして,働き方の改善が喫緊の課題となっている。

  これらを踏まえ,以下の問いに答えよ。

(1)働き方改革を考える上で,建設業が抱える慢性的な課題を3つ挙げ,その背景も含め説明せよ。

(2)(1)で挙げた課題の解決に向け,あなたが有効と考えるi-Constructionの方策を1つ取り上げ,適用できる場面と具体的な利用方法,及びそれによって得られる改善効果を,事例を挙げながら説明せよ。

(3)建設部門における働き方改革を効果的に進めるため,雇用や契約制度等に関して改善すべき事項を取り上げ,あなたの考えを述べよ。

 


 

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解答

■全体的な構成は良く書けています。

 但し課題の内容がここで求められていた地盤構造物の課題かというと、必ずしもそうは見えません。もう少し掘り下げて課題の焦点を絞っていく必要があります。


■2枚目以降は、対応策、効果、留意点を書くところです。地盤構造物の特徴を考えないと


1 . 生 産 性 向 上 を 図 る た め 技 術 的 課 題 

( 1 )   維 持 管 理 ・ 更 新 の 技 術 的 課 題 

技 術 管 理 者 が 、 不 足 し て い る 。 今 後 は 、 さ ら に 高 度成 長 期 に 作 ら れ た 5 0 年 以 上 と な る 老 朽 化 し た 構 造 物が 、 増 加 す る た め 、 さ ら に 不 足 し て く る 。 

技 術 的 課 題 は 、 技 術 管 理 者 が 少 な く て も 、 老 朽 化 した 構 造 物 の 点 検 を 出 来 る よ う に す る こ と で あ る 。 

( 2 )   施 工 の 技 術 的 課 題 

  熟 練 技 能 者 が 、 少 な く な っ て き て お り 、 技 術 継 承 がさ れ て き て い な い こ と で あ る 。 O J T は 、 先 輩 社 員 に一 緒 つ い て 、 現 場 の や り 方 を 覚 え て い た 。 し か し 、 現在 は 、ト ー タ ル ス テ ー シ ョ ン の よ う な 自 動 機 器 に よ り 、現 場 の 人 数 が 少 数 化 し た 。 そ の た め 、 先 輩 社 員 と 別 々に 業 務 を 行 う た め 、 技 術 継 承 が 出 来 て い な い 。 品 質 不良 も 目 立 っ て き た 。 

技 術 的 課 題 は 、 熟 練 技 能 者 の 技 術 伝 承 が 、 出 来 な くて も 、 品 質 を 確 保 す る こ と で あ る 。 

( 3 )   検 査 の 技 術 的 課 題 

  検 査 は 、 現 場 の 生 産 性 を 落 と す 。 段 階 検 査 は 、 検 査の 準 備 が 出 来 て か ら 、 検 査 員 を 呼 び 、 検 査 を 受 け る 。

そ の 間 は 、 施 工 を 止 め て い る 。 

検 査 員 も 、 長 時 間 の 立 会 の た め 、 時 間 を 取 ら れ て しま う た め 、 発 注 業 務 等 の 別 の 仕 事 が 遅 延 す る 。 技 術 的  課 題 は 、 検 査 に 時 間 を 要 せ ず に 、 施 工 を 止 め な い こと で 、 生 産 性 を 上 げ る 事 で あ る 。

 


ここから2ページ

 

2 . 対 応 策 と も た ら す 効 果 と 想 定 さ れ る 留 意 点 

( 1 )   ( 1 ) の 維 持 管 理 ・ 更 新 の 技 術 的 課 題 を 選 定 す る 。 

「 技 術 的 課 題 は 、 技 術 管 理 者 が 少 な く て も 、 老 朽 化 した 構 造 物 の 点 検 を 出 来 る よ う に す る こ と で あ る 。」  今 後 、 こ の 課 題 は 、 確 実 に 発 生 す る た め 、 選 定 し た 。 

■上記の前置き文は要りません。

 

1 ) 対 応 策 

・ 対 応 策 は 、 地 盤 構 造 物 の 情 報 を セ ン サ ー 化 し て 、 変位 変 状 等 情 報 を 集 約 化 し 、 セ ン タ ー に 異 常 を 知 ら せ るシ ス テ ム に す る 。 そ の こ と で 、 省 人 化 と 現 場 無 人 化 につ な が る こ と で あ る 。・ 対 応 策 は 、 ド ロ ー ン を 使 用 し たレ ー ザ ー 測 量 に よ る 3 D C A D 、 C I M の 活 用 に よ って 、 変 位 ・ 変 状 を 測 定 出 来 る こ と で あ る 。 

2 ) も た ら す 効 果 

・ も た ら す 効 果 は 、地 盤 構 造 物 の 点 検 を 人 の 点 検 か ら 、セ ン サ ー 化 に す る こ と で 、 省 人 化 で き る こ と で あ る 。 

・ も た ら す 効 果 は 、 ド ロ ー ン に よ る レ ー ザ ー 測 量 に より 、 従 来 の 測 量 に 要 す る 時 間 よ り も 数 分 の 一 と な り 、時 間 短 縮 が 図 れ る 。 ま た 、 従 来 の 測 量 よ り も 、 人 数 が少 な く て 済 み 、 省 人 化 で き る こ と で あ る 。 

3 ) 想 定 さ れ る 留 意 点 

・ セ ン サ ー 化 を し て も 、 セ ン サ ー が 異 常 を 感 知 し た 場合 は 、 人 の 対 応 が 必 要 と な る た め 、 完 全 な 無 人 化 に なら な い こ と に 留 意 す る こ と 。 セ ン サ ー に よ り 、 地 盤 構造 物 の 全 体 の 状 況 が わ か る よ う に な る に は 、 技 術 の 進歩 が 必 要 で あ る こ と に 留 意 す る こ と 。 

 

( 2 )   ( 2 )   施 工 の 技 術 的 課 題 を 選 定 す る 。 

「 技 術 的 課 題 は 、 熟 練 技 能 者 の 技 術 伝 承 出 来 な く ても 、 品 質 を 確 保 す る こ と で あ る 。」 

今 後 の 人 口 減 少 に よ り 、 技 能 者 の 増 加 が 見 込 め な いた め 、 こ の 課 題 を 選 定 し た 。 

1 ) 対 応 策 

・ 対 応 策 は 、 I C T 建 機 の 活 用 を す る 。 M C ( マ シ ンコ ン ト ロ ー ル ) M G ( マ シ ン ガ イ ダ ン ス ) を 活 用 し 、省 人 化 ・ 無 人 化 す る こ と 。 

・ 対 応 策 は 、 見 え る 化 の 活 用 に よ り 、 施 工 仕 様 ど お りに 施 工 し て い る か を 確 認 出 来 る よ う に す る 。 間 違 っ た施 工 方 法 に よ る 品 質 の 低 下 が な い か を 確 認 出 来 る よ うに す る こ と 。 

・ 対 応 策 は 、 施 工 情 報 の 見 え る 化 に よ り リ ア ル タ イ ムで 提 供 し 、 検 査 を 簡 素 化 出 来 る よ う に す る こ と 。 

2 ) も た ら す 効 果 

・ も た ら す 効 果 は 、 I C T 建 機 の 無 人 化 施 工 現 場 に よる 熟 練 技 能 者 の 省 人 化 、 無 人 化 施 工 で あ る 。 

・ 見 え る 化 に よ り 、 施 工 方 法 を 監 視 し 、 施 工 仕 様 に 足り な い 施 工 方 法 品 質 を 確 保 す る 施 工 が で き る 。 

3 ) 想 定 さ れ る 留 意 点 

・ 熟 練 技 能 者 が 、 さ ら に 少 な く な り 、 I C T 建 機 を 設定 す る 熟 練 技 能 者 が 不 足 す る こ と に 留 意 す る こ と 。 

・ I C T 建 機 の 無 人 化 施 工 は 、 開 発 途 上 で あ り 、 実 用化 に は 、 期 間 が 必 要 で あ る こ と に 留 意 す る こ と 。

H29年 化学部門、セラミクス及び無機化学製品の答案について合格判定しました。

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問題

 

II−1−2現在,二次電池は産業用,民生用として広く利用されている。実用化されている二次電池の例を2つ挙げ,それぞれについて以下の項目を説明せよ。

(1)原理と特徴

(2)実用化例


解答

(1) 二次電池の原理と特徴

@NAS(ナトリウム硫黄)電池

原理:正極にナトリウムを、負極に硫黄を、電解質にβ−アルミナを用いた二次電池。

特徴:大規模の電力貯蔵(工場、病院等)に用いられる。高温条件(300℃前後)で運転しなければならない。反応:2Na+5SNa5S

Aリチウムイオン電池

原理:正極にコバルト酸リチウムなどのリチウム化合物、負極に黒鉛などの炭素を、電解質に有機溶媒を用いた二次電池。

特徴:エネルギー密度が高い(ニッケル水素電池の2倍)、電圧が高い、メモリー効果がない、過熱や発火しやすいため、安全対策が必要。

■ここは、NAS電池よりも汎用的なリチウムイオン電池を先に挙げて、@とAを入れ替えてください。

そして、NAS電池などという最新技術でなくとも鉛蓄電池でも構いません。この答案で求められているのは、二次電池としての原理だからです。この答案では、

  • なぜ電気が発生するか
  • どうして充電ができるか

といった二次電池としての機能が説明されていません。それが出題者の要求ですので、それさえきっちり述べれば十分なのです。

(2) 二次電池の実用化例

@NAS(ナトリウム硫黄)電池

・自然エネルギー(太陽光や風力発電)の出力平準化のための蓄電池として用いられる。

・工場や病院などの停電時のバックアップ用電池として用いられる。

Aリチウムイオン電池

・携帯電話やスマートフォン、ノートパソコン等のモバイルバッテリーとして用いられる。

・ハイブリッド自動車(HV)や電気自動車(EV)のバッテリーとして用いられる。

 

 


問題

II−1−3 粒子(又は粉体)を取り扱う際に,液体中への粒子の分散状態が重要となる場合が多い。粒子の液体中への分散に関し,以下の問いに答えよ。

(1)分散状態の評価方法を2つ挙げて説明せよ。

(2)分散状態の制御方法(又は向上方法)を2つ挙げて説明せよ。


解答

 

(1)分散状態の評価方法の具体例

@ζ(ゼータ)電位の測定

 ゼータ電位とは、粒子が溶液に接触したとき、粒子と対になるイオンにより、電気二重層が形成され、この時に生じる電位差をいう。この電位を測定することで、粒子の分散または凝集状態がわかる。

A粘度の測定

 スラリーを流動させるためには、粒子間引力によって凝集した凝集塊を破壊する必要がある。このときの応力が大きければ粘度は高く、小さければ粘度は低い。よって、粘度を測定することで、粒子の分散状態がわかる。

 (2)分散状態の制御方法の具体例

@イオン濃度やpHを変化させる

ゼータ電位を変化させるような添加物を溶液に加え、分散状態を制御できる。例えば、イオン濃度を変化させ、粒子表面のチャージ状態を変える。また、pHを変化させることで、粒子表面へのプロトンの脱着により、表面電位を変化させることができる。

A高分子等による立体障害の付与

 粒子間引力によって凝集する粒子の間に、立体障害となる高分子などの添加物(例:PVA)を添加する。これにより、粒子同士の接触確率が低下し、凝集を抑制させることができる。

 


問題

II−2−1 あなたは,無機化学製品を製造するある工程の責任者として,製造工場に勤めている。最近提出された報告書によれば,従来通りの操業を続けているにも関わらず,抜き取り検査の成績が想定以上に向上していることが判明した。必要に応じて製品と製造工程を具体的に想定した上で,以下の問いに答えよ。

(1)あなたが,まず取るべき行動を複数の項目に分けて述べよ。

(2)(1)で最も重要と考える項目について,その手順を述べよ。

(3)今回の状況が生じた理由を究明するに当たり,留意点についてリスク管理を含めて説明せよ。


解答

 

(1) 製品の特定と解決のための検討事項

(1)-1 製品の特定:無機医薬品(硫酸バリウムX線造影剤)を想定する。新興国では、需要が増加しているが、医薬品の法規制は国によって異なる。このため、十分に対応できていないことが問題だ。

(1)-2 検討すべき項目:以下に検討項目を列記する。

@実現可能性の検討:輸出国の法令により、国内向けの製品を輸出することは不可能だ。輸出を可能にするため、実現性を検討する。例えば、輸出国の法令を調査し、問題の回避方法を検討する。

Aスケジュールの見直し:現在の輸出計画を変更しなければならない。このため、スケジュールの見直しが必要だ。医薬品では、輸出国の監督官庁(日本の厚生労働省に相当する官庁)への承認手続きも必要であるため、余裕をもって計画すべきだ。

B経済性の評価:計画の変更により、開発費の増大、追加の設備投資や、原料費上昇の可能性がある。よって、市場規模を考慮し、経済性を再度評価すべきだ。

(2) 最も重要な検討項目と具体的な手順

(2)-1 最も重要な検討項目:@実現可能性の検討が重要だ。なぜなら、実現可能性を検討しなければ、輸出国で販売できないからだ。

(2)-2 具体的な手順:手順を以下に列記する。

@輸出国の法令調査:輸出国での販売承認を受けるため、輸出国の法令を調査する。例えば、医薬品や労働安全に関する法律(日本の薬機法、安衛法に相当)や、環境法令、化学物質の規制に関する法令などだ。

A原料の調達方法の選定:法令の調査結果を基に、使用が制限されない原料を決定する。また、原料の調達方法を選定する。

B製品品質の評価:製品の原料が変更になると、品質が変化する可能性がある。このため、製品品質を評価する。品質検査は、輸出国の法令に基づく評価・分析方法で実施する。

(3) 上記検討を進める際の留意事項

 留意すべき事項を以下に列記する。

@法令以外に守るべき事項の存在:海外には、現地の文化や習慣など、法令以外にも守るべき事項が存在する。文化や風習を守らなければ、製品は受け入れられない。例えば、イスラム教の国では、豚肉やアルコールを口にしてはならないという戒律がある。このため、イスラム教の戒律を守ることが重要だ。ハラール認証を取得はその一つの手段である。

A「安全性」や「有効性」が変わらないこと:医薬品は、人体に投与されると体内に吸収され、効果を発揮する。このため、「安全性」や「有効性」が変わってはならない。医薬品原料の一部や添加物を変更すると、製品品質が変化することがある。例えば、硫酸バリウム造影剤の添加物「増粘多糖類」は、種類によってはアレルギーを起こしやすい。このため、注意が必

 

 


問題

III−1 グローバリゼーション(Globalization)の進む現代では,セラミックス及び無機化学産業においても国際的な競争力をより一層高める必要がある。このような状況を踏まえ,以下の問いに答えよ。

 (1)必要に応じて技術分野を具体的に想定し,競争力を高めるために検討すべき課題について多面的に述べよ。

 (2)(1)で挙げた課題のうち,あなたが最も重要と考える技術的課題について,その課題を克服するにはどのような取組が有効か,あなたの提案を具体的に示せ。

 (3)あなたの提案がもたらす効果を具体的に示すとともに,生じ得るリスクについても述べよ。


解答

 

(1) 想定する分野と競争力強化のための課題

(1)-1 技術分野の想定:無機化学製品やセラミックス部品を使用した製品を想定する。例えば、電気製品などだ。化学メーカーは、このような企業(電機メーカーなど)のグローバリゼーションをサポートする観点で、製品(素材)を開発することが重要だ。

(1)-2 課題:課題を以下に列記する。

@製品の付加価値向上:日本の企業は、ベンダー視点の製品開発を行うことが多い。しかし、海外企業には、日本の部品や素材を多く利用し、ユーザー視点の開発を行っている(例:アップル社のi phone)。UX(ユーザーエクスペリエンス;顧客の体験や感動)を重視した製品開発は、その代表的手法だ。

Aコスト競争力の向上:新興国は、低コストでも品質の劣らない製品が製造可能になってきている。新興国は、豊富な資源や人口を生かし、安価なエネルギーや労働力を利用できる。このため、低コストな製品が生産できる。これに対抗するため、日本はIoTやIT技術を活用し、省力化や省人化を行うべきである。

B国内の諸問題への対応:国内には、様々な問題がある。例えば、少子高齢化による労働力不足、国内市場の縮小、地震や豪雨などの大規模災害への対応だ。また、企業倫理の問題(不正など)も存在する。このような国内の諸問題への対策を行いながら、グローバリゼーションに対応すべきである。

(2) 最も重要な技術的課題と解決のための提案

(2)-1 最も重要な課題:@製品の付加価値向上が重要だ。なぜなら、日本の製品(例:携帯電話のいわゆる「ガラケー」)は急速にシェアを落としている例が多いからだ。ここでは、(1)-2 @で述べたように、UXを重視した製品開発を行う観点から述べる。

(2)-2 解決策:解決策を以下に述べる。

@IoTの利用:化学メーカーは、最終製品のユーザーとの距離が遠く、最終製品の顧客のニーズを掴みにくい。そこで、無機化学製品等を利用した部品や素材にセンサーを装着し、IoTを利用して顧客の属性や利用状況などの情報を収集する。このような情報を生かして製品開発を行い、中間製品の顧客に提供する。

A新たな開発プロセスの導入:UXを重視した開発を行う場合、顧客のニーズを常にフィードバックしながら開発を行う必要がある。このため、開発プロセスが複雑化する。製品寿命が短縮する中で、開発期間の長期化は避けるべきだ。そこで、クラウドウェブミーティングを利用し、顧客、営業担当、開発者が双方向に意見交換する。このように開発期間を短縮すべきだ。

B感性工学の導入:従来の開発手法では、具体的な性能など、開発目標が数値化されていた。しかし、UXは顧客の感動体験であるため、数値化は難しい。そこで、感性工学を導入し感動体験を数値化する。数値化の手法として、ウェアラブルセンサー(脳波計やモーションキャプチャー、アイポイントカメラなど)の利用が挙げられる。

(3) 提案がもたらす効果とリスク

(3)-1 効果:効果を以下に列記する。

@製品価値の向上:UXを重視し、顧客のニーズと企業のシーズをマッチングさせて製品開発を行う。よって、製品価値が向上する。特に、日本の高度な個別要素技術を利用した素材や部品(例:センサー)を使用することで、外国製品と差別化できる。

A経済性の向上:IoTやITの活用により、開発プロセスが短縮、効率化できる。このため、開発費を削減できる。また、IoTのネットワークを工場と接続することで、生産業務も効率化できる。

(3)-2 リスク:リスクを以下に列記する。

@サイバー攻撃を受けた時のリスク:IoTを利用することで、開発システムが全てネットワークで接続される。このため、サイバー攻撃を受けた場合、事業の停止など、大きな損害を受ける恐れがある。これを防ぐため、リスク管理を行い、発生確率と損失を低減する。全ての接続機器のリストアップと一括管理、管理者の設置、OSのアップデートなどの対策が有効だ。

Aプライバシー侵害のリスク:IoTを利用した情報収集は、顧客のプライバシーを侵害する恐れがある。このため、個人を特定できないようにすべきである。例えば、暗号化技術の利用が挙げられる。

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問題

V−2 建設産業には,安全と成長を支える重要な役割が期待されているものの,今後10年間に労働力の大幅な減少が予想されており,建設現場の生産性向上は避けることのできない課題である。そのため,国土交通省においては,産学官が連携して,生産性が高く魅力的な新しい建設現場が創出されるよう,i-Constructionに取り組んでいるところである。

  他方,政府においては,一億総活躍社会の実現に向けた産業・世代間等における横断的な課題を解決するため,働き方改革にチャレンジしている。建設業は他産業と比べて厳しい労働環境にあり,小規模な企業の技能労働者を始めとして,働き方の改善が喫緊の課題となっている。

  これらを踏まえ,以下の問いに答えよ。

(1)働き方改革を考える上で,建設業が抱える慢性的な課題を3つ挙げ,その背景も含め説明せよ。

(2)(1)で挙げた課題の解決に向け,あなたが有効と考えるi-Constructionの方策を1つ取り上げ,適用できる場面と具体的な利用方法,及びそれによって得られる改善効果を,事例を挙げながら説明せよ。

(3)建設部門における働き方改革を効果的に進めるため,雇用や契約制度等に関して改善すべき事項を取り上げ,あなたの考えを述べよ。

 


 

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解答

 

1.     働き方改革を考える上で、建設業が抱える慢性的

な課題を3つ挙げ、その背景も含めて説明する。

(1)        課題:技能労働者不足

近年の建設投資の減少により、建設企業が倒産するなど、技能労働者の離職が進んでいる社会的背景により、技能労働者の不足が慢性的な課題となっている。

(2)課題:建設産業の将来を担う若い担い手不足

技能労働者の減少が進む中、高齢化が進んでおり、今後大量の離職が見込まれる。又、建設産業の処遇が進んでいないことなどから、若者が入職を避けるようになっていること。これらの背景により、建設産業の将来を担う若い担い手の確保が喫緊の課題である。

(3)課題:急増する老朽化施設の維持管理・更新

今後、高度成長期に多く作られた施設・インフラ等が急速に老朽化する中、現在の事後保全型の維持管理方法では、対策が大掛かりで多大な費用を要するため、建設投資が縮小し、建設産業の労働人口が減少する中、限られた人材・財源で効率よく社会資本の品質確保と維持管理をしなければならない。これらの背景より、今後、我が国の経済発展に資する社会資本の効果的な整備を図るため、建設生産システムにおける生産性の向上を推進することが喫緊の課題である。

 2.     問題(1)で挙げた課題解決に向け、施工計画・

施工管理を専門とする技術士として有効と考えるĪ−Constructionの方策を1つ取り上げ、適用できる場面と具体的な利用方法、及びそれによって得られる改善効果を、事例を挙げながら説明する。

(1)        Ī−Construction方策:自動化施工技術

(2)        適用場面:

急傾斜地での土工事施工や橋梁の点検、維持管理等の人力では施工の難しい場所に適用する。

(3)        具体的な利用方法:

@   急傾斜地での土工事:3次元データ等によって

ICT建設機械を自動制御して無人化施工を行う。

A   橋梁の点検、維持管理:ドローンなどによる3次

元測量や写真撮影、自動制御による点検、補修を行う。

(4)        得られる改善効果:

補助的な労務量の減少や、仮設業務の減少により生産性が向上し、1日当たりの作業量が向上する。又、自動化施工により労働災害の削減にも寄与すると考える。

3.     建設部門の働き方改革を効果的に進めるため、

施工計画・施工管理を専門とする技術士として雇用や契約制度等に関して改善すべき事項を取り上げ、考えを述べる。

(1)        改善事項:技能労働者の処遇改善

@   若者にとって魅力ある建設業を目指し、処遇改

善を徹底する。そのために、現場の労働者に適切な賃金水準が確保されるよう、労務単価の上昇分が確実に技能労働者に支払われるように取り組む。又、社会保険加入促進に取り組む必要がある。

A   建設業における休日の拡大を図る。若者が働き

やすい職場づくりのため、適正工期の確保等を通じて週休2日をはじめ休日の拡大実現に取り組む必要がある。

(2)        改善事項:契約条件の改善

@   契約工期についても、労務の集中しないよう平準

化させ、週休二日を前提とした工期設定に、発注者への理解を含めて取り組む必要がある。


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H29年 金属部門、金属加工の答案について合格判定を致しました。

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問題

II−1−2 鋳塊のマクロ組織を構成する組織とその形成機構を簡潔に述べよ。また,鋳塊の結品粒微細化手法を2つ挙げ,その具体的な方法と微細化のメカニズムを述べよ。


解答

鋳塊のマクロ組織について

チル晶、柱状晶、等軸晶となる。各々の働きは以下のとおりとなる。

チル晶―溶湯を鋳型に注入して鋳型に接した部分から冷却されて、微細な結晶核が形成されてチル晶と呼ばれる。

柱状晶―チル晶で液相熱流方向に成長し続けてデンドライトからなる柱状晶を形成

等軸晶―鋳物の未凝固溶湯中から温度の低下とともに等軸晶が形成される。

ダイカスト法

 精密に作られた金型に溶湯を高圧で注入する方法である。溶湯圧入装置が溶湯保持炉中になるか否かでホットチャンバー方式かコールドチャンバー方式に分けることができる。スリーブに注入された溶湯は高速で射出されて金型に圧入される。金型は冷却効果が大きいのですぐに凝固して組織が微細化される。

遠心鋳造法

遠心力を利用して鋳造する方法で鋳型(横型、縦型)を回転させて金属を鋳込む方法である。通常と比較すると薄肉のものができる。

 遠心力で組織(介在物など)が微細に細かくなる。

結果両方法とも微細化されることによって強度も向上する。

 


講評

この答案は、ほとんどご指摘することがありません。模範答案に近いです。よくがんばりました。

 


II−1−4 高張力鋼の溶接で生じる遅れ割れ(低温割れ)について,その原因を3つ挙げ,それぞれの原因毎に防止対策を記述せよ。


溶接低温割れについて

<状況>

 溶接後、溶接部が200℃以下になったときに生じる。場合によっては数日経過してから割れるときもあり遅れ破壊とも呼ばれる。

<割れの状況>

 粒内の割れによる。

■ここまでの記述は問題文の前提条件と重複した前置きとなりますので書く必要はありません。求められているのは原因ですから単刀直入に書くようにしてください。

<原因>

@  水素の影響――水素の侵入による脆化

A  硬化組織

B  硬化部に一定の応力がかかる

<対応策>

@  水素の脆化に関して

 基本的には水素源を断つ。溶接棒の管理を水分など影響がないところに管理する。

A  ,B 硬化組織及び硬化部に一定の応力がかかることに関し

基本的には予熱を必ず行う。

予熱の設定には拘束度を用いて行う。

また、多層熔接の場合パス間温度や後熱温度も管理して行う。

パス間温度 200〜400℃

後熱温度  720〜760℃

■こうやって2つをまとめてしまうと、出題者が要求している3つの原因を挙げたことになりません。要因をABのに分離してそれぞれ説明して下さい。


問題

U−2−1 プレス加工や鍛造において良好な品質や生産性を確保する上で,潤滑処理は極めて重要である。潤滑処理に関する以下の問いに答えよ。

(1)潤滑処理が塑性加工に果たす役割について述べよ。

(2)実際のプレス加工や鍛造では,加工毎にその加工に適した潤滑処理が施される。代表的な加工法を2つ挙げ,その加工に用いられる潤滑処理とその特徴を述べよ。

(3)それぞれの潤滑処理の問題点とその問題点を克服するための技術提案を述べよ。


解答

塑性加工のおける潤滑材の役割を 絞り加工、鍛造、圧延について記する

■この前置き文は、問題文で求められていることそのものですので不要です。解答として書くべきことを単刀直入に表現してください。

(1) 絞り加工

 基本的に絞り加工における潤滑材の役割は成形性の向上となる。潤滑油の適用以外に成形性の向上のためにランクフォード値の良好な材料を使用する。パンチラジアス部の強化やフランジ部の加熱などによる再絞り加工などの対応もある。しかし、それだけではすべて絞り加工はすべて良好にならないので潤滑材による成形性の向上に対する重要性は大きい

■「役割」を書いているのは最初の文だけで、後の文は評価や内容に過ぎません。

(2) 鍛造加工

熱間鍛造の場合、工具を冷却して寿命向上が求められる。

温間の場合、成形性、潤滑性、離形性向上が求められる。使用される潤滑材として黒鉛系が主となる。

●冷間鍛造の場合

摩擦係数が低く耐焼き付き性向上に優れていることが求められる。また表面平滑度に優れていることがあげられる。

潤滑材として鋼ではリン酸系のボンデ処理を適用している。

(3) 圧延加工

熱間圧延と冷間圧延がある。

熱間圧延―ロールへの負荷軽減を小さくして摩擦係数を小さくすることが上げられる。あまり小さくなるとみこみスリップが発生するので注意を要する。現在の潤滑油はエステル系が用いられている。

冷間圧延の場合、熱間圧延と同様にロールへの負荷軽減を小さくして摩擦係数を小さくすることが上げられそのほかにロール傷の低減、表面の品質向上が上げられる。潤滑材としては今後エステル化が検討されている。

潤滑材の特徴と問題点(技術的提案を含む)

●鍛造について

冷間鍛造の場合リン酸系のボンデ処理は産業廃棄物になるので廃棄場所がなくなってきているので至急対応しなければならない。そのためには新規冷間鍛造の対応も必要になる。一例として板鍛造もある。

熱間では黒鉛系の潤滑油を使用するので環境の点から非黒鉛系を検討していかなければならない。

圧延の圧延潤滑油に金属石鹸のよごれは表面傷を防ぐために多量の熱間圧延油が必要なためにコストアップとなる。

対応策として長寿命圧延油の開発やろ過方法の開発が重要となってくる。

 


講評

試験答案ですので、問題文の要求に応じて回答を一つ一つ問題番号に対応付けながら書いていくことが必要です。問題文とは別に自由に書き進んでしまうと、答案形式としてふさわしくなくなってしまいますので、解答内容が違うという評価をされて大幅減点される危険性があります。


問題

V−1 団塊の世代が定年を迎え熟練技術者が激減していくなか,技術・技能伝承についての対応がかねてから叫ばれている。また,近年では生産拠点のグローバル化への対応のため,海外拠点への技術・技能伝承の重要性も増している。以上の背景を踏まえ,以下の問いに答えよ。(1)技術・技能伝承を円滑に実施する上での,貴社の問題点を列挙せよ。(2)上記で挙げた課題の内,あなたが重要と考えた課題を2つ選び,その解決策を述べよ。(3)あなたの解決策を実施する上で生じるリスクや,それを回避する施策について広い視点から述べよ。


解答

 

1.      技術、技能を伝承する上の問題点について

現在の当社の問題点を記する

(1)まがり矯正技術の習得

普通ドリルのようにL/Dの小さい材料は焼き入れしても曲がらないので問題がないがL/Dの長い材料の場合矯正しないと製品とならない。曲がりを直すのは個人の能力に起因するところが大きく技能伝承のためにかなり苦労している状態です

(2)取りしろ削減するための溶接技術の確立

 刃材料と柄材料を溶接するとき両方とも生材を使用する溶接後の曲がりや熱処理後の曲がりが含めると2oほどあり研削工程において非常にコストアップとなっていた。そのために新しい溶接技術を確立してコストダウンを達成しなければならない。

(3)         刃立てや溝切りなどの金属加工の技能確立

標準的な形状の場合形状も決まっているので設備での対応によって可能であるが一品一様で異なる製品の場合過去のデーターを参考にして加工を行わないとできない。その技術はやはり人に起因するところが多いので技能確立が問題である。

(4)ソルト焼き入れより真空焼き入れへの移行

 ソルト焼き入れは人が目でみて確認することが多いがまたソルトは環境に悪影響を与えることから早急に代替となる焼き入れの検討をすすめていかなければならない。そのために真空焼き入れにしていかなければならない。しかし真空焼き入れになると設備によるところが多いので両方となると技術習得がかなり難しい。

 

2.対応策について

(1)曲がり矯正技術の向上について

CAE解析技術を適用する。どれだけ矯正すればよいかをデーター蓄積してどのような材料がきても力のかかり方で矯正の度合いがわかる。これによって矯正にかかる時間も大幅に短縮でき、曲がり量も最小限度でおさえることができてコストダウンとなる。

■CAE解析技術は店提案として良い内容ですが、しかしこの技術がどのように問題を解決して、時間短縮や性能の向上に貢献するのか、その原理やプロセス、すなわち根拠について説明する必要があります。

(2)取りしろ削減するための溶接技術について

生材同志の溶接は取り代が多かったので、刃材を焼き入れ、柄材料を生材で溶接する技術を確立した。そのとき加圧条件、加熱条件を検討した。刃材が硬く 柄材料が軟らかいので変形抵抗が違うので条件を確立が困難であった。また刃材のほうが熱処理品であるので加圧して熱が発生したとき残存している残留オーステナイトがマルテンサイトに変態して割れが発生して問題があった。しかし刃材料の熱処理品をサブゼロ処理して完全にマルテンサイト化して割れを削減することができて技術として確立することができた。最終的には溶接後強度評価をして問題がないことを確認した。

■残念ながら上記の段落では何の課題をどのように説くのか、説明内容がよくわかりません。

(3)リスクとして設備導入などの点がコストアップとなるので対応策として海外での対応がある。

知的財産が弱い地域を中心に契約した技術以上のものが流出するおそれがある。

部品加工技術の浸透させるために教育をおこなっていくが発展途上国の場合現地従業員あまり浸透しないのを念頭においとおかなければならない。

また大きなリスクになるので先進国の特許技術を侵害していないか必ず調査しておかなければならない。問題がないときは必ず特許出願してリスクを回避してどこまでの技術を現地で行うかを考えておかなければならない。

また、海外で生産するときは下記のことに注意しなければならない。部品特性に必要な工程能力指数を算出して必ず量産試験を行って問題がないことを確認しておく。

■上記の段落では同じことが重複しています。

<技術レベルの確認>

材料を現地の素材を使用する場合、成分、組織を調査して国内との比較をして問題がないことを確認する。

<納期対応>

最終的に技術的な対応に問題なければ納期としても国内での場合と同等以上であるか確認する。

■リスクが何であるか、求められていることに対する答えがありません。チェックや対策法を書けばよいと誤解されているみたいです。


講評

 的確に点を取れる解答の書き方を学ばれて、楽勝で合格されることをお勧めいたします。

H26年 建設部門、鋼構造・コンクリート(コンクリート)の答案について合格判定を致しました。

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問題 U−1−6

 寒中コンクリートとして、コンクリート構造物を場所打ちで構築する際に、品質を確保する上で打込み及び養生の観点から留意すべき事項を1つずつ挙げ、その留意すべき理由を説明せよ。また、それに対して取るべき対策についてそれぞれ述べよ。


 

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解答

1.留意すべき事項とその理由

(1)打込みについて

 寒中コンクリートとして取り扱うことから、コンクリートの打込み温度が5℃以上であることに留意しなければならない。その理由は、5℃を下回る場合は、コンクリートの初期硬化中、異常凝結し強度不足になるからである。

■ 書き方がくどい、前置きです。

(2)養生について

 現場における寒中コンクリートとして取り扱うことから、コンクリートの初期養生対策に留意しなければならない。その理由は、適切な初期養生対策を行わなければ、表面の異常凝結や凍結から、ひび割れが発生し、耐久性が低下するからである。

■同じことがダブっています

2.取るべき対策

(1)打込みについて

 打込み温度が5℃を下回る場合は、コンクリート材料である骨材や水の加温を行う。

(2)養生について

 初期養生対策として、コンクリート打設後、構造物全体をシート養生する。また、養生中はシートの中で10℃以上保つために練炭を設置する。

さらに、脱枠直後に外気温とコンクリート温度との差が大きい場合、温度応力ひび割れ発生が懸念されるため、工程が許す限り脱枠時期を遅らせる。


問題 U−1−7

コンクリート構造物の乾燥収縮ひび割れの発生メカニズムを説明せよ。また、その対策としてコンクリートの低収縮化するための材料または配(調)合上の手法を2つ挙げ、その概要と留意点を述べよ


 

解答

1.乾燥収縮ひび割れの発生メカニズム

 乾燥収縮ひび割れは、コンクリート中の水分の長期的な減少による収縮変形を拘束したときに生じる引張応力で発生する。

2.低収縮化するための手法とその概要と留意点

(1)水セメント比の低減化(配合上)

 水セメント比を低減化することにより、コンクリート中の水量を低減し、コンクリートの低収縮化を行う。

 留意点としては、水セメント比を低減化すると、コンクリートのワーカビリティーを低下させる。

■同じこと、繰り返し。

 ワーカビリティーを確保するため、高性能AE減水剤を添加して水セメント比を低減化し、低収縮化を行う。

(2)膨張材の使用(材料)

 膨張材を使用することにより、コンクリートの低収縮化を行う。

留意点としては、収縮量と膨張量が均等になるように、膨張材の混入量を決定することが重要である。

■これは原則であってどうやったら確実に出来るが求められています


 

問題 U−2−4

 設計が完了しているコンクリート構造物において、施工に着手する段階で、施工工期を短縮する必要から、主要部材のプレキャスト化に取り組むことになった。しかしながら、プレキャスト化においては、在来工法時に比べて検討すべき項目が多く存在する。この業務を遂行するに当たり、コンクリート構造物を1つ想定して、下記の内容について記述せよ。

(1)工期短縮のために想定した構造物のプレキャスト化の範囲と、プレキャスト化計画時に検討すべき事項

(2)「設計者」若しくは「施工者」の立場から業務を進める手順とその内容

(3) (2)で解答した立場において、業務を進める際に 留意すべき事項

 


 解答

1.プレキャスト化の範囲と検討すべき事項

(1)プレキャスト化の範囲

 プレストレストコンクリートT桁道路橋を想定し、プレキャストの範囲として、主桁のプレキャスト化を挙げる。

(2)検討すべき事項

@現場重機・運搬車搬入スペース確保の検討

 プレキャスト化した主桁を現地に搬入することから、運搬路の計画、また、プレキャストを現地にて組み立てることから、レッカーなどの重機設置スペースを検討する。

Aプレキャスト重量の検討

 運搬車やレッカーの能力から、プレキャストの重量を検討する。

■施工(仮設計画)ではなく鋼構造の内容がほしいです。

B接合部の検討

 プレキャストの接合部は、構造上弱点になるので十分に耐力を確保できるよう検討する。

2.設計者の立場から業務を進める手順とその内容

(1)プレキャスト分割数の検討

 支間中央の最大曲げモーメント位置に接合位置をさけるため、プレキャストの分割数は、奇数(N=3,5,7)とする。

(2)仮置き・運搬時におけるプレキャストの検討

 プレキャスト部材は、RCであることから、仮置き・運搬時にプレキャスト下面に有害なひび割れを発生させないために、太径鉄筋を配置検討する。

(3)接合部の検討

 接合位置において、主桁接合時、死荷重時、設計荷重時において応力検討を行う。さらに、接合キーの配置を検討する。

■手順というには断片的過ぎませんか。1〜3をつなげてもPC設計の全体形が見えません。

3.業務を進める際に留意すべき事項

(1)プレキャストの重量

 プレキャストの運搬車やレッカーの能力、施工性を考慮して、プレキャストの重量を30t以下、長さ10m以下とする。

■施工のことです

(2)接合部における設計荷重時の検討

 設計荷重を超える活荷重が載荷された場合、接合部にひび割れが集中して生じる可能性があるので、接合部における設計荷重時の検討では、活荷重を1.7倍した値で応力検討する。

(3)接合部の耐久性確保について

接合部の耐久性を確保するため、劣化因子の進入を防止するため、接合面にはエポキシ樹脂系接着剤を塗布するよう設計図面に明記する

■部分的なことではなくPC仕様の全体に関することはありませんか。


解説

施工関係のことがたくさん書かれており、鋼コンの答案といえるか疑問です。鋼構造コンクリートの技術が中心になるように表現してください。

 

 


問題 Vー4

 

高度成長期以降に集中的に整備された社会インフラは老朽化が進展し、維持管理橋の問題が顕在化している。一方、これに関わる予算や労働力といった資源の投入は今後も困難なことが予測されている。このような状況を考慮し、以下の問に答えよ。

(1)コンクリート構造物の維持管理の負担を軽減するため、検討すべき項目を多様な観点から記述せよ。ただし、地震などの災害による非常時の維持管理は含まないものとする。

(2)上述した検討すべき項目のうち、あなたが重要であると考える技術的課題を1つ挙げ、実現可能な解決策を2つ提示せよ。

(3)あなたが提示した解決策がもたらすこうかを具体的に示すとともに、想定されるリスクやデメリットについて記述せよ。

 


解答

 

1.維持管理の負担を軽減するための検討すべき項目

 わが橋梁分野でいえば、2030年には建設後50年を超える橋梁が全体の4割を超え、一斉に維持管理・更新時期を迎える。維持管理の負担は、今後増え続けるばかりである。

 以下、維持管理の負担を軽減するための検討項目を挙げる

■不要な前置きです。論文ではなく答案ですから、単刀直入に答えを書いてください。

(1)事後保全から予防保全への転換

 現状は、コンクリート構造物が劣化や更新時期を迎えてからの事後保全であり、高コスト構造・長期視点無く、維持管理の負担は大きい。維持管理の負担を軽減するためにも予防保全的対応、例えばアセットマネジメントの推進を検討するべきである。

■目的と方策の関係になっていません。提案が広義すぎてここでの相応しい提案ではないでしょう。

(2)民間活力を用いた維持管理

 全国の自治体のコンクリート橋梁で通行規制している数は2000橋を超える。しかし、自治体だけでこれらを維持管理するには負担が大き過ぎる。民間活力を用いた維持管理を行うべきである。例えば、PFIやNPO法人の橋守、地域住民と共同で維持管理を行うべきである。

■負担の分担を言うだけで、軽減に向かう前向きな提案になっていません。

(3)点検・調査の効率化

 コンクリート構造物の維持管理負担を軽減するためには、点検・調査作業の効率化が検討項目である。

2.技術的課題と解決策

 1の(3)で挙げた点検・調査の効率化を挙げ、技術的課題と解決策を述べる。

 現状の点検・調査方法は、目視点検が主であり、点検者の劣化認識度に対する力量差異から、その後の診断、補修・補強選定に差異が生じる。また、点検・調査記録の様式は、全国各自治体でばらばらであり、非効率である。これにどう対応するかが課題であ

■このことが真の問題ではないでしょう

 解決策として、以下を挙げる。

@ICTを用いた自走式点検調査車の開発

 電磁波レーダーやデジタルカメラを装備した自走式点検調査車を開発する。点検・調査の精度向上やスピードアップにつながると考える。トンネルコンクリート等の点検・調査作業などに適用できる。

A点検・調査記録様式の統一化

 点検・調査記録様式を全国の自治体間で統一化することにより、データベース化しやすくなり、維持管理の効率化につながっていくと考える。

■本質的ではない内容です。

3.解決策がもたらす効果とリスクやデメリット

(1)自走式点検調査車の開発について

@効果

 自走式調査車の普及により、道路交通規制や点検・調査するための仮設足場が不要となり、維持管理コストの軽減につながっていく。

Aリスクやデメリット

 自分の目で確認しないため、現場特有の環境条件や隣接構造物の影響を見過ごし損傷原因を追及できず、適切な補修・補強を実施できない可能性がある。自分の目で現場を見ることは重要でる。

■本質的ではない内容です。

(2)点検・調査記録様式の統一化について

@効果

 各自治体間で点検・調査の記録内容を共有・蓄積できるため、その実績情報が活用されやすい。     

 また、記録様式に劣化状況を写真でグレード別に記載し、点検・調査結果に対してチェックするだけで、点検・調査作業の効率化につながっていくと考える。

Aリスクやデメリット

点検・調査の記録をデータベース化しても、それを活用する技術者の力量向上がなさらなければ、データは埋もれるだけである。我々技術者は、コンクリート構造物の維持管理について常に勉強し続けなければならない

■心構え?リスクでもデメリットでもありません。


 

解説

鋼コン技術士として述べるべき視点が定まっていない感じです。このため施工や心構え、個人的考えに発散しています。答案の主題を捉えて、技術士として言うべきことをしっかり述べてください。

H26年 化学部門、セラミクスおよび無機化学の答案について合格判定を致しました。

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問題 U−2−2

 新規化合物や新材料などの新素材を開発することで,新たな機能や優れた性能を持つ新製品が生み出されている。あなたが開発部門の担当者として,研究部門から提案された新素材について,工業化検討を進めるに当たり,以下の問いに答えよ。

(1)新素材の種類を特定した上で,検討すべき項目を,@特性,Aコスト,B安全,C環境影響の4つの観点に分けて説明せよ。

(2)4つの観点の中から1つを選び,検討を進める具体的な手順を述べよ。

(3)(2)で述べた検討を進めるに当たり、(2)で選んだ観点に影響を及ぼすと考えられる他の観点を挙げ,互いの関係及び検討の進め方について説明せよ。


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解答

1.工業化検討への4つの観点について

(1) 新素材の特性

 研究部門で新素材を作る場合、少量で作られることが多い。一方、工業化する場合は、一度に大量に作られる。このとき、個体間に機能のバラツキが生じてしまうという問題点が発生する。従って、個体間の品質の安定化が課題である。

■問題文では新素材の特定を求めていますが、書かれているのは一般論に過ぎません。

(2) 新素材のコスト

 前述したとおり、工業化の場合、個体間に機能のバラツキが生じてしまうという問題点がある。このとき、基準値に入らない場合は、不良品になってしまうため、製造コストが上昇してしまう。従って、工業化の場合には歩留りの向上が課題である。

(3) 安全性について

 工業化に伴い、危険な装置や物質を使用する場合が多い。このような問題点に対しては、リスクアセスメントに基づいて、工業化を進めていけばよい。

■「リスクアセスメントに基づいて、工業化を進めていけばよい」その通りです。ここではこのような書き方ではなく、具体的にどうリスクアセスメントに基づいて、工業化を進めるかの提案が求められています。このような提案から逃げた書き方だと答えになりません。場合によっては、消極的(=能力不足)という評価を下されかねません。

(4) 環境対策について

 前述したとおり、新素材の製造にあたり、危険な物質を使用することがある。この場合、危険物質の漏洩対策を実施すればよい。しかし、その危険物質が環境に与える影響が大きい場合には、代替物質の検討も選択肢の一つであろう。

■環境対策として当然誰もがやるべきこと。技術士の提案に値しません。

2.新素材工業化に向けたコスト低減

 工業化に向けたコスト低減としては、@歩留りの向上、A適切な製品機能(品質)を挙げることができる。

■ここは問題文では1つと指定されています

(1) 歩留りの向上

 前述したとおり、工業化での大量生産は、品質バラツキが発生する。これを改善するためには、各工程のCpkを向上させることが必要である。具体的には、各工程の不良項目と発生率から、Cpk向上への課題を抽出する。その後、その課題への対策に対して、PDCAサイクルを行いながら、目標を達成していけば良い。

(2) 適切な製品機能(品質)

  必要な品質(新素材の機能)は、顧客によって違う場合が多い。従って、工業化を進めるに当たり、顧客に製品評価をしてもらいながら進めていけばよい。その結果、低コストで良質な製品提供が可能となる。

3. コストと安全性の問題について

 品質の安定化のために、危険物質を使わなければならない場合がある。安全性の確保の観点から、暫定対策と、長期的な対策について以下に述べる。

(1)暫定対策

 リスクアセスメントを実施し、作業者への負荷低減や漏洩等の対策を徹底的に行う。この場合、コスト増となるがやむを得ない。

(2)長期的な対策

危険物質に代わる代替物質の開発や、危険物質を使わない工程開発などを挙げることができる。このように、低コストと低リスクを同時に達成していく。

■この3の解答は「(2)で述べた検討@歩留りの向上、A適切な製品機能(品質)を進めるに当たり、 (2)で選んだ観点に影響を及ぼすと考えられる他の観点を挙げ,互いの関係及び検討の進め方」を述べるものですが、まったく意味が通じません。


解説

 問題文の趣旨が読み取れていなくてとても残念です。問い(3)がもっとも難しくてこの難関が答案の焦点となっています。

(2)で述べた検討を進めるに当たり、 (2)で選んだ観点に影響を及ぼすと考えられる他の観点を挙げ,互いの関係及び検討の進め方について説明せよ。

とはどういうことか。

(2)で述べた検討とは、ここでは「歩留りの向上」と「 適切な製品機能」でしたから、それらを進めるに当たり、その2つに影響を及ぼすと考えられる他の観点を挙げなければなりません。 答案で書かれているのは,危険物質とその暫定対策、長期的な対策ですがこれでは意味が通じません。「歩留りの向上」と「危険物質」の関係といわれてもあまりイメージできません。答案ではただ「危険物質」とその検討の進め方が述べられているだけです。

 そもそもなぜ、(2)で述べた検討を進めるに当たり、 (2)で選んだ観点に影響を及ぼすと考えられる他の観点を挙げ,互いの関係及び検討の進め方について考えなければならないのかです。これは簡単です。

 自身の提案に対して、違う観点から見て、多角的に検討して整合を図って解決しなければならないということです。技術士試験ではそのような専門家としての資質、能力を測っているということなのです。

H26年 建設部門、道路の答案について合格判定を致しました。

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問題 V−2

 近い将来に,首都直下地震,東海・東南海・南海地震の発生が予想されているが,こうした大規模地震災害に備える上で,道路に関わる技術者の立場から,以下の問いに答えよ。 

(1)大規模地震災害が発生した場合における道路の役割について,東日本大震災の経験を踏まえ,多面的に述べよ。 

(2)(1)で述べた役割のうち,1つを取り上げて,それを果たすための課題及びその解決策について述べよ。 

(3)(2)で述べた解決策について,実効性をより高める上での留意事項を述べよ。


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解答

1.背景

 わが国は、4つのプレートがひしめき合い、1999年から2008年までのマグニチュード6.0以上の地震のうち約20%が日本で起きたものである。

 今後、首都直下地震・東海・東南海・南海地震の発生も確実視されており、国民の豊かな暮らしと安全・安心な生活を確保する必要がある。

 以下に、地震災害時における道路整備のあり方について私の考えを述べる

■この最初の段落は求められていないことなので不要です。消極的(関係ないことを書いて答案を埋めている)という印象を与え、減点されます。

2.災害時の役割

 東日本大震災においては、早期に復旧された東北縦貫自動車道から、いわゆる「くしの歯作戦」にて、横断道路を使用し、緊急物資の輸送や救急救命活動を行っている。

 また、仙台東部道路や三陸自動車道の一部盛土では、津波一時避難所として機能している

■役割の記述があいまいです。

  1. 緊急物資の輸送
  2. 救急救命活動
  3. 津波一時避難所

述べられているのこれら3つですが、役割として明記されていません。

 

3.ネットワークの課題

3-1脆弱な道路

 地震災害時に道路が寸断された場合、緊急物資の輸送や救急救命活動ができないことから、今後の道路整備が課題である。

3-2ミッシングリンク

 高規格幹線道路の整備目標は、14,000kmであるのに対し、現在は約70%にあたる約10,000kmが共用されている。

 今後のミッシングリンク解消が課題である。

3-3全国一律な設計手法

 現在、盛土における設計は全国一律による仕様設計によるものが多い。

 したがって、地域や地形に合っていないことから、今後の設計手法が課題である。

■ここでは(1)で述べた役割のうち,1つを取り上げて,それを果たすための課題及、解決策ですが、(1)で述べた役割のどれかわかりません。また(1)役割との関連性もわかりません。ここは自身で調べて暗記していた3.ネットワークの課題を書き出したものと考えます。

4.解決策

4-1広域道路ネットワークの構築

 2004年の新潟県中越地震では、広域道路ネットワークが形成されていたことにより、磐越道と上信越道が、地震により通行止めとなっていた関越道の迂回路として緊急物資の輸送や救急救命活動などの機能を発揮した事例である。

今後はこのような緊急輸送道路ネットワークが、リダンダンシーの確保の観点から全国で構築することが重要である。

4-2ミッシングリンクの解消

 今後の道路整備にあたっては、PI手法(住民参画)を用い、選択と集中の観点から事業を推進する。

仙台東部道路や三陸自動車道の一部盛土では、津波一時避難所として機能を発揮している。

このように、B/Cが1.0以下であっても、代替性など防災機能も考慮して整備する必要がある。

 また、地域住民や関係機関団体にアカウンタビリティを十分に果たすことが必要不可欠である。

■4-1と4-2はほぼ同じことが述べられています。


4-3性能設計の導入

 「性能設計」とは、設計された構造物が要求性能を満足していれば、どのような構造形式、材料、設計手法、工法などを用いても良いとするものである。

 2009年の駿河湾における地震では、東名道の盛土が崩壊し長期間の通行止めを余儀なくされている。

 今後は、地形や地質及び発生土にあった土構造物を構築することが重要である

■(1)に対する課題及びその解決策として、直接は関係性が薄いです。


5.実効性を高める留意事項

・アクセス道路の整備

 高規格幹線道路の整備が進みミッシングリンクが解消されても、それに接続する道路が整備されていなければ、緊急物資の輸送や救急救命活動が十分にできない。

 そのため、アクセス道路の整備をローカルルールなど使用し早期に実現する

■ここは4-1、4-2に書かれたことの前提事項です。「実効性を高める留意事項」とはこういうことではありません。対策を行ううえで、更に性能を高めること、あるいは対策効果が得られない場合に、それを改善して確実に効果を得られるための更なる対策です。

 

 また、高速道路には本線に直接接続し、大型車も通行可能なスマートICを設置する。

 これを実行することにより、ネットワークの構築が十分に行われるとともに地域住民の安全安心な暮らしの確保が可能となる。


解説

 道路の問題は難問化しています。この問題では、「近い将来に,首都直下地震,東海・東南海・南海地震の発生が予想され・・」とあり、(1)では「道路の役割について,東日本大震災の経験を踏まえ,多面的に述べよ。」とあります。

 「具体的にどの地域の道路を対象としているのか」、また「東日本大震災の経験を踏まえて」どう提案すべきかが求められています。

 そのほか、言うべきことが、あいまいな文体の結果、十分主張されていない感じです。

 技術士試験では、出題者が求めることを単刀直入に述べていく必要があります。暗記した内容を書き出しているだけでは合格は難しいと思われます。

 本研究所では、こうした出題意図に答えるような解答法を指導しています。その指導方法として、音声ガイドによる個別コーチングが役立っています。この答案でも19分をかけてコメントを述べています。ぜひお聞きください。

H26年 上下水道部門、上水道の答案について合格判定を致しました。

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問題 U-1-1 

多層ろ過池について説明するとともに,砂単層のろ過池と比較して特徴を述べよ。


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解答

1.多層ろ過池について

 多層ろ過は、粒径及び密度の異なる複数のろ材で構成されたろ層を有するろ過であり、二層ろ過や三層ろ過がある。二層ろ過の場合、その多くは、ケイ砂の上に粒径が大きく密度が小さいアンスラサイトの充填を行う。(三層の場合には、ガーネットを用いる)。

 ろ層上部に大きな空間を有することにより、懸濁物質の抑留効果を高めているなどの特徴を有する。

2.砂単層ろ過池と比較した特徴(二層ろ過の特徴)

@高いろ過速度での処理が行える。

 単層ろ過のろ過速度120m/日~150m/日に比べ、多層ろ過の場合には、240m/日と約倍近い速度での処理が行える。これにより、ろ過面積を半分程度とすることができ、ろ過施設の省スペース化が可能となる。

Aろ過継続時間の長期化が行える。

 ろ過層上部のろ材の空間が大きく、濁質等の懸濁物質の抑留が単層ろ過より多くおこなえるため、ろ過抵抗の上昇が抑えられる。このため、逆洗頻度を低減することが可能で、ろ過継続時間を長くすることができる。これにより、逆洗排水の低減も行え、水の有効利用等効率的な運用が行えるようになる。

Bろ材の流出に留意が必要。

 密度の小さいアンスラサイトを使用するため、逆洗による流出が発生しやすいことから逆洗流量等に注意する必要がある。

■この答案はよく書けています。言うことはありません。            

 


問題 U-1-4

給水区域内で確保すべき水圧とその確保のための管網設計における留意点について述べよ。


解答

1.給水区域で確保すべき水圧

 給水区域内のすべての給水栓において確保すべき最低の水圧は0.15MPa以上とされている。一方、配水施設等の保護等より水圧上限として0.74MPaが定められている。このことから給水区域で確保すべき水圧は、0.15MPa以上0.74MPa以下となっている。

 この必要な水圧が確保出来ているか確認する方法の一つとして管網計算があり、本計算を確実に行い、管網設計を実施することが重要であると考える。

■問題文で求められていな、不要なコメント、評価です。

2.管網設計における留意点

@現在の給水区域での計算実施

 現在の給水区域において、著しく水圧が他と異なる区域がないかの確認を行い、全ての区域で安定した水圧が確保できるような設計を行う。

A今後の給水人口や区域内の開発動向の確認

 将来的に給水区域内で開発が行われ給水量が増加した場合、給水末端で必要給水圧力が確保できなくなるおそれが考えられる。将来動向を踏まえ、給水主管の口径を決定するなど、全ての条件において、給水圧力を確保できるようにすることが重要である

■当たり前に近い前置きです。「いつも給水圧力を確保する」とは最低限のことで、それをどうやって実現するかの方針が求められています。

 また、人口が減少していく場合、配水拠点付近では、給水圧力が増大してくるおそれがあるため、それに対応することを想定しておくことも必要と考える。

 管網設計を行う場合には、給水区域全域で常に必要な水圧が確保できるよう検討を行うことが重要である。

■このようなどこでも当てはまる一般論ではなく、「管網設計における留意点」に焦点合わせて具体的に述べるように。


問題 U-2-1

 我が国では,高度経済成長期以降に下水道整備が急速に進められ,管路施設 や処理場等の下水道ストックが増大している。今までに整備された下水道施設は,日々 劣化し,老朽化等による道路陥没の発生や処理機能の停止に陥る危険性があり,日常生 活や社会活動への重大な影響が懸念されている。 

 今後,さらに増加する下水道ストックや老朽化する下水道施設全体を将来にわたって 適切に維持管理・改築・修繕していくための手法として,ストックマネジメントが着目されている。あなたが施設管理の担当責任者としてストックマネジメントを導入,実践 する場合,下記の内容について記述せよ。

(1)導入により期待される効果

(2)業務を進める場合の手順

(3)業務を進める際に留意すべき事項

 

■問題文をお間違えになっていませんか。

 


解答

1.はじめに

 日本の水道は、現在普及率97%を越えており、いつでも、どこでも、だれでもが水道の水を利用できる世界トップレベルの施設である。現在、水需要者のニーズは量から質へ変化しており、安全でおいしい水への要望はますます高まっている。特に臭気に対して人は敏感であり、わずかな臭いでも問題となりやすく特に留意すべき項目の一つであると言える。

 オゾン処理は臭気除去に対して有効な方法であるが、導入に際しては様々な検討を行い、適切な施設を計画することが重要である

■不要な前置きです。出題者は求めていません。

2.導入に当たり調査確認すべき事項

@臭気発生物質の調査確認

 臭気発生原因の調査を行い、オゾン処理が有効であるかの調査確認を実施する。

A対象原水水質の確認調査(精査)

 問題となる物質が含まれていないか調査する。特にマンガンは、過剰オゾン処理した時に、ピンク色に着色するおそれがあるため留意が必要である。

■水質環境としてなら、納得できます。しかし、維持管理の内容になっていません。

B処理効果の確認

 バッチ試験や処理実験を行い、処理効果の確認及び注入率や必要接触時間等の設計諸元について整理する。

C維持管理体制等の確認

 オゾン処理施設の管理には、専門的な知識が必要となるため、継続的に人材が確保可能かなどの維持管理体制について調査を行う。

3.プロセス選定の留意事項

@他方式との比較

 他の臭気対策方式と比較検討を行い、当該現場にオゾン処理が適しているか確認する。建設費やランニングコストと含めた経済性の検討も重要な事項である。

A施設導入位置の検討

 現在の維持管理動線や処理原理等を十分に認識した上で、最適な施設導入位置及び場内配置の検討を行う。オゾン処理は後段に活性炭設備が必須であるため、その配置には十分に留意する

■水道のストックマネジメントのことが書かれていません。

4.導入設備に関する留意事項

@排オゾン濃度、作業環境への留意

 オゾンには毒性があるため、排出する排オゾン濃度を確実に把握するとともに、オゾン使用場所のオゾン濃度測定実施を行うなど作業環境の監視が必要である。

Aオゾン注入率及び接触時間の管理

 流入水量の変動等により必要なオゾン注入量や接触時間が変動し、過不足するおそれが考えられる。確実な処理を行うために、処理条件の管理が大事となる。

B後段活性炭の適切な交換実施等の維持管理

後段の活性炭施設は、生物活性炭などの働きも期待できるが、オゾンによる劣化が懸念される。このため、水の安全性を確保するためには、活性炭の状況確認や適切な交換の実施が必要である。


問題 V-2

 

 これまでの都市への人口や産業の集中,都市域の拡大,近年の気象変化等を背景に平常時の河川流量の減少,各種排水による水質事故の問題が顕著となってきている。このような状況を踏まえ,水道における対策について以下の問いに答えよ。 

(1)表流水を水源とする浄水場における課題について多面的に述べよ。 

(2)(1)の課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ,解決のための技術的提案を述べよ。 

(3)あなたの技術的提案がもたらす効果を示すとともに,実行する場合の問題点について述べよ。

 


解答

1.はじめに

 表流水は、多量の取水に適しているため比較的大きな規模の浄水場で水源とされていることが多い。このため、一度水源事故が発生するとその影響も大きいため、水質事故には十分に留意する必要がある。

 近年、都市部への人口集中や都市域の拡大やゲリラ豪雨や少雨等の異常気象により、水源の汚染や原水水質の変動頻度が増加し、安定した浄水処理が困難となるなどの問題が生じている

■不要な前置きです

2.表流水を水源とする浄水場における課題

@水源上流域での事故等による水質汚染

 昨年発生した利根川流域のホルムアルデヒド流出事故のように、上流域での事故により薬品流出により原水が汚染される危険性がある。

A豪雨、少雨による原水水質の変化

 都市部の拡大により流域全体の保水機能が低下しているとともに、ゲリラ豪雨等の急激な降雨により、河川水濁度が急激に上昇することがある。一方、小雨により河川流量が減少し、原水水質が悪化している。

B未処理下水の混入のリスク

 取水口上流に下水処理場がある場合には、下水処理場における事故や停電等により、未処理の下水が河川に放流され、水質を悪化させるおそれが挙げられる。

C富栄養化による処理の不安定化

 ダム等による富栄養化の進行により、原水水質が悪化し、従来の処理では臭気等の除去が行いなど、浄水処理が不安定となる危険性がある。

D都市域拡大による水源汚染の危険性

 人口集中により水源付近まで都市部が拡大し、人の生産活動により水源が汚染される可能性がある。

3.重要課題と解決のための技術的提案

 重要課題として「取水口上流域での変化をすばやく捉え対応すること」を挙げ下記に技術的提案を述べる。

@流域連絡会の設立

 流域全体の工場や下水処理場その他施設関係者と流域連絡会を設立し、互いの施設情報や基本的情報の共有を行い、危険性を把握しリスク管理を実施していく。

A緊急連絡会の設置

 事故等が発生した場合にすばやく対応できるよう緊急連絡体制を構築するとともに、お互いに協力し対応できるようにする。

B水源保全活動の実施

 水源保全活動を行い将来にわたり継続的に良質な原水水質の確保を目指していく。また、保全活動を通じ、安全でおいしい水への取り組みを水需要者へ広報するとともに、水道への関心を高め、水の重要性を認識して頂き、水域の保全に結びつけていく。

4.技術的提案がもたらす効果と実行する場合の問題点

互いに情報を共有することにより、個別で情報収集していた労力を削減することが可能であり、協力して対策を行うことで対策費用を抑制することができる。また、上流での事故等の情報がすばやく得られるため、取水停止等により施設内への薬品混入を抑えられ、排水や洗浄作業が不要となり維持管理人員の削減が可能となると考える。

さらに、未処理の下水等の混入が防げるため、上水の安全性をより確実に得られるようになる。

一方、実現に対する問題点として、特に民間企業等にあると考えるが、協議会に対する費用や労力の供給が挙げられる。また、互いの利益に関する障害により、情報提供が困難となる場合も考えられる。

このような場合には、流域協議会や連絡会設立の重要性について十分に説明を行い、理解を得るとともに、秘密保持契約等の提案もして実現させていくことが重要である

■組織、人、コストをどうするかではなく、水のリスクをどう回避するかを述べてください。

5.おわりに

 表流水は上流域での影響を大きく受けるため、流域のみならず広い範囲での情報共有が重要と考える。地域のネットワークを構築することにより、安定した浄水の供給が行える強靭な水道を実現することが可能となる。

 水道に携わる技術者として、将来的に安定して持続する水道の実現を常に念頭に置き、様々な問題に取り組んでいくことが重要であると考える

■不要なまとめです。このようなお考えがあるなら、良い技術提案で示してください。


講評

 技術士試験答案では、部門科目の技術提案を求めています。専門分野から離れて、概論的に発散してしまったら解答でなくなってしまいます。このような誤りは厳しい評価を受ける場合がありますのでご注意ください。

H26年 建設部門、道路の答案について合格判定を致しました。

答案の一覧>

問題 U - 1 - 2 

 高速道路におけるスマートインターチェンジの特徴を述べよ。また,スマートインターチェンジを導入する際の留意点を2つ述べよ。

 


 

この指導の音声ガイドを聞く

音声ガイドによるコーチング指導(30分6秒)がダウンロードされますのでお聞きください>


 

1.    スマートインターチェンジの特徴

スマートインターチェンジは、高速道路のS.AやP.Aに設置されるものである。高速道路へのアクセス制を向上させ、利用者の利便性を高め、既存の高速道路を有効利用する。インターチェンジを建設することなく

設置が可能であるため、予算上の制約を受けにくい。

また、アクセス性に優れるため災害時の避難路としても有効である。

2.         導入の際の留意点

 1)アクセス道路の整備

 スマートインターチェンジの設置に当たってはアクセス性を向上するために、S.AやP.Aへのアクセス道路の整備が必要である。一般道路を改良し拡幅や新設、交差点改良等が必要である。整備に当たっては、既存交通量、大型車の流入等を検討し、道路構造を決定する必要がある。

 2)スマートインターチェンジついての案内表示

 導入に当たっては、案内表示板を設置する必要があるが、各道路管理者からなる標識委員会等に図り、有効な案内表示ができるように検討することが必要となる。

■「有効な案内表示ができるように検討」とはどういうことか。具体的にどうすべきか、提案内容がわかりません。

 


 

問題 U-1-4

 植物によるのり面保護工と構造物によるのり面保護工について,各々の概要を述べよ。また,のり面保護工の選定に当たって考慮すべき事項を述べよ。

 


1.植物にのり面保護工の概要

  切土部において安定勾配を確保したのり面において、

降雨による浸食や風化を防ぐため植生によるのり面保護をおこなう。植物の種類は、外来植物や在来植物がある。

2.構造物によるのり面保護

 斜面において、表層の極浅い部分の崩壊が懸念される場合に構造物によるのり面保護を行う。のり枠工が代表的な工法であり、プレキャスト、現場打ち等がある。景観や環境等を考慮し枠内の緑化等をおこなう。

3.選定にあたり考慮すべき点

 1)植生によるのり面保護

植物の選定にあたっては周囲の環境、土壌の硬度・PHや景観、植生の期間や周辺植物の侵入等を考慮する。

 のり面の土壌硬度、PH等に応じて、厚層基材吹付け工法やシート張り工法等の工法選定をおこなう。

 2)構造物によるのり面保護

 のり枠の選定にあたっては表層の崩落を考慮し安定計算を行い、プレキャストや現場打ちといった工法を採用する。斜面の土質状況や周辺の環境を考慮し、枠内での植生を行うか否かの検討を図る。

■U - 1 - 4は内容として問題ありません。十分、合格点を取れています。


問題 U- 2 - 1

 我が国の道路構造物は,今後,補修や更新を行う必要性が急激に高まってくることが見込まれており,維持管理の業務サイクル(メンテナンスサイクル)の構築が 極めて重要である。維持管理の担当責任者として,下記について述べよ。

(1)道路橋における代表的な損傷原因である疲労,塩害,アルカリ骨材反応のうち2つについて,各々の概要

(2)メンテナンスサイクルの構築に必要な基本的事項が法令上位置づけられたことを踏まえ,点検,診断,措置,記録のうち点検,診断の段階で,各々実施すべき対応 

(3)メンテナンスサイクルを持続的に回すために,体制,技術各々の観点から見て必要と考えられる仕組み

 


1.道路橋の損傷要因

1)アルカリ骨材反応の概要

 アルカリ骨材反応は、ひび割れ等により侵入した水が骨材に含まれるアルカリシリカと反応しアルカリシリカゲルとなり、骨材が膨らむことによりひび割れを促進させる。水の侵入が要因となっている。

 昭和40年代から50年代前半に建設された構造物に多く見られる。

2)塩害の概要

 ひび割れ等により侵入した塩水に含まれる塩化物イオンが鉄筋を腐食させ鉄筋コンクリートを劣化させる。

 海岸部にある橋梁のみならず、山間部において降雪があるため凍結散布剤を使用する橋梁にも見受けられる。

2.メンテナンスリサイクルの各段階での対処

 1)点検

 点検においては、遠方目視での点検ではなく、近接目視による点検を行い、さらに必要であれば、ひび割れ幅の確認や点検ハンマー等による触診点検も行い詳細な状況を把握する。実施期間は法令に定められた期間も遵守するとともに、日常点検において異常が認められれば、緊急点検を行っていくことも必要である。

また、水の影響により構造物に多大な損傷を与えることから、漏水等の水の侵入個所についても十分に調査を行う。

2)診断

 診断にあたっては、点検結果をもとに、ひび割れや疲労により損傷している構造物の部位を、構造物の特性から原因を究明するとともに、長寿命化のための措置につながるように診断をおこなう。

■「長寿命化のための措置につながるように診断」とはつまりどういうことか。具体的にどうすべきか、提案内容がわかりません。

3.メンテナンスリサイクルの仕組み

1)体制

 構造物の長寿命化を図るためには、十分な予算を確保するとともに、施工歩掛りの見直し等を行い、修繕工事が円滑に進むように配慮する必要がある。

■「体制」とはこのような方針ではなく、組織をどうするかです。

 また、点検にあたっては、診断のできる技術者を養成していく必要があり、研修や資格等の充実が求められる。日常に点検できる技術者、専門性を持った技術者、さらに高度な専門性をもった技術者と3段階に分け対応するシステムの構築を検討する必要がある。

■なぜ「3段階に分け対応する」のがよいのか。3段階に分ける意義は何か。その様な趣旨を説明してください。

2)技術

 より正確な点検ができるように、点検困難個所にも進入できるロボットによる点検技術やより精度の高い非破壊検査ができる技術開をを推進していく必要がある。

■具体的に「非破壊検査ができる技術」とは何のことを指しているのか。物資探査等の具体的技術名を挙げる。


 

問題 V−2

 近い将来に,首都直下地震,東海・東南海・南海地震の発生が予想されているが,こうした大規模地震災害に備える上で,道路に関わる技術者の立場から,以下の問いに答えよ。 

(1)大規模地震災害が発生した場合における道路の役割について,東日本大震災の経験を踏まえ,多面的に述べよ。 

(2)(1)で述べた役割のうち,1つを取り上げて,それを果たすための課題及びその解決策について述べよ。 

(3)(2)で述べた解決策について,実効性をより高める上での留意事項を述べよ。


1.         大規模震災時の道路の役割

1)          ネットワークとしての道路

東日本大震災においては、東北自動車道によるネットワークとして、くしの刃作戦と呼ばれる太平洋沿岸被災地へのアクセスにより迅速な道路の啓開や、救援・救護や救援物資の迅速な対応が可能であった。あらためて、ネットワークとしての道路の重要性が明らかになり、災害時において、道路は十分な役割をはたした。

 2)津波を防護する機能

 高速道路の盛土部においては、陸部を遡上する津波に対して、防護する役割を担う。

又、避難する人に対して高台への移動を可能として人命を救った。

 道路の盛土部は、津波の遡上を防ぎ、高台への非難を可能とする防災機能がある。

 3)防災空間としての機能

 道路はネットワークとして確保されることにより避難路としての役割を担う。また、市街地においては地震時に起きる、建築物の延焼を防ぎ安全な地区への非難を可能とする。

 防災空間としての機能を発揮することにより救援・救護や救援物資などの人や物を迅速に確実に移動させることにより、道路の早期啓開や人名救助に向けて道路は大きな役割を果たす。

2.ネットワークとしての道路の役割における課題と解決策

@高速道路においては、ネットワークを寸断するミッシングリンクの解消を図らなければならない。

 そのためには、国民に対してネットワークにつながっていないことによる損失についての説明を十分に行い予算を確保することにより、ミッシングリンク区間の早期の整備を進めることが必要である。

■「ミッシングリンクの解消」とはすなわち、新規の道路を作ることであって、それは国土交通政策によって行われます。また政策は、国民の支持によって決まります。ですから技術者が簡単に提案できる事項ではありません。たとえ官僚であったとしてもです。

また「国民に対して説明を行い予算を確保する・・」とはすなわちロビー活動みたいなことで、技術士が提案すべきことではありません。

A道路防災にあたっては、ネットワーク路線の弱部において、斜面や盛土の崩壊により寸断される危険性がある。

 そのため、防災点検や調査により弱部個所を定め、斜面対策や軟弱地盤対策を進めて聞く必要がある。

B災害時ネットワークの整備にあたっては、ネットワークとしての経路を定めなければならない

そのためには住民への説明責任をはたして行く必要がある。ネットワーク経路の決定にあたっては、道路管理者のみならず関係行政機関や沿線関係住民を含めた協議会を設けて広範な合意を図っていく必要がある

特にネットワーク路線から外れた地区等については、災害時に孤立化を避けられよう対応策を検討しておかなければならない。

■何をどうするかが示されていません。ただ話し合いのみ・・では技術士の提案になりません。

C震災時に橋梁が落橋しないように、耐震補強を推進することが必要である。

D防災空間としての機能を高める必要がある。

そのため市街地においては、無電柱化や都市整備計画とも連携し道路の拡幅を図っていく必要がある。

3.実行性を高める上での留意点

 道路ネットワークについては、信頼性や円滑性を高めると言った観点から、ミッシングリンクの解消、道路における弱部への対処、構造物の補強等を進めていかなければならないが、やみくもに対応していけば、効果が出にくいこととなる。対策については優先順位を決め、関係住民への説明を十分に行いながら進めていくことが重要である。

■困難で難しいことです。闇雲にやってはいけないに決まっています。結局、提案は「説明」しかないようです。

 また、都市部における災害時のネットワークの確保については、防災空間としての役割も十分に果たすために、都市計画事業とも連携し対応を進めていく必要がある。

■「都市計画事業とも連携」とはつまりどうするのか。


解説

 提案内容に書かれていることの中身は、当たり前にやるべき事項、制約事項が多いようです。これでは提案の意味がありません。

 技術士の提案ですから、効果や性能、経済性が高まるような、かつ建設・道路の技術応用で成果が表れるように提案すべきです。自由形式の解答から、試験官はそのようなコンピテンシーの視点が受験者に備わっているかどうかを測っているのです。