H30年 建設部門、河川砂防の答案について添削致しました。 20210402

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この答案についての講評

 正解の要件は一応押さえられているようで結構です。ただし、コンピテンシーのアピールという視点ではやや物足りなさが残るようです。出来れば問題の本質をとらえて力強く提案してもらいたいところです。本研究所ではコーチング形式で応用力を高める練習をしておりますので、このような方でも練習で能力を高められますのでお勧めいたします。

 音声ガイドによるコーチング指導内容(29分35秒)がダウンロードされますのでお聞きください>

問題  Ⅱ−2−2

総合土砂管理計画の策定が各地で進められてきていることを踏まえ、以下の問いに答えよ。

(1) 総合土砂管理の検討が必要な流砂系の特徴と課題をのべ、総合土砂管理計画策定において通常検討すべき事項を概説せよ。

(2) (1)で述べた課題に対する具体の土砂管理対策を3つ挙げ、それぞれについて、対策の概要及び実施にあたっての留意点をのべよ。

■要求は、「1流砂系の特徴」と「2課題」、それから「3総合土砂管理計画策定で検討すべき事項」です。まずはこれら3つの見出しを宣言してから書くように。「文字で埋める」では採点されずに終わる危険性がありますので、「聞かれたことの答えを逐一書く」のです。それが難しい。

 (1) 次のような土砂に関する問題が生じている箇所において、総合土砂管理の検討の必要性が高いといえる。例えば、ダム貯水池の堆砂の著しい進行・河道砂洲地形の樹林化・河床の粗粒化をはじめとした河床材料構成の変遷がある。特に、中央構造線が位置する中部地方では土砂生産が活発であり、ダム堆砂が顕著である等土砂に関する問題が多く報告されている。

■↑例示ではなく、一般論として概念的にもれなく整理するようにしてください。

前掲のような問題が見られる流砂系では、土砂被害を防止し、適切な流砂系の利活用を促進するために、総合的な土砂管理を実施することが推進されている。その際の主な課題としては、以下のものがあげられる。①土砂が不連続で、非定常な動態であることから、土砂動態の計測・予測方法の確立、②土砂に関する問題の原因究明、③複数の管理主体間における連携方針の合意形成、④実現性のある堆砂対策を計画・実施である。

■↑課題を短文列挙するだけでなく、重要課題に絞って議論を深めるように補足説明すると良いでしょう。

出題者としては、考え方が見えないと〇を与えられない。

 上記課題に対して、総合土砂管理計画を策定することで、適切な土砂管理を試みる。通常、総合土砂管理計画策定で検討される主な項目としては、河道状況やダム堆砂状況の把握等による土砂動態に関する現状の把握」「河床変動計算等による土砂動態の予測を踏まえた、対策方針の設定」「対策方針の合意形成及び周辺住民への合意形成行動」「対策実現に向けた実用性のある検」がある。

■↑検討項目とは河川の具体的分析です。行政の一般的な手続きでは答えたことになりません。議論の焦点を絞って「柱」となることを書く。河川・土砂管理の本質が見えるよう絞り込むようにしましょう。

 (2) (1)で示した課題に対する土砂管理対策として、①河床変動計算による土砂動態の予測、②ダム堆砂の分析に基づく堆砂対策の検討、③ダムにおける排砂バイパストンネルや下流土砂還元の推進がある。

■↑これらの対策は、決定力に欠けるため、前頁の検討事項に移してはいかがでしょうか。

 ①で使用する河床変動計算は既往の河道横断方向の河床変化に基づき土砂動態を分析・予測する手法である。当該計算により、堆砂対策の効果を可視化することができるとともに、有効な堆砂対策の立案が可能となる。

■↑河床変動計算は検討手段に過ぎないため、全体的な目的を目指すような方策を検討するようにしましょう

①における留意点としては、モデル構築が困難であり専門技術者の配置が必要となる点や、予測精度の検証が必須である点等がある。

■↑これは必要負担事項、制約事項であり、あまり聞いても仕方ないです。改善になることを書きましょう。

 ■↓事務的、消極的に見えるため、対策としての実行可能な提案をしましょう。

②について、ダムは流水を遮断するだけでなく、土砂移動も遮断する施設である。そのため、ダムへの堆積土砂は流入する土砂の一部が堆積することから、流入土砂の粒度特性や土砂量の分析・予測の基礎資料として活用できる。通常ダムでは貯水池堆砂測量が毎年実施されるため、測量成果を分析することで土砂動態の概要が把握可能となる。ただし留意点として、測量精度の検証が必要となる点等がある

↑当たり前のことでは? 技術士コンピテンシーを感じる提案をすると良いでしょう。

 ③について、ダムは他施設と比較し大きな構造物であり、流水を遮断するだけでなく、土砂移動も遮断することになる。この結果、下流への土砂供給が減少し、下流河道では土砂不足による問題が発生する。

■↑この対策ありきで考えていませんか。前置き長く結論が冗長です。

これを踏まえ、排砂バイパストンネルの建設や下流土砂還元により土砂を下流に供給することが可能となり、下流河道環境の改善を図るものである。②における留意点としては、初期費用が膨大となる可能性がある点や、効果の程度を予測しづらい点等がある。

この書き方だと提案者としてのコンピテンシーを計りかねます。費用は前提としてわかりやすいことですし、提案しておいてから「効果が予測しづらい」とはどう判断したらよいのか。事業主なら困ってしまいます。欠点を克服する提案をすると良いでしょう。

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