№13 R3年 建設部門、鋼構造及びコンクリートの答案について添削致しました。 2021/09/19

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この答案についての講評

 答案の表現力は良く、見識問題では正しく解答ができています。しかし、試験結果は、オールBで不合格でした。大変残念な結果です。建設部門鋼コン技術士としてのプロの答えを表現すれば合格できますし。音声ガイドでもご指摘致しますので、指摘事項は今後の参考としてください。

 今回、初めての受験でここまで書けるとはさすがでした。ただし、試験の戦略がつかめていないようなので残念です。一般的に初回受験者が陥りがちな、前置き文が長くなる傾向がみられます。戦略的な論文表現がやや弱かったようです。ご自身の努力だけでは、出題者の真意が読み取れず、解答のストライクゾーンに答えるのが難しかと思います。まずは記述内容の矛盾や無駄をなくしていけば必ず合格答案に近づけられます。

 必須Ⅰでは、建設部門鋼コン技術士の課題の議論が少なくて、一般的な業務マネジメントとなっているように感じます。建設の技術での貢献があればよかったです。選択科目Ⅱ-1は、いずれも正解で、得点できています。Ⅱ-2は、出題者が求めている「経験豊富な技術士像」が打ち出せていなかったようです。調査や検討に終始して、結局ダンパー設置だけに小さくまとまってしまいました。ご自身のアイデアがまとまらないままでは専門家らしい提案は難しかったと思います。Ⅲは、ICT、BIMはともかくとしてそれらを具体的に建設技術としてどう活用するかの説明があればよかったと思います。この問題の主題はICTですが、ご自身のアイデアでその具体的展開について述べるようにすべきです。そうすれば本題に迫る得点力の高い答案が書けたのではと思います。

 しかしこうした弱点があったとしても、コンピテンシーを高めていけば誰でも合格できます。再現答案を修正して、まずは真の正解を確認されるようにしてください。

 技術士試験では、講師の言うとおりに語句を直しているだけでは合格出来ません。大事なのはご自身で正解を感じ取る、そして行動(提案)することです。この感覚を早く習得されて、合格を勝ち取ってください。ただし1回で合格するには正しく学ぶ必要があります。本講座ではマンツーマンコーチングで技術士コンピテンシーを引き出して一発合格するための指導をしておりますのでご参考にしてください。

 音声ガイドによるコーチング指導内容(21分39秒)がダウンロードされますのでお聞きください>

問題  Ⅰ-2 

 近年、災害が激甚化・頻発化し、特に、梅雨や台風時期の風水害(降雨、強風、高潮・波浪による災害)が毎年のように発生しており、全国各地の陸海域で、土木施設、交通施設や住民の生活基盤に甚大な被害をもたらしている。こうした状況の下、国民の命と暮らし、経済活動を守るためには、これまで以上に、新たな取組を加えた幅広い対策を行うことが急務となっている。

(1)災害が激甚化・頻発化する中で、風水害による被害を、新たな取組を加えた幅広い対策により防止又は軽減するために、技術者としての立場で多面的な観点から3つの課題を抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、課題の内容を示せ。

(2)前問(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。

(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。

(4)前問(1)〜(3)を業務として遂行するに当たり、技術者としての倫理、社会の持続性の観点から必要となる要件・留意点を述べよ。

(1)風水害による被害を幅広い対策により防止又は軽減するための課題  

■見出しは簡潔に1行とするのが良いでしょう

国土強靱化に関する施策を効率的に進めるためのデジタル化等の推進

 我が国の建設インフラは、高度経済成長期に集中的に整備されたものが多く、今後一斉に老朽化を迎えることが懸念されている。また、人口減少による人手不足及び技術者不足により、計画的なメンテナンスが実施できず災害時においてインフラ施設の機能が適切に発揮できないことも懸念されている。そのような労働力が不足する中で老朽化の進むインフラ施設を効率的にメンテナンスするために、建設現場においてもICT技術を活用したデジタル化等の推進が課題となっている。 

■課題の背景、理由が7行と冗長で本質が2行では説得力が弱いです。背景の説明に終始すると自身の提案がないため消極的な印象を与えます。

②予防保全型インフラメンテナンスへの転換

 全橋梁のうち約1割が早急に修繕等の対応が必要な状況であり、また、今後の維持管理・更新を「予防保全」により行った場合、「事後保全」と比較して1年あたりの費用は約5割縮減される。そのため、我が国の財政状況が厳しい中で災害に強いインフラ施設の構築のために予防保全型インフラメンテナンスへの転換が課題となっている。 

■ここも課題の前置きが長く、本質は1〜2行となっています。

③警戒避難体制及び災害関連情報の強化

 各地域において、ハザードマップの整備がされているにもかかわらず、避難の遅れにより多くの被災者が発生している。国民一人一人が自分に影響する災害リスクを認識するとともに、行政側は切迫感を感じる防災情報を提供することや線状降水帯の予測精度向上など災害関連情報を強化することが課題となっている。

■国民の課題は不要です。技術士としてどう改善するかが問われています。

(2)最も重要と考える課題と複数の解決策

 最も重要な課題を(1)①の国土強靱化に関する施策を効率的に進めるためのデジタル化等の推進と考え、以下にその解決策について述べる。

①  ドローンの活用によるインフラメンテナンス

 災害時においてもインフラ施設が適切に機能を発揮できるようにICT技術を活用した効率的なメンテナンスが必要であると考えられる。その中にドローンを活用したメンテナンスが考えられる。ドローンを活用してインフラ施設を画像撮影し自動で解析することで、ひび割れの検出や塗膜損傷の有無などを判断しデータ化することで効率的なメンテナンスが可能となり、災害時においてもインフラ施設の機能が適切に発揮されるものと考えられる。

■「ICT技術活用」では広すぎて何のことかわかりません。具体的に要素技術を展開するように

②  センサーやAIなど新技術を活用したメンテナンス

 これからの我が国の労働力が不足する中で効率的なメンテナンスを行うには、新技術やロボットを活用したメンテナンスが必要であると考えられる。センサーを劣化の著しい箇所や構造体の重要な部分に取り付け損傷度をデータ化することやドローンやセンサーによりデータ化された情報をもとにこれまでの維持管理に関するあらゆるデータをインプットしたAIにより劣化診断や余寿命予測を行うことで効率的なメンテナンスが可能となり、災害に強いインフラ施設の構築が図れると考えられる。

■センサーやAIというパーツ、単発のソフトではなく建設技術提案としての「柱」を1〜3にまとめて挙げるように

(3)新たに生じうるリスクとそれへの対応策

 ドローンやセンサー、AIの活用においては、設備を導入するコストが必要となり企業の経営を圧迫するリスクや/AIなどの判断により、検討途中の過程がブラックボックス化され効果の立証が不透明になることや内容を理解できる技術者が減るリスクもある。

■コストはすぐわかることですし、AIのブラックボックスは前提です。リスクになりません。

 その対応策としては、設備のレンタルや共同利用など設備を利用しやすい環境を作ることやIT企業や研究機関など産学官が一体となって技術開発に取り組み効果を立証する制度を構築することやIT分野の企業と連携して技術者を育成することなどが考えられる。

(4)業務遂行に当たり必要となる要件・留意点

①技術者としての倫理の観点

 ドローンやセンサー、AIの活用においては、データ化された情報をあらゆる担当者に引き継ぐことが必要不可欠であるため、個人や組織が高い倫理観を持ってデータを扱う必要がある。   

■高い倫理観でデータを扱うとは「技術者倫理」そのものであって目的みたいなものです。そうではなく要件とは技術士として、他者がするより「私は○○という巧みな方法で技術者倫理を高める」という提案です。

③  社会の持続可能性の観点  

■後世に引き継ぐための答えを求めているわけではありません。「社会の持続可能性」とはSDGsのことです。単に知識やスローガンではなく、具体的な実践においてこうした考えを取り入れていくことが求められています。

https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/about/index.html

 ICT技術により適切にインフラ施設をメンテナンスし後世に引き継ぐことは、社会の持続性を高めるため、デジタル人材の育成の構築が必要な要件となる。

■「社会の持続可能性の観点からの要件」とは、ご自身が技術士として、問2の解決策「ドローンやセンサー、AI」を効率的に活用するため、手で普通に行うのではなく、社会の持続可能性も高めて行うため、如何に巧みな対応をする考えがあるかが問われています。

■末尾の「以上」はなくても構いません。

以 上

問題文 Ⅱ−1−2

 鋼部材を高力ボルトにより連結する方法において、応力伝達機構から分類される接合方法を2つ挙げ、接合方法ごとに特徴と設計及び施工上の留意点について述べよ。ただし、高力ボルトと溶接を併用する接合方法は含めないものとする。

(1)摩擦接合

①特徴

 摩擦接合は、鋼材片を締め付けた材片間の摩擦力によって応力を伝達する接合法である。

 摩擦抵抗を超えた力が加わりすべりが生じるまでは、ズレが発生しないので高い剛性が確保され、桁同士の接合などあらゆる箇所の接合に適用される。

■いずれも正解です。得点できています。

②設計及び施工上の留意点

 必要な摩擦抵抗が得られるように粗面処理やショットブラストなど適切な接合面処理が必要である。

 また、締め付け時においては、締付トルクや軸力などの管理が必要である。

 また、接合面処理以外にも防錆・防食として、溶融亜鉛メッキや金属溶射を施すことにも留意する。

(2)支圧接合

①特徴

 支圧接合は、材片間の摩擦力とボルト軸部とボルト孔壁の支圧力によって応力を伝達する接合法である。高力ボルトを支圧接合として採用する場合には、建築基準法による国土交通大臣の認定を受けなければならない。

②設計及び施工上の留意点

ボルト軸部とボルト孔にクリアランスがあれば初期変形が発生するため、すき間が生じないように施工することに留意する必要がある。

Ⅱ-2-2 建設から30年以上が経過し、老朽化が進んだ構造物に対する耐震補強を実施することとなった。既設構造物の性能を評価し、現行の基準類を満たすように耐震性能を向上させる目的で、あなたが担当責任者として業務を進めるに当たり、下記の内容について記述せよ。

(1)対象とする既設構造物と老朽化の状況を設定し、老朽化の状況を踏まえた耐震補強を行ううえで、調査、検討すべき事項とその内容について説明せよ。

(2)留意すべき点、工夫を要する点を含めて業務を進める手順について述べよ。

(3)業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。

(1)対象とする既設構造物と老朽化の状況及び耐震補強を行ううえで調査、検討すべき事項 

■見出しは1行以内に短くされるのが良いでしょう。試験答案ですので問題の項目は明白です。ムダな記述は省きましょう。

 対象とする既設構造物としては、鋼橋設備上部工の鋼桁部を対象とし、長年の使用により自動車や風などによる繰り返し荷重を受け、疲労き裂が多数発生しているとともに、設備の利用頻度も多くなり設備の重要度が高まったことや最新基準で設計を見直す必要が生じたため耐震補強を行うこととなった設定とする。

■だけ述べれば十分です。はある意味、問題文の前提なので当然です。何が更新されたか具体的に取り上げると良いでしょう。

 その耐震補強を行う設計担当者として、以下に調査、検討すべき事項について述べる

 耐震設計では、設備の重要度や要求性能を設定し、耐震レベルや耐震方法を選定する必要があるため、設計条件については関係者との協議や調査が十分必要である。    

■関係者との協議は問3で求められているのでここでは不要です

また、地震動レベルに応じて塑性変形が許容されるのか弾性限度内に収めるのか検討する必要がある。なお、地震動レベルは、レベル2地震動の耐震補強を行うものとする。 

■簡潔にまとめるため、「○○を調査し、○○を検討する」という文で書かれると良いでしょう。

(2)設計業務を進める手順

 耐震補強として、既設構造物に制震ダンパーを設置する際の設計手順について、以下に述べる。

■業務範囲を題意に反して、故意に限定したため、耐震改修の業務がダンパーの設置にすり替わっています。別な見方をしますと、問題を狭めて簡単にしていると受け取られ、消極的な印象を与えます。業務の全体形を示してマネジメント力を示すべきかと思います。

①設計条件の確認

 発注者や施設管理者に設備の重要度を確認し、重要度に応じた耐震レベル及び損傷度を確認し、設計条件を整理する。

②耐震解析法及び耐震方法の検討

 鋼構造物の要求性能である構造安全性や復旧性を設定し、耐震解析法や耐震方法について検討する。

③既設構造物の資料収集

 既設鋼構造物の図面や構造計算書を入手し、制震ダンパーの種類や設置箇所について候補を選定する。

■方法論の記述に終始しているようで、留意点がかかれていません。また、①②③は問1ともダブる前準備にすぎません。

④現地調査による設置箇所の検討

 現地調査を行い、制震ダンパーを取り付け可能な箇所について検討し、設置箇所を選定する。設置箇所の選定に際しては、河川断面を阻害しない場所を選定することに留意する。

⑤耐震解析及び制震ダンパーの選定

 耐震解析を行い、制震ダンパーの規格や仕様について検討する。レベル2地震動においては制震ダンパーの塑性変形が許容されるが、レベル1地震動に対しては弾性限度内に収まる設計となることに留意する。また、制震ダンパーの維持管理を考慮して選定するなどの工夫を行う。

■制震ダンパー取り付けの留意点としては「河川断面を阻害しない」というような定性的ではなく、耐震的に有利な設置技法を提案してください。またダンパー形式の特定やエネルギー吸収に言及すると良いでしょう。「レベル2で塑性、レベル1は弾性・・」とは耐震設計の基本みたいなことです。

(3)関係者との調整方策

 制震ダンパーの設置場所によっては河川管理者との協議が必要になるため、発注者を通して河川管理者との協議や調整が必要である。

 また、粘性ダンパーや鋼製ダンパーなど制震ダンパーの種類によっては、維持管理や点検方法が異なるため、施設管理者と将来の維持管理方法について事前に調整することが効率的に進めるために必要である。

■調整の必要性が述べられているだけで、「私が技術士にふさわしくどのように巧みに」調整するかといった、技術士に求められるプロマネの取りまとめのテクニックがかかれていません。

Ⅲ-2 我が国は、大量の鋼構造物やコンクリート構造物の維持管理が社会問題となっている。特に、従来からの事後保全型メンテナンスには限界が叫ばれ、持続可能なメンテナンスサイクルの実現に向けて、新しいメンテナンス手法の導入やシナリオの転換が求められている。このような状況を考慮して以下の問いに答えよ。

(1)近年、予防保全型メンテナンスが期待されているものの、未だその推進は十分とは言い難いのが現状である。このような現状に対し、鋼構造及びコンクリートの技術者としての立場で多面的な観点から3つの課題を抽出し、その内容を示せ。  (2)抽出した課題のうち、あなたが最も重要と考える課題を1つ選択し、その課題に対する複数の解決策を示せ。  (3)すべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。

(1)予防保全型メンテナンスの推進に対する課題

①ICT技術を活用した現場施工の自動化・デジタル化

 我が国の人口減少による人手不足に加え、建設業界においては、熟練技術者の引退による担い手不足が深刻な問題となっている。そのため、予防保全型メンテナンスに必要な定期的なインフラメンテナンスが実施出来ない状況になっている。これを解消するために、これまでの人力に変わり、ICT技術を活用した効率的なインフラメンテナンスを実施することで現場施工の自動化・デジタル化を行い、予防保全型メンテナンスを図ることが課題となっている。

問題点・理由()より課題そのもの()の説明を増した方がよいでしょう。コンピテンシーを高める方法としてその方が有効です。わかりやすい現状の問題点の説明に終始していると、自身の提案がないので消極的印象を与えます。試験官としては、そこは求めていないので退屈します。

②インフラストックの適正化

 我が国の建設インフラは、高度経済成長期に建設されたものが多く、今後一斉に老朽化が進み、修繕等が必要なインフラ施設の急増が懸念されている。また、老朽化が進み修繕もされず使用されていないインフラ施設や利用頻度の少ないインフラ施設も数多くあり、将来にわたる維持管理の負担が懸念されている。地域の利用状況を踏まえつつ、利用していない若しくは利用頻度の少ないインフラ施設の廃止・集約化を行い、インフラストックの適正化を図ることが課題となっている。  

■合格点をとれる良い内容です。ただし、内容、説明がやや冗長です

③点検記録のデータ化

 現在の点検記録は紙への記録のため、資料の散逸により、不具合発生時の原因追及やメンテナンス作業に多くの人員や時間を要している。予防保全型メンテナンスに必要となる計画的なメンテナンスを行うためには、点検記録をデータ化させ、効率的なインフラメンテナンスを図ることが課題となっている。

(2)最も重要と考える課題と複数の解決策

 最も重要と考える課題を上記(1)①のICT技術の活用した現場施工の自動化・デジタル化と考え、以下にその解決策について述べる。

①  BIM/CIMの活用による自動化・デジタル化

 これからの人手不足・担い手不足の中で老朽化の進むインフラ施設を効率的にメンテナンスするには、ICT技術の活用が必要であり、その中にBIM/CIMの活用がある。BIM/CIMの3次元モデルのデータを調査・設計、施工、維持管理の各段階に取り入れ各工程に引き継ぐことでデータの一元管理が可能となる。維持管理の段階においても3次元データを発注者や点検者に引き継ぐことができ効率的なメンテナンスが可能となり、計画的なメンテナンスが図れることで、予防保全型メンテナンスへの転換に繋がるものと考えられる。

■見識、提案内容は十分です。合格点に達しています。ただしやや冗長です。

②  ICT建機の活用による自動化・デジタル化

 BIM/CIMの3次元モデルのデータをICT建機に引き継ぎICT建機を自動制御することで効率的なメンテナンスが可能となり、施工の自動化・ロボット化が図れる。また、無人機械化することで、オペレータが不要となり、熟練技術者の引退による担い手不足の解消にも繋がる。

■BIM/CIMは①と②でダブリです。②は無人機械化に集中した方がよいでしょう。

(3)新たに生じうるリスクとそれへの対策

 BIM/CIMやICT建機などICT技術の活用においては、新たなデジタル機器を扱う必要があり、技術者のスキルとして、建設技術に加え、情報通信やロボット工学に精通した技術者が必要になるリスクがある。 

■新たな技術者が必要となることは、自明の必然的事項です。このようなことはリスクとは呼びません。リスクとは、事前に予測困難で、問2の提案の完成後に経済的損失を伴うようなことが相当します。

 その対策としては、マニュアルの整備や講習会の開催による専門技術者の育成やIT関連の企業から技術者を建設業界に活用することも有効であると考えられる。

 また、ICT技術の活用においては、3次元データを各プロセスの担当者に引き継ぐことが必要不可欠であり、自社や他社のデータを扱い、かつ、扱うデータ量も膨大であることから、高度な情報セキュリティを構築しなければならないリスクやデータを一元的に管理するためのデータ共有システムを構築しなければならないリスクもある。 

■あまり現実的ではない提案のようです。それに「○○を構築する」ではリスクではなく、対策そのそものです。

 その対策としては、IT関連の企業や研究機関、大学など産学官が一体となって技術開発に取り組み、高度な情報セキュリティやデータ共有のシステムを構築することなどが考えられる。

■「産学官一体となって技術開発」とはやや安直です。他者異存ともとられかねません。ご自身が行う提案はありませんか。また、情報セキュリティの開発は情報工学の分野であって建設部門の領域ではありません。建設技術士が情報工学提案では技術士倫理綱領3に抵触しかねません。

(有能性の重視)  3.技術士は、自分の力量が及ぶ範囲の業務を行い、確信のない業務には携わらない。

https://www.engineer.or.jp/c_topics/000/000025.html

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